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行列店に並ぶ心理とは?「孤立したくない」

何かと話題の飲食店などは、いつ行っても行列ができていることもしばしば。しかし、たまたま近くを通りかかった人までもなんとなく並んでしまうようなこともあり、行列はさらに長くなることも。そこで今回は、ついつい行列店に並びたくなってしまう人の心理に迫ってみましょう!

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人間は集団行動を好む

人間の考えや行動は「同調行動」に大きく左右されやすいと考えられています。「同調行動」とはひとつの集団において、より多くの意見が集まったほうに自分の考えをあわせるといったものであり、他の人と同じ考えを持つことで仲間意識を持つ人を増やそうとしているのです。

これは自分に親しい人(友人や家族など)がいる場合にも起こるといわれており、他人と同調することで考えの違いから生じるトラブルを未然に防ぎ、自分の立場を守ろうとする考えも含まれています。これらは無意識的に行ってしまうことも多く、その結果「多くの人が並んでいる行列に並ぶ」という行動を引き起こしてしまうのです。

人数が多ければ多いほど影響される

実際にどれくらいの人が「同調行動」を行うのかについて、アメリカ合衆国の心理学者スタンレー・ミルグラムは実験を行いました。この実験は、人間を街頭に立たせて空を眺めさせることで、そばを通る通行人がどのような行動を起こすのかを検証したものです。

これによると、1人の人間が空を見ていた場合に影響を受けるのは4%、5人だと20%、15人だと45%もの人が同じように空を見上げたのです。よって、同じ行動をしている人が多ければ多いほど、それに影響されて「同調行動」をはじめる人が増えるということがわかっています。

集団から外れたくない心理が意見をかえる

「同調行動」をしない場合は仲間意識が薄れてしまい、意見の食い違いや会話についていけないといった現象が起こる可能性があります。自分ひとりだけがその状態にあるのは耐えられないという心理が働くことで、たとえ行列店に興味がなかったとしても、並ぶことで安心感を得ようとするのです。

流行に敏感になろうとする、皆が持っているものと同じものを持とうとする心理もまさにこれと同じであり、いわゆるサクラもこの心理を利用したマーケティング方法と考えることができます。

「同調行動」をしやすいかどうかは個人差があります。ついつい行列に並んでしまうという方は他人の行動に流されないように心がけ、自分の個性を生かして行動してみると新しい発見があるかもしれませんよ。

※この記事は2013年12月02日に公開されたものです

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