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医者が教える、失敗しない医者選び「何でもストレスのせいにするのはNG」

引っ越したばかりの街で風邪をひいたとき、医者にかかりたいと思っても、どこの病院がよいのかわからなくて困ったという経験をしたことはありませんか? さらに、いざ足を運んでみたはいいけど、出された薬が本当によい薬なのかどうか、素人には判断できないもの。

では、どうすればよい医者、よい薬を見分けることができるのでしょうか?

■なんでもかんでもストレスのせいにするのはよくない

『死ぬときに後悔しない 医者とクスリの選び方』

『死ぬときに後悔しない 医者とクスリの選び方』

その答えのうちのひとつとして、「『原因はストレス』という医者には用心するのが得策」と教えてくれたのは、『死ぬときに後悔しない 医者とクスリの選び方』(アスコム)の著者であり、新潟大学名誉教授、医学博士としても活躍中の岡田正彦博士。

「医者がこの台詞を口にする理由は、診察したけど、症状が出ている原因がよくわからなかっただけ、という可能性があります」(岡田博士)

しかも、ストレスの測定方法は存在しないため、本当にストレスが身体に悪影響を及ぼしているとは言い切れないのだとか。

「ストレスが原因ですね」と言われても、診察後に気持ちがすっきりせず、モヤモヤしそうですよね。

岡田博士によると、ストレスが病気の後押しをすることはあるとはいえ、なんでもかんでもストレスのせいにしてしまうのではなく、解消する方法を考えるほうが賢明とのこと。さらに、うつ病とストレスの関係性を研究しているアメリカの研究者によって、ストレスを解消する方法が提唱されているとも教えてくれました。

≪アメリカ人研究者による、ストレスを解消する5つのポイント≫

1.1週間に150分以上の運動をすること
2.スポーツの種目はなんでもOK
3.強制されていやいややるのではなく、好きなことをする
4.車でのドライブなどではなく、汗をかくスポーツを選ぶこと
5.今まで運動していなかった人は、いきなりハードなことをせず、徐々に身体を慣らしていくこと

 

■高血圧の患者は、「うるさい医者」を選ぶと◎!

また、岡田博士によると、高血圧の患者にすぐに薬を出す医者も、名医とは言い難いのだそう。

というのも、高血圧症治療のガイドラインには、「糖尿病や腎臓病などの病気がない人の場合、まず生活習慣の改善を数カ月行い、それでも最高血圧が140mmHg未満、または最低血圧が90mmHgに下がらなければ、薬で治療すること」と記述されているため、良識的な医者なら、まずは生活指導を行うのだとか。

「しかし、多くの医療機関はとても混んでいますから、続々とやってくる患者に対して逐一生活指導をしていられないのが実情でしょう。そのため、ほとんどの医者は、『いい薬があるから試してみましょう』と簡単に血圧を下げる薬を処方するのです。

もちろん、それを飲めば数値は下がります。しかしそれでは、血圧が上がっている原因の改善、根本的解消は望めません」(岡田博士)

つまり、生活習慣についてあれこれうるさく指導してくれる医者のほうが、本当によい医者だといえるということなのですね。

■おみやげの薬草には気をつけて

さらに岡田博士は、薬に対しても用心することが必要だといいます。そして、注意すべきもののひとつとして挙げてくれたのが、おみやげの薬草。

「友人や知人からのおみやげの薬草なんかは、絶対に飲まないでください。たとえば、西洋医学で長らく使われてきた薬のひとつに、『ジギタリス』というものがありますが、これは、とても強い効き目がある一方、ジギタリス中毒と呼ばれる、食欲不振や嘔吐症状を引き起こす副作用も強いのです。

おみやげとしていただいた薬草に、このジギタリスが含まれているかもしれない可能性を考えると、ちょっと怖いと思いませんか?」(岡田博士)

なんでも無警戒に飲むのは考えものですね。口にしようとしている薬が本当に安全なのかを相談できる医者も、今のうちから探しておくのが得策だといえるかも!

岡田正彦
新潟大学名誉教授。医学博士。1972年新潟大学医学部卒業。1990年より同大学医学部教授、医学博士として活躍。また、米国学会誌IEEE Transactions on Biomedical Engineering副編集長、学会誌『生体医工学』編集長なども務める。1981年新潟日報文化賞、2001年臨床病理学研究振興基金「小酒井望賞」受賞。

(取材協力:岡田正彦、文:OFFICE-SANGA)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.07)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

 

※この記事は2013年11月23日に公開されたものです

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