お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

「奈良にうまいものなし」なんて言わせません! コンビニ食材で奈良名物レシピを再現!?

11月18日に放送された『ゆうどきネットワーク』では『田丸麻紀の関西の魅力再発見! ~奈良町~』(NHK総合)と題して奈良県が特集されました。田丸麻紀さんが奈良の街を散策し1300年の歴史を持つ古都の魅力をたっぷり紹介してくれました。

ところで、奈良というと神社仏閣の風景や愛らしい鹿の群れを思い浮かべる方が多いと思いますが、食べ物となると中々思い浮かばない人も多いのではないしょうか。文豪・志賀直哉に「奈良にうまいものなし」と言われたとの逸話もあるほど、奈良名物はあまり世間に浸透していないようです。

しかし、知られていないだけで奈良にもちゃんと美味しいものがあります。しかも奈良名物には、自宅でアレンジが効くヘルシーなレシピが隠れているんです。神社仏閣の街ということもあり、禅味に満ちた渋目のものも多いのですが、その分健康的でどことなく風流なメニューです。

それでは、ぜひお試しいただきたい「使える奈良名物レシピ」をご紹介します!

【おでんは江戸時代のファーストフード!? おでんトリビア ⇒】

シンプルで滋味深い味わい「茶粥(ちゃがゆ)」

奈良名物としては最も有名なものかも知れない料理が「茶粥」です。奈良の茶粥は「おかいさん」の愛称で常食されてきたそうですが、普通ほうじ茶を使います。作り方も2通りあって、米から炊くものを「揚げ茶粥(=炊き粥)」、煮出した茶にお冷やごはんを入れて作るものを「入れお粥(=入れ粥)」といいます。

家庭では、「入れお粥」が多いのだとか。初めて茶粥を食べると、思いがけないほど清々しい味に驚く方も多いと言います。

ここで提案するのは、余ったご飯とコンビニ茶を使ったレシピ。基本のほうじ茶はもちろん、麦茶、ウーロン茶など、家庭でもさまざまなバージョンが楽しめます。お煎餅(せんべい)やおかきを割り入れると、クリスピーさと香ばしさがアクセントになって、なんともヘルシーな逸品に。特にウーロン茶バージョンのときは、ザーサイもイケます!

野菜と味噌と胡麻和えのコンビネーション「七色お和え(なないろおあえ)」

もともと真言宗のお盆に作るお供え料理である「七色お和え」。それぞれ下処理をした7種類の野菜をすり胡麻と味噌で和えるだけですが、これがなかなか新しい味がするんです。

食べた感じは白和えが最も近いかもしれませんが、よりくっきりとした味で、お酒にもごはんにもぴったり。もとは精進料理ですが、茹でたイカやタコ、エビなどの魚介類、鶏や豚などの肉類を加えても美味しくいただけます。

意外な組み合わせに新鮮な驚き「きな粉雑煮」

伝統的な奈良のお雑煮には、きな粉がついてきます。お雑煮から餅だけを引っ張り出して、きな粉にまぶして食べるんです。意外に思われるかもしれませんが、コクが増して大変美味しいんです。

お雑煮だけでなく、鍋や味噌汁などの具をつけて食べても、味に厚みが出ておすすめです。野菜はどれでも美味しくなるのですが、特ににんじんや芋類などの根菜との相性がいいようです。

ちなみに、以前訪れた韓国の焼肉屋さんでもきな粉が出てきて、「何に使うの?」とお店の人に聞いたら「肉につけて食べてください」と言われたことがあります。驚いて早速やってみたのですが…これは、私には難しいお味でした(笑)。

創意工夫の上に生まれた精進料理をベースとし、禅味に満ちた奈良名物でこそ、家庭で使えるヒントが隠されていると思います。気軽にできるものばかりですので、ぜひ一度お試しください!

(西益屋ハイジ/サイドランチ)

※この記事は2013年11月22日に公開されたものです

SHARE