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小学校の授業って昔と比べて何が大きく変わった?「『外国語』の追加」「ノーチャイム制」

昔と今、例えば、筆者が小学生だったのは20年ほど前ですが、そのころと比べると現在の小学校の授業というのはどう変わっているのでしょうか?東京都教育委員会に、昔と今とで異なっている点を聞きました。

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10年ごとの授業要領の改訂で少しずつ変化

東京都教育委員会に伺ったところ、小学校のカリキュラムというのは、文部科学省の「小学校学習指導要領」で決まっており、この小学校学習指導要領は10年スパンで改訂されているそうです。筆者が小学校だった20年前との比較で考えると、まず平成元年、1989年に指導要領が改訂され、この時に「生活」という授業ができたとのこと。

これが大きな変化の一つです。

この「生活」が施行されたのは1992年になってからですので、知らない人も多いかもしれません。実は筆者も知りませんでした。

「生活」は社会と理科の授業を廃して設置された、小学校の1年生と2年生を対象にした授業です。学習だけでなく、「地域の人との交流」や「家庭でのお手伝い」などを通して、「自分と社会、自然との関わり」を学びます。

このため、現在の小学生の1年生と2年生は社会や理科の授業がありません。これも昔と違う点ですね。

近年、一番大きな変化は「外国語」を学ぶ授業

次に1998年(平成10年)にも小学校学習指導要領が改訂されました。この時の大きな改訂項目としては「総合的な学習の時間」というものが取り入れられたことです。

2002年から実施されたこの「総合的な学習の時間」は、児童が自分でやりたいことを見つけたり、課題を作るなどして、それに取り組む授業です。自分で考える・行動する力を伸ばす授業ということです。これも30歳以上は経験していない授業ですね。

現在は授業内容の見直しなどが行われ、授業数が減っているそうです。

そして、10年後の2008年(平成20年)にも小学校学習指導要領が改訂され、ここで小学校5年生と6年生を対象にした「外国語活動」というものが必修化。2011年(平成23年)から実施されました。この外国語活動は、名前のとおり英語をはじめとする外国語を理解するための授業です。

一昨年話題になったので、「ついに小学校でも英語か……」と驚いた人も多いでしょう。

東京都教育委員会によると、授業数の増減など細かいことはありますが、平成以降ではこの三つの授業についてが、「特に大きく変わった」とのことです。低学年の社会や理科の授業の廃止や、外国語の授業など、私たちが小学生だったころとはかなり違っているようです。

ちなみに、授業内容ではありませんが、生徒の自主性を伸ばす目的で、時計を見て時間を管理する「ノーチャイム制」を取り入れている学校が増えているそうです。チャイムの鳴らない学校って、私たちにとってはなんだか不思議ですよね。

(貫井康徳@dcp)

※この記事は2013年12月19日に公開されたものです

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