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知ってる? フランスで人気「Bio」の話

農業大国フランス。豊かな国土で農産・畜産物を生産していることは有名ですよね。ですが、フランス製の商品であればどれも同じというわけではありません。ある条件を満たした商品には「ビオラベル」が付いており、他の商品と異なる理由で人気なのです。今回はその「Bio」についてご紹介します。

バティニョールのBioマルシェ

バティニョールのBioマルシェ (c) Paris Tourist Office ? Photographer : Fabian Charaffi

■Bioって一体何?

フランスのBioは「有機農産物」・「有機加工食品」を表す言葉です。基準を満たした商品に有機農産物認定の「AB」ラベルを付け、一目でわかるようにしています。基準を満たす条件は細かく、遺伝子組み換えや農薬の使用が不可なのは大前提。人工的な添加物を加えることもまずないですし、畜産物の場合家畜のえさや飼育環境に至るまで厳しい規定があります。

■Bio商品の知られざる歴史とブームの理由!

そうして厳選されたBio商品は、なぜ求められたのでしょう? 歴史をさかのぼると、第二次世界大戦後のフランスにとって食料の大量生産は急務でした。復興が進むと土地の水質や土壌汚染問題が注視され、より高品質な農産物が求められるようになりました。量から質の時代へ。フランス政府は2007年に有機農業を支援する政策を打ち出し、その規模は拡大。消費者の40%が月に一度はBio商品を手に取るようになりました。「安全」が人気の理由です。

■ここまで浸透! Bioブームの実態

フランスでのBioブームの例としては、「ミレジム・ビオ ビオワイン国際見本市」が挙げられるでしょう。フランス産のBioワインの品質を世界中に発信するイベントで、2013年には20周年を迎えました。規模も大きくBioブームの先駆けといえそうです。パリではオーガニックスーパー「ナチュラリア」がオープン。化粧品からお米までさまざまなBio商品を取りそろえていて人気です。

■高品質を求める時代

広い国土を持ち自国で食料の多くをまかなえるフランス。ですが国際競争に参加するには品質が求められていることも確かです。商品の品質保証に一役買うのがビオラベル。厳しい基準を満たした商品はオリジナリティーが高く安全です。国内外で求められる品質優先の商品。現在のBioブームには、国際競争力を高める意図もあるといえそうです。

「美食の国」「愛の国」と、さまざまな面を持つフランス。「マルシェ」という市場で毎日膨大な量の商品が取引されている一方、高品質なBio商品のブームも存在しているのです。多少割高なものの、Bio商品が愛される理由はオリジナリティーなのかもしれませんね。あなたもフランス旅行の際には、現地のBio商品に目を留めてみてはいかがでしょうか。

(ファナティック)

※この記事は2014年07月15日に公開されたものです

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