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女性に勧める和装マニュアル―「何を買えばいい?」「いくらかかるの?」

青山きもの学院 副院長の新田葉子さん

以前読者へのアンケートで、「和装に興味がある」という女性がとても多いことが分かっています。しかし、「詳しい話を誰に聞いたらいいのか分からない」「どうやって始めたらいいのか分からない」といったハードルがあるようです。

【女性に聞いた!お色直しを何回したいですか?「0回:23.6%」】

そこで、和装の始め方について専門家にお話を伺いました。

青山きもの学院 副院長の新田葉子さんにお話を伺いました。

対面で聞くのが一番早い!

――和装の基本を知りたいという女性は多いようなのですが、始め方が分からないという意見があります。

新田副院長 そうですね。最近は親御さんが和服の着方を知らないといったことも普通ですから、誰に聞いたらいいのか分からないというご意見もあるでしょうね。本とか、DVD、ネットで自分で調べる方も多いのでしょうね。

でも、自分の知りたいところが書いていないとか、載っていないとか、そういうこともよくあるみたいです。「この図解の、2番と3番の間が知りたいのに!」みたいなことが(笑)。

――なるほど。

新田副院長 ですから、やはり知っている人に対面で聞くのが一番早いと思います。着付け教室など、現在ではあちこちにありますし。もちろん当学院に来ていただいても結構ですよ(笑)。

和装、始めるのにいくらかかる!?

――和服というと、漠然と「高価」というイメージがあるのですが、始めるとするといくらくらいかかるのでしょうか?

新田副院長 では、そろえなければならないものと、それがいくらくらいか挙げてみましょう。

和装に必要なものとその価格

●草履(ぞうり)……4,000円ぐらいから
●足袋(たび)……600円ぐらいから
●下着
裾(すそ)よけ……3,000円ぐらいから
肌襦袢(はだじゅばん)……2,000円ぐらいから
長襦袢(ながじゅばん)……10,000円ぐらいから
●着物……10,000円ぐらいから(ポリエステル仕立て上りであれば)
●帯……10,000円ぐらいから
●コート(外で羽織る)……40,000円ぐらいから
●小物
腰紐……350円ぐらいから
帯板……1,500円ぐらいから
伊達締め……2,000円ぐらいから
帯枕……1,000円ぐらいから
帯揚げ……2,000円ぐらいから
帯締め……2,000円ぐらいから

小計:91,500円

*……腰紐は3-4本必要。伊達締めは2本必要。小計は腰紐を4本で計算しています。

――なるほど。10万円あれば何とか一そろいになるのですね。

新田副院長 気を付けていただきたいのは、あくまでも品物の水準をよく見極めて購入することです。初めての方だからこそ、一定水準以上の品物を選ぶことが大事ですよ。

――安く上げることだけを考えてはいけないということですね。

和服には「作り上げる楽しさ」がある!

――和服の魅力とは何でしょうか?

新田副院長 和服の楽しさは「作り上げる」ことにあります。和服はすべて同じ形をしていますね。でも、着る人によって、その人らしさが現れるのです。たとえ同じ着物を着ても、人によって違って見えます。

季節感、洋服と違った色柄が魅力なわけですが、そういった外側だけではありません。和服には、人となり、こうして生きていきたいといった希望、そういったものまで表れて見えます。その意味では恐ろしいと言えるかもしれません。

ですから、自分なりの組み立て、作り上げが必要なのです。和服は、そうした「作り上げること」を楽しむことができる「楽しい衣服」だといえるでしょう。

――和装を始めてみたいと思う人にアドバイスをお願いいたします。

新田副院長 何がハードルになって始められないかは、それぞれの女性によって違うと思うのですが、でも、とにかくやってみるのがいいと思います。まずは着てみましょう。楽しい世界が広がっていますから(笑)。

――ありがとうございました。

いかがだったでしょうか。インタビューを受けていただいた新田副院長は、上品に着物を着こなしておられ、凛とした風情もあり、筆者は「和装はやっぱりいいものだなあ」と思った次第です。

これを読んでいらっしゃる女性の皆さんは、和装に興味がありますか?

⇒『青山きもの学院』の公式サイト
http://www.aoyamakimono.com/

(高橋モータース@dcp)

※この記事は2014年01月03日に公開されたものです

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