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壊れたおもちゃを修理!おもちゃの病院ってどんなとこ?―修理の依頼が多いのは「プラレール」

東京都の四谷に「おもちゃの病院」があります。その名のとおり、壊れたおもちゃを修理する施設です。こうしたおもちゃ病院が全国にあるのはご存じですか? 今回は、全国のおもちゃ病院の活動をまとめている、「日本おもちゃ病院協会」の会長・三浦康夫さんに、活動内容などお話を伺いました。

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壊れたおもちゃを直すボランティア団体

――まず「おもちゃの病院」の活動内容について教えてください。

三浦会長 おもちゃの病院は、壊れたおもちゃを持ってきていただいて、それをわれわれが修理するものです。全国におもちゃの病院があり、そこで「日本おもちゃ病院協会」の会員がおもちゃ修理のボランティア活動を行っています。

――このおもちゃの病院は、いつからあるのでしょうか?

三浦会長 「日本おもちゃ病院協会」につきましては、1996年に「おもちゃ病院連絡協議会」として設立されました。その後、2008年に「日本おもちゃ病院協会」に改称しました。現在は、1,072名のおもちゃドクターが協会会員として、全国各地のおもちゃ病院で活動しています。

ただ、こうしたおもちゃを修理する活動というのは、昔からあったと思います。

――確かに、おもちゃ好きの人が子供たちのおもちゃを修理してあげることもあったでしょうね。

修理の依頼が多いのは「プラレール」!

――おもちゃの修理依頼は、どんなおもちゃが多いのでしょうか?

三浦会長 修理依頼が特に多いのは、男の子向けの「プラレール」という電車のおもちゃですね。女の子向けのものは、お人形や縫いぐるみですね。

――プラレールは定番のおもちゃですね。

三浦会長 プラレールは、おもちゃの修理において、基本的な技術を学べるポイントが多く、会員の皆さんには「まずはプラレールをしっかりと直せるように」と言っています。部品なども使い回したりできるので、フリーマーケットなどで見かけるとパーツ取りに購入したりしていますよ。

――他にはどんなものの修理依頼がありますか?

三浦会長 電子楽器や、学習おもちゃなどさまざまです。ただ、ゲーム機は修理部品などの問題などもあり、修理できる内容は限定されます。

根源にあるのは「おもちゃを直すという趣味」

――修理にかかる費用というのは、どうなっているのでしょうか?

三浦会長 お金は、修理するのに必要になった部品代のみ頂いております。作業料は頂いておりません。私はおもちゃを修理することは「趣味」であると言っています。一般的な、ゴルフや将棋などのように、自腹を切ってでもやりたいことなんです。

ただ、その趣味を楽しむためには壊れたおもちゃがないと成り立ちません。

――確かに、壊れたおもちゃがあってこそ成立する趣味です。

三浦会長 つまり、修理を依頼しに来たお客さんに「遊ばせてもらっている」立場なんです。ですので、作業料などはいらないのです。また、趣味を楽しむ機会を頂いているのであれば、しっかりと修理してそれに応えないといけない、われわれはそういった考えの下に活動しています。

もちろん、会員にもこうした考えを伝えています。

――「趣味」ですけど、意識は「プロフェッショナル」なのですね。

三浦さん 遊ばせてもらった上に、お客さんから「ありがとう」と言ってもらえる。こんなすてきな趣味はないと思っています。それに、壊れたおもちゃを試行錯誤しながら直せたときの喜びは格別ですよ。

――今後はどのような活動を予定されていますか?

三浦会長 お客さんに満足していただけるように修理するには当然ながら高い知識と技術が必要です。そのために、協会では今後も全国の会員全体の技術力の向上、そして手に入りにくい部品や工具の援助などを行っていく予定です。

――これからも、全国のおもちゃ病院で子供たちの笑顔と「ありがとう」の声が聞けそうですね。

筆者も子供のころ、おもちゃを分解してまた組み立てたりしていたので、お話を伺っていて非常に共感できました。同じように共感できる男性は多いのではないでしょうか。おもちゃドクターの養成講座も不定期で行われているそうですので、興味のある方はHPをご覧になってはいかがですか?

※3月開催の講座は定員いっぱいになっています。

日本おもちゃ病院協会HP
http://toyhospital.org/

(貫井康徳@dcp)

※この記事は2014年02月06日に公開されたものです

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