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早口で喋る人が必ずしも説得力があるとは限らない「アナウンサーに学ぶ:一分間に350文字」

早口で喋る人は勢いがあるので、聞いているほうもつい流されそうになるのですが、本当に相手の心を動かしたいと思ったら、落ち着いたリズムで喋るほうが効果的なのです。いくつかの例を用いてご説明します。

【あなたは大丈夫? 「頼りなく感じてしまう話し方」の特徴】

アメリカでは早口の人のほうが説得力がある?

アメリカの研究では、「早口で喋る人のほうがゆっくり喋る人に比べて説得力がある」という結果が出されているようです。これには、アメリカが多民族国家であるという背景も関係していると思われます。いろいろな人種が集まっているアメリカでは、ひとりひとりがきちんと自分を主張しなくてはその他大勢として埋もれてしまうので、そうならないために早口で自己主張をする人が多いのです。

そして、そうやって勢いよく自分の意見を主張できる人ほど、相手を説得できる確率は高くなります。

日本ではゆっくり喋る人のほうが信頼される

アメリカに対し日本では、逆にゆっくり落ち着いて喋る人のほうが一目置かれる傾向にあるようです。早口で喋る人は自信家で頭の回転が速いと見られるけれど、かといって心から信用できるかといったらそうでもないという場合が多いのです。

かの有名な西郷隆盛は、とてものんびりした性格の人でした。どんなピンチにおいても取り乱すことなく、常に落ち着いてどっしりと構えているその姿に安心や親しみを覚えるのか、多くの友人・知人はもちろん、極悪人や敵にまで好かれていました。

もちろん人気の秘密はそれだけではなく、友のためなら自らの命を捨ててまで尽くそうとする自己犠牲の精神もあり、また、小さなことにこだわらず常に自然体の人だったということです。

アナウンサーに学ぶ

テレビでニュースや情報を読み上げるアナウンサーは、言葉の先生です。彼らは人間が最も心地よく話を聞ける言葉の速度を熟知しており、訓練を積んでいます。そしてその言葉の速度とは、一分間に350文字程度ということです。

350文字というと、作文を書くときに使う400字詰め原稿用紙一枚分よりも少し少ないぐらいですね。どうしても早口になってしまうという人は、ストップウォッチで時間を計りながら練習してみるといいかもしれません。

※この記事は2013年10月20日に公開されたものです

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