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匂いや触覚も体験できる「うさぎスマッシュ展」東京都現代美術館で開催中。1月19日まで

スプツニ子! 《ムーンウォーク☆マシン、セレナの一歩》2013年 Photo:Rieko Igarashi Sputniko! The Moon Walk Machine‐Selena’s Step 2013 Photo: Rieko Igarashi

東京都現代美術館では、東京アートミーティング(第4回)「うさぎスマッシュ展 世界に触れる方法(デザイン)」を開催中。会期は2014年1月19日まで、一般1,100円、大学生・65歳以上800円、中高生600円、小学生以下無料。

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同展覧会は、21世紀に入って重要性を増している「社会に対する人々の意識に変化を与えるデザイン」の実践にフォーカスした。高度に情報化された現代社会のさまざまな要素や出来事を取り上げ、手にとれる形にデザインして届ける国内外のデザイナー、アーティスト、建築家など、21組の表現を紹介する。

視覚だけでない、匂いや触覚といったより総合的な身体的体験を通じて世界を感知し、共に考察しながら既存の知識体系や情報伝達のあり方を問い直し、より能動的に世界と関わる方法を探るきっかけとなることを目指しているという。

スプツニ子!氏の出品作『ムーンウォーク☆マシン、セレナの一歩』は、一人の女の子が自分の足跡を月面に残したいという希望を実現させるための物語を表現。NASAのリサーチ協力でつくられた月面歩行マシーンの模型、砂の上に残されたハイヒールの足跡、そこにいたる物語のビデオなどが展示される。

ミカエル・マッセイ氏の出品作『ポックス・テディ』(痘症テディ)は、新タイプの水疱瘡予防注射で、テディベアのおもちゃの中に水疱瘡菌が仕込まれているとのこと。表面に痛くない極微細な注射針がついており、子どもがさわっているうちに免疫ができていくシステムを提案している。

同展覧会のタイトルにもなっている「うさぎ」は、不思議の国のアリスに代表されるように、ワンダーランドへ誘い、常識的な見方や固定観念に一打(スマッシュ)を与える者の象徴とのこと。展覧会タイトル「うさぎスマッシュ」は、そのような世界に対する別の入口への誘いを意味している。

なお、同展覧会は共同キュレーターに、デザイン史研究における第一人者の柏木博氏を、アドバイザーとして、商品デザインから子供教育番組まで多岐にわたって活動するグラフィック・デザイナーの佐藤卓氏、および最先端のテクノロジーからデザインの未来へのミッションを洞察するMITメディア・ラボ副所長の石井裕氏を迎えた。歴史、現在、未来を横断する視点でつくられている。

東京都現代美術館の休館日は月曜日(ただし10月14日、11月4日、12月23日、2014年1月13日は開館)、10月15日、11月5日、12月24日、年末年始(12/28~2014/1/1)、2014年1月14日。

ミカエル・マッセイ《ポックス・テディ》2007年 Mikael Metthey Pox Teddy 2007

※この記事は2013年10月07日に公開されたものです

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