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アナと雪の女王の世界を北ノルウェーで体験できる!「トナカイのスヴェンに会える」「アイスホテルに泊まろう」

トンネルを出ると、そこにはトナカイの群れ! 北ノルウェーならではの光景

世界中で大ヒットしたディズニー映画『アナと雪の女王』。デンマークの童話作家 アンデルセンの『雪の女王』をモチーフにした作品ですが、映画には随所にノルウェーからインスピレーションを得たと思われる場面が登場します。あなたも北ノルウェーで映画の世界を体験してみませんか?

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スヴェンに会おう!

ニンジンが大好物のトナカイのスヴェンは、クリストフのよき相棒。北ノルウェーには、少数民族のサーミ人が放牧するトナカイがたくさん住んでいます。夏の間は美しい自然の中、えさを求めて少しずつ移動しているため、少し郊外に足をのばせばトナカイの群れに出会える可能性大!

秋を迎えると、サーミ人は放牧していたトナカイを集めて村に帰り、冬の間定住する自宅の周辺にトナカイの群れをまとめます。クリストフが乗っていた、サンタクロースのようなトナカイぞりは、車やスノーモービルが登場する以前はサーミ人の日常の足でした。現在では、観光客むけにトナカイぞり体験ができる施設があります。

ノルウェー・カウトケイノでトナカイぞり体験をする観光客

ノルウェーのサーミ文化の中心地ともいうべきカウトケイノでは、毎年イースターにトナカイぞり世界選手権が行われます。スキーを履いてトナカイにつけた手綱を握って走る部門と、トナカイの引くそりに腹ばいになって走る部門の2部門に分かれており、毎年、たくさんの見物客が訪れます。

毎年イースターにノルウェー・カウトケイノで行われるトナカイぞり世界選手権(写真:Yngve Olsen Saebbe/www.nordnorge.com/Tromsoe)

ゆらめくオーロラに感動しよう!

映画の中にも現れる、空を彩る美しいオーロラ。北ノルウェーでは、9月から4月にかけ、幻想的な天体ショーが繰り広げられます。オーロラツアーで日本人によく知られているのはトロムソですが、より一層観測率の高いアルタまで足を延ばしてみませんか?

ノルウェー・アルタのオーロラ

アルタは、世界最初のオーロラ観測所が設置された場所です。冬の晴天率が非常に高く、オーロラの観測には大変適しています。地元のオーロラガイドによると、昨年のオーロラツアーは87%もの観測率を叩き出したそうです!

また、一番寒い1月でも、日中の平均気温がマイナス8.7度と、高緯度にありながらも割合温暖な気候だというのも、観光客にとってはうれしいポイントです。

アルタへは、オスロから直行便でアクセスできます。

ノルウェー・アルタに建設された世界初のオーロラ観測所。現在は宿泊施設として使用できる

気分はまるでエルサ? アイスホテルに泊まろう!

エルサが山の上に建てた氷の城。映画そのままの世界を実体験できるのが、アイスホテルです。

ノルウェー最北に位置するフィンマルク県では、アルタ、カウトケイノ、キルケネスの3カ所に、毎年アイスホテルが建設されます。

アイスホテルを作るには、気温が低い温度で安定する必要があります。例年、12月末から1月の初め頃に建設に着手します。ドーム状の型を組み上げ、その上に雪を乗せ、水をかけて冷やし固めた後に、型を内側から外していきます。また、雪を固めたレンガ状のブロックや、湖から切り出した氷も、アイスホテルの材料となります。

ホテル内は、氷の断熱効果によりマイナス4度前後に保たれており、屋外より暖かく快適です。眠るときも氷のベッドの上ですが、トナカイの毛皮を敷き詰めた上に寝袋にくるまって眠るため、寒い思いをすることはまったくありません。

アイスホテルの中には、トイレやシャワーはありませんのでご注意を! といっても、すぐそばにフロントやレストランを備えた建物があり、トイレやシャワーもそちらにありますので心配はいりません。

また、チャペルを備えるアイスホテルでは、世界中から訪れるカップルが結婚式を挙げています。結婚式の後は、ゴージャスなスイートルームへの宿泊がおすすめです。

4月末にもなるとアイスホテルは少しずつ解け始め、夏が来ると跡形もなく消えてしまいます。そしてまた冬が来ると、新しいデザインで、ワンシーズン限りの氷のホテルの建設が始まるのです。

ノルウェー・アルタのイグルーホテル。チャペルでは結婚式を挙げることができる

いかかでしたか? 次の冬は、北ノルウェーで雪と氷の世界を満喫してみませんか?

(文・御供理恵)

著者プロフィール

御供理恵(みともりえ) 東京学芸大学大学院心理学講座修了。ノルウェー人の夫の転勤に伴い、オランダ、ルーマニア、韓国と引越しを重ねる。2010年からは北極圏の町、ノルウェー・アルタ在住。難民受け入れセンターでソーシャルワーカーとして働きながら、ライターとして雑誌・インターネット・テレビなどを通じ、日本に向けてノルウェーから情報発信している。

【webサイト】http://www.arcticrainbow.com/

【facebook】https://www.facebook.com/ArcticRainbow

※この記事は2014年05月20日に公開されたものです

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