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速読ってどうやったらできるの?―「文字ブロック」「音読をやめる」の2つ

日本速読協会代表の井田 彰さんと認定講師の高橋真紀さん

皆さんは本を読むのが速い方ですか? 新書判サイズのビジネス本を読み終わるのに、3-4時間かかるというのが普通のスピードだそうです。これを1時間で読み終わることができるとしたら、時間の節約になりますね。「速読」技術があればできるのです。

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今回はどうすれば速読ができるようになるのかについて、日本速読協会の井田 彰代表、認定講師の高橋真紀さんにお話を伺いました。

日本速読協会は、日本で最も歴史ある速読の協会です。

5級で通常の4倍のスピード!

――速読技術というものはいつぐらいからあるのでしょうか。

井田さん 30年ぐらい前にブームがあって、私どもの協会はそのころからずっと速読について皆さんにお教えしています。

――どのくらい速く読めるようになるのでしょうか?

井田さん まず、普通の人の読書のスピードは1分に400-600字程度です。例えば、新書判の本ですと1ページがだいたい500字程度です。つまり、1ページ1分ぐらいで読めます。新書判の本が180ページとすると180分、少し幅を見て、3時間から4時間ぐらいで読み終えることになります。

――なるほど。速読をする人はどのくらいのスピードで読み終えますか?

井田さん 私たちの協会で「5級」と認定している人のスピードが、1分間に2,000字です。先ほどと同じ1ページ500字としますと、1分間に4ページ読めるわけです。新書判を45分ほどで読み終わります。

――5級でそんなに速いんですか! 最高に速くなるとどのくらいのスピードなのでしょう?

井田さん 1級は1分に10万字を読みます。これまで1級に到達した人は4人います。でも、スピードだけを追求することは、私どもはあまり良しとはしていません。ちなみに級と速度は以下のようになっています。

速読協会の検定級と速読のスピード

・1級……1分間に10万字
・2級……1分間に3万字
・準2級……1分間に1万字
・3級……1分間に6,000字
・4級……1分間に3,000字
・5級……1分間に2,000字

速さと理解の共存こそ重要!

井田さん かつて速さばかり追求して、理解しているかどうかがあまり顧みられないという風潮がありました。これでは、何のために本を読むのか分かりません。速く読め、かつ理解していなくてはなりません。

――それはそうですね。

井田さん ですから、私たちの協会では、検定試験の際には「規定の速度で読め、かつきちんと内容を理解しているか」をチェックします。

速読のための基礎訓練

――速読のためにどのようなことが必要でしょうか。

井田さん まず初級の訓練は、集中力を養う呼吸法、視線を素早く動かすことですね。これを覚えていただきます。視線を左右、また上下に動かす基礎訓練はおそらくどこでも(どの速読を教える教室でも)実践されていると思いますが……。

速読のためのテクニック

――では実際に速読するために大事な技術とは何でしょうか?

井田さん 簡単に言えば、以下の二点が重要です。

●「文字ブロック」で読む。
●音読をやめる。

――文字ブロックとは何でしょうか?

井田さん 私たちは便宜上「文字ブロック」と呼んでいますが、文章を見て、上から順番に読んでいくのではなく、例えば11文字などの固まりで見て、その意味をすぐに把握できるようにすることです。

文字ブロックを次々に把握する能力が付けばスピードはとても上がります。

――音読をやめるというのは?

井田さん 多くの人は、「黙読」なのに、心の中で「音読」しています。音声に変換してから理解しているわけですが、そのステップを飛ばすようにするのです。その分スピードが上がりますから。

――なるほど。他に重要な点はあるでしょうか?

井田さん 「文字ブロック」で読むことができるようになったら、「てにをは」を飛ばして把握するようにします。「てにをは」よりも、漢字、カタカナなどが意味を持っていることが多いですから、「てにをは」を飛ばして、文字ブロックを認識できるようになるとさらにスピードアップします。

速読のメリットは「時短」と「仕事にも生きること」

――速読のメリットとは何でしょうか?

高橋さん そうですね。まず読書の時間が短くなることですね(笑)。私どもの協会に速読技術を習得されにくる方の中でも、「趣味が読書で、これを速くして、たくさん読めるようになりたい」という方がけっこういらっしゃいます。

また事務が仕事の人などでも、速く文書を読める、またメールの処理が速くなるなどのメリットがありますね。

――なるほど。大量のメールを仕事で処理しているという人もいらっしゃいますからね。

高橋さん 私は編集の仕事もしているのですが、速読は校正作業にも生かされています。

――どんな人が速読技術の習得に来られますか?

高橋さん 最近は女性の方も増えて、男性、女性半々ぐらいになっていますね。親御さんが中学生のお子さんを連れてこられたなんてこともあります。

――例えば、速読協会さんに伺って、技術の習得をするのにどのくらいの時間がかかるのでしょうか?

高橋さん うちは簡単です。1日来ていただいて、その日のうちに上記の技術をお教えします。ですから、帰る時には基礎技術はお伝え終わっています。後はご自身で訓練を続けていただくわけです。検定を受けたいという人は、別途その試験を受けていただきます。

シンプルでしょ(笑)?

いかがでしたか。速読技術というのは30年も歴史があるものなのですね。あなたは、本を読むのが速い方ですか?

⇒『日本速読協会』の公式サイト
http://www.super-sokudoku.com/

⇒井田代表の著作『新書1冊を15分で読む技術 スーパー速読1週間』
http://www.amazon.co.jp/%E6%96%B0%E6%9B%B81%E5%86%8A%E3%82%9215%E5%88%86%E3%81%A7%E8%AA%AD%E3%82%80%E6%8A%80%E8%A1%93-%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E9%80%9F%E8%AA%AD1%E9%80%B1%E9%96%93-%E7%A5%A5%E4%BC%9D%E7%A4%BE%E6%96%B0%E6%9B%B8186-%E7%A5%A5%E4%BC%9D%E7%A4%BE%E6%96%B0%E6%9B%B8-186-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E9%80%9F%E8%AA%AD%E5%8D%94%E4%BC%9A/dp/439611186X/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1388378976&sr=8-1&keywords=%22%E6%97%A5%E6%9C%AC%E9%80%9F%E8%AA%AD%E5%8D%94%E4%BC%9A%22

(高橋モータース@dcp)

※この記事は2014年01月08日に公開されたものです

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