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仲がよすぎるのも考え物!?集団が間違った結論を出しやすい心理「満場一致の幻想」

休日になるとよく遊ぶいつものメンバー、仕事のしやすい気心の知れたチーム。そういった環境は誰しもが居心地の良さを感じることでしょう。しかし、自分にとって快適な環境が、場合によっては誤った判断を下してしまうことがあります。

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調和を乱したくない……

「いつものメンバー」と呼べるような友人のグループで遊んでいたり、あうんの呼吸で何事もこなせてしまうような馴染んだチームで仕事をしていたりすると、気になるのが集団の調和。日本人は特に、波風を立てることに敏感で、調和を重んじる傾向がありますが、こういったある種の「馴れ合い」が存在する集団がどうしても陥りやすいのが「満場一致の幻想」という心理です。

仲のいい集団が陥りやすい、満場一致の幻想ってなに?

気心の知れた集団で、何かを決めようとしたとき「私は皆と違う意見だけど、もしここでそれを言ったら、調和を乱してしまうから黙っておこう」と思ったことはありませんか? たとえそれが客観的に見て間違っている内容でも、それを指摘せず、意見を言わないことで賛成してしまうことを「満場一致の幻想」といいます。

これは心理学の用語で、その集団に対し、帰属意識が高い人ほど陥りやすい傾向があります。

満場一致の幻想により、プロジェクトが失敗してしまうことも

友人同士の遊びの計画程度でこの「満場一致の幻想」により、なんらかの失敗があったとしても、致命的な被害はあまりないでしょうが、これが仕事のことになったらそうはいきません。たとえば、チームの中に一人ものすごく優秀な人がいて、皆がその人の意見に賛同し、「あれ?

」と思うこともそのまま流してしまったら、取り返しのつかない失敗を呼ぶかもしれません。

失敗しないためにはどうすればいいの?

では、どうすれば「満場一致の幻想」を回避できるのでしょうか? いくつかの対処方法がありますが、一番求められるのが「批判的な意見も発言することができる環境作り」。肯定するだけではなく、一つの意見に対し、批判的な意見を発言しても調和が崩れない常日頃からの環境作りこそ、集団が誤った方向に進む危険性を減らす最も有効な手段です。

今まで仲良く仕事をしていたメンバーで、いきなり批判的な意見を言うのは気が引けるかもしれませんが、「満場一致の幻想」により、誤った判断を下し、失敗することよりも、様々な意見を出すことにより、チーム全員で成功を収める工夫をしましょう。

※この記事は2014年12月08日に公開されたものです

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