ダメンズとの恋? 大失恋の傷? 「秋の夜長にオススメの恋愛小説」
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秋といえば、「食欲の秋」「芸術の秋」、そして「読書の秋」でもあります。普段、本を読むことから遠ざかってしまっているという人も、ときには小説を手に取ってみてはいかがでしょうか? 通勤時間や寝る前のちょっとした時間に読める短編集を中心に、働く女子がオススメする恋愛小説をピックアップしました。
『ミッドナイト・コール』(田口ランディ著)
「仕事や恋に奮闘する女性たちの姿がリアルに切り取られていて、『あー、わかる!』と共感しながら一気に読めます。どこか幸せになれないとわかりながらも、ミステリアスな年下男子やダメンズ、自分勝手な男性に恋して振りまわされてしまう展開が、これまたリアル……」(28歳/編集)働く女子ならば共感せずにはいられない、20代後半~30代前半の女性たちが主人公の9篇の恋愛短編集。全編を通して「電話」が小道具として登場しており、タイトルもそれにちなんでいます。
『デッドエンドの思い出』(よしもとばなな著)
「大失恋をしたときに、『つらくて、どれほど切なくても、幸せはふいに訪れる。』という裏表紙のあらすじに惹かれて手に取った本です。どのお話も切ないのですが、よしもとばななさん特有のふわりとした文体のおかげで、読み終わったあとは不思議と温かな気持ちになれます」(26歳/PR)よしもとばななさん自ら、「これまで書いた自分の作品の中で、いちばん好き」(あとがきより引用)と語る、5篇の珠玉の短編集。中でも表題作『デッドエンドの思い出』は、秋の季節の描写が美しく今の時期にぴったり。
『だれかのいとしいひと』(角田光代著)
別れた元恋人のアパートに忍び込むフリーライター、誕生日休暇を一人ハワイで過ごすことになったOL、過去に経験した完璧なキスを回顧する男性……。それぞれの不器用な恋愛の形をていねいに描いた8つのストーリーは、多くの人が自分の姿を重ね合わせながら読めるはず。
『薬指の標本』(小川洋子著)
「言葉の紡ぎ方ひとつひとつがとても美しく、その世界に引き込まれます。恋愛小説だけれど、もっと深いところの人間心理をグッとえぐられるというか……。現実と空想の合間を漂うような不思議なお話で、読み終わったあともしばらく余韻が抜けない本です」(30歳/教育)『博士の愛した数式』の作者である小川洋子さんによる恋愛小説。人の思い出の品々を保存する「標本室」という特異な場所で働くこととなった「私」と、その標本室の技術士との間の恋愛が、繊細な情景描写とともにつづられていきます。透明感のあるひそやかな文体にどっぷりと浸れる、まさに秋の夜長に読みたい一冊。
まとめ
女性の目線で書かれた恋愛小説は、自分の気持ちに寄り添ったり、代弁してくれるもの。恋愛で悩んでいたり、失恋の傷を抱えているときなどには、心を支えてくれる存在にもなります。たまにはスマートフォンの電源を切って、読書の世界に浸ってみるのもいいかもしれません。
(のでこ+プレスラボ)
※この記事は2013年10月10日に公開されたものです