チョモランマ級のかき揚げ丼は42枚も!東京国立「深川つり舟」の丼は規格外!穴子丼もはみ出るだけはみ出て1,200円!
落ち着いた街並の東京・国立。駅から3分という好立地にあるのが「深川つり舟」だ。その名の通り、もともとは下町の深川にあったが、先代から引き継いだときに今の場所に移ってきたという。江戸前の味のフグ料理や和食を食べさせてくれる店だが、ここに人気のデカ盛りメニューがある。
【塩?天つゆ?家で天ぷらを食べるときは、何で食べますか?「天つゆ61.3%」「塩19.1%」】
それが「穴子天丼」(1,200円)だ。
寿司にも使える上質な穴子を贅沢に使用
カウンターと座敷席のある和風の店内。席に座り、穴子天ぷら丼をオーダーした。
運ばれてきた丼を見て、デカ盛りに慣れているはずの取材班もびっくり! 穴子天が丼から半分ほどはみだし、まるで宙に浮いているように見えるのだ。なぜか跳馬の上で真横にピンと美しく身体を伸ばした体操選手を思い出した。
もちろんご飯は見えない。これはどこから手を出していいかわからない……。すると、お店の女性がテーブルの上の小皿を自由に使っていいと教えてくれた。これは助かる。言われた通り、穴子天を少し小皿に一時退避させた。
すると、ご飯が見えてやっと箸が入れられる状態に。
体制が整ったので早速、まずは穴子天ぷらをひと口。噛んだ瞬間、サクッと軽快な音がする。新鮮なサラダ油を使用し、脂っこくならないように気を付けてかりっと揚げているのだ。そして穴子は美しい白さでふっくら。寿司としても出せる上質のもので、もちろん冷凍は使用していないという。
タレもコクはあるが、さらっとしてしつこくない。
「たくさん食べてほしいので、脂っこくならないように、くどくならないように気を付けています」とご主人。
体育会系の学生のことを考えてデカ盛りに
そもそもなぜ、こんなすごい丼を作ったかといえば、近くにある、一ツ橋大学の学生たちに、思いっきり食べてもらいたいという気持ちから。
「うちはご飯とみそ汁はおかわりができるんだけど、体育会系の学生さんはほぼおかわりしますね。だからそれに見合うおかずを出したいと思っていたら、上の天ぷらもどんどん大きくなっちゃったんです」(ご主人)。
筆者は目の前の丼だけでアップアップしているが、学生たちはさらにご飯をおかわりするのだというから、青春はやっぱりすごい!
ちなみに女性でも食べきることができる人が結構いるそうで、一日40食ほど出る。どうもこちらのお店のご常連さんの間では、デカ盛りではなく、「普通に食べる丼」と認識されているようなのだ。
丼には芋、かぼちゃ、玉ねぎの天ぷらも乗っている。いずれもサクっと軽やかに揚がっていてうまい。野菜そのものの甘みが口いっぱいに広がる。
ときどき、香の物や小鉢、味噌汁で味をかえる。味噌汁はカニでだしをとっているそうで、ふわっといい香りがした。
さくっと天ぷらを食べ、ふっくらごはんをいただき、味噌汁を飲む。これを繰り返すこと20分。見事、完食とあいなりました!
まだまだ上があった! 驚異の「かき揚げ丼」
さて、完食に気を良くしていたところ、「深川つり舟にはさらに上の丼がある」と聞いて再訪問。穴子天丼をはるか凌駕するマックスデカ盛り、脅威の「かき揚げ丼」(3,240円/1日1食限定)にチャレンジすることとなった。
この丼、かき揚げがこれでもかと42枚ものっているのだ! ご飯までははるか遠く、見果てぬ恋人を思う感じ。高さは1升瓶、重さ4.2kg、米3合の度肝を抜く重量級だ。
かき揚げをパクパク食べてもまだかき揚げがあるが、これがまたうまい。さくっとして、桜エビの香りがふんわり。しかし、結局というか当然、40分の制限時間内では食べきることができず、お持ち帰りをすることになった。
同店では食べきれない分をお持ち帰りすることをおすすめしているそうだが、それは店主の「無理をしすぎず、おいしいままに留めてほしい」との思いから。無理をしすぎて、具合が悪くなっては元も子もない。お腹の限界が来たら、持ち帰ってまたゆっくり食べればいい。
ここはけしてデカ盛りチャレンジ店ではない。あくまでもお腹いっぱい食べてほしいという、サービス精神からのデカ盛りなのだ。
ちなみにかき揚げ丼は、作るのに時間がかかるため完全予約制。普通に丼ものを味わいたい人のためには、ミニ丼も各種用意している。
≪深川つり舟≫
東京都国立市東1‐15‐18白野ビル2F
営業時間 11:30~14:00(LO)/17:00~21:00(LO)
休み:日曜
JR国立駅南口から徒歩3分
(OFFICE- SANGA 平野凛)
※この記事は2014年04月30日に公開されたものです