お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

ゴキブリは洗剤で退治できるって本当?「本当。窒息する」

暖かくなると登場するみんなの嫌われ者・ゴキブリ。どんなに清潔にしていても外から侵入してくるし、あっという間に増えるのでやっかいだ。

【中国で100万匹のゴキブリが脱走……知られざるゴキブリの効用とは?】

ゴキブリの幼虫/成虫は殺虫剤で退治できるが、硬い「さや」に守られた卵にはほとんど効かないので、2~3週間経ってからまた悩まされることが多い。赤ちゃんやペットがいるので殺虫剤は使いたくないひとは、後始末も簡単な食器用洗剤でやっつけよう!

1匹見たら10万匹いる?

ゴキブリは卵鞘(らんしょう)と呼ばれる「さや」のなかに卵を産み、それをお尻に付けて持ち歩く。卵鞘はセメント並に硬く殺虫剤をほとんど通さない。そのため成虫は退治できても、卵が残ると新たなゴキブリが誕生してしまう。

日本で見かけるのは、3cmほどに大きくなるクロゴキブリと、1.5cmぐらいのチャバネゴキブリが一般的だ。20℃ぐらいでよく発育し、25℃程度になると繁殖が始まる。夏によく見かけるのはこのためで、20℃前後の過ごしやすい日が続くこの季節は、ゴキブリが活躍する準備期間でもあるのだ。

1回に産む卵の数と、産卵回数を比較すると、

・クロゴキブリ … 22~28個 / 15~20回

・チャバネゴキブリ … 30~40個 / 3~7回

で、1匹で最大560個/280個も産む計算となる。卵がかえるのはおよそ1か月後で、その後は脱皮を繰り返し成虫になる。クロゴキブリは8か月、チャバネゴキブリはわずか2か月半程度で産卵可能になるので、理論上、1年後には400倍/10万倍にまで増える。

「1匹見たら100匹いる」的な話も、あながちウソではないのだ。

卵よりもやっかいなのが耐性で、逃げ延びたゴキブリには抵抗力がつき、殺虫剤が効かない「抵抗性ゴキブリ」が誕生してしまうのだ。これは都心部に多く、ゴキブリに限らずハエも4~5倍の耐性を持つようになったというデータもある。

殺虫剤を使うなら、確実に仕留めるべし。

食器用洗剤は殺虫剤?

赤ちゃんやペットがいるので、殺虫剤は使いたくないというひとも多いだろう。多くの殺虫剤に使われている成分「ピレスロイド」は、ヒトやほ乳類にはほとんど作用しないものの、できれば使わずに済ませたいし、壁や床に染み込まないかも心配だ。

そんなひとにお勧めなのは、どこの家庭にもある食器用洗剤だ。

洗剤に殺虫成分が含まれている!?と心配は無用。ヌルヌルの液体でゴキブリを埋め尽くしてしまうのがポイントで、ゴキブリの腹部にある気門(きもん)がふさがれてしまい、呼吸できずに窒息死する。洗剤で滑って逃げ回ることもできないので、簡単に退治できるのだ。

仕留めたゴキブリはトイレットペーパーに包み、そのままトイレに流してしまおう。そうすれば持っていた卵から幼虫がかえる心配もない。残った洗剤をふき取りながら後始末すれば、掃除もできて一石二鳥だ。

殺虫剤を使っても構わないから、とにかく退治したいひとは、煙や霧の「くん煙殺虫剤」で家じゅうをいぶすのが良いだろう。ゴキブリは2mm程度のわずかなすき間でも通り抜けるので、どこに潜んでいるか分からないので、台所や居間などに限定せず、すべての部屋におこなうと効果的だ。

ただし、残念ながら卵には効果がないので、2~3週間後にもう一度おこなうのがポイントで、もし卵が残っていても、幼虫がかえる頃に2度目をおこなえば万全だ。

まとめ

・5~6月は、ゴキブリが成長しやすい時期

・卵には殺虫剤が効かない

・成虫でも殺虫剤が効きにくい抵抗性ゴキブリが誕生している

・食器用洗剤をかけると、窒息死する

スプレー式の住居用/お風呂用洗剤でも効果があるので、ぜひお試しあれ。

(関口 寿/ガリレオワークス)

※この記事は2014年05月02日に公開されたものです

SHARE