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月々の支出額が同じなら、賃貸よりマイホーム購入がお得?

恋愛、転職、結婚、出産……、さまざまなライフイベントに、マネーの悩みはつきもの。なかなか人には相談しにくいお金とライフプランのお悩みを、編集部が読者に代わり、FP花輪陽子さんにガチンコ相談!

頭金が用意できたら、次はいよいよ住宅選び! 理想のマイホームを無理なく、ムダなく手に入れるためには、どのような点に注意すればいいのでしょうか。今回の相談者である、あこさん夫婦のようなDINKSカップル、そして「マイホームがほしい」と考えるシングル女性の家選びについて、FP花輪陽子さんに聞きました。(取材・文/島影真奈美)
※あこさん前編はこちら

  • あこさん夫妻は、3カ月に1回のペースで旅行に行くほどの旅好きカップル。旅行資金として月々2万円ずつしっかり貯金しているそう。写真は新婚旅行で行った、フランスのモンサン・ミッシェルでの1枚。

編集部 家を購入するベストタイミングは“子どもの人数が確定したあと”ということですが、それより前に家を買うとしたら、どのような点に気をつければいいのでしょうか。

花輪 まず、あこさん夫婦のように現在はDINKSだけれど、子どもがほしいと考えているカップルの場合は、子どもがいる生活をシミュレーションしながら選ぶことになります。ただ、想像だけで希望の条件を整理するのはなかなか難しいもの。子どものいる友人などに話を聞いてみるのがオススメです。たとえば、「小さな子どもがいると、和室があったほうが便利」「低層マンションのほうが子育てしやすい」など、より現実的なアドバイスがもらえると思いますよ。

編集部 なるほど。では、「月々の家賃がもったいないので、月々の支払いが同じぐらいであれば家を購入したい」と考えているシングル女性の場合はどうでしょうか。

花輪 今後、結婚するかもしれないし、しないかもしれないという時期は慌てて住宅購入に踏み切るよりも、賃貸生活を続けるのがオススメです。ただ、どうしても住宅を購入したいという場合は、「借り手がつきやすい」など、今後の選択肢をできるだけ狭めずにすむ物件を選ぶのがコツ。「駅から近い」「近くに大学がある」など、賃貸需要が長期的に見込めることも大切なポイントです。

編集部 「子どもが生まれる前に家がほしい」と考えているDINKSの場合も、同じように「売りやすさ」や「貸しやすさ」を重視した家選びをする必要があるのでしょうか。

花輪 まず、マイホームの売却事情についてお話します。昨今、最新の設備で、しかも値段も手ごろな新築マンションが次々と建っていることもあり、中古で売ろうと思っても、大きく値崩れしてしまう可能性が高いのが実情。不動産事情に詳しく、感情を排除して売りどきをドライに判断できる場合を除き、「いざとなったら売ればいい」というスタンスでは、結果的に出て行くお金が増えてしまうことも考えられます。

編集部 売れば必ず黒字になる、というわけにはいかないのですね……!

花輪 住宅ローンでマイホームを取得した場合、50㎡以上の物件であれば、所得税から税額が控除される「住宅ローン減税」を受けることができます。ただ、50㎡以上になると、貸す場合の家賃が上がり、結果、借り手がつきにくくなるというデメリットも。「貸しやすさ」で考えると、駅から徒歩5分圏内で、シンプルな間取りの物件を選び、確実な家賃収入を確保するのが賢い選択です。ちなみに、30㎡未満の物件購入には住宅ローンが利用できないので要注意。

編集部 ちなみに、モデルルームや住宅展示場を見に行くときに注意すべきことはありますか?

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