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「男は優劣、女は共感を優先」話が聞き上手なのはどっち?

女性の方が聞き上手と言われているが、本当だろうか?

【悩み相談時に男女がすれ違うワケ】

男性は会話でも優劣をつけたがり、女性は相づちと共感を求めているのだから、目的が異なり満足するはずもない。どちらもうまくいかないながらも、女性が話し手、男性が聞き手の方がモメずに済みそうだ。


■優劣か共感か、それが問題だ

行動や思考には必ず「求めているもの」があり、男性は優劣、女性は共感を優先する。これはちびっ子の遊びにも見られ、男の子は「相手より上」、女の子は「あなたと一緒」を求め、けんかをしながらも同性同士はおおむねうまくやっていけるのも、相手の性質を理解できるからだ。

対して男女、特に恋人同士は相手を理解できない局面が多々ある。会話も重要なイベントで、話を聞いてくれない、余計な口をはさむな、と、思ってもいない方向に進んでしまう。世の中では女性の方が聞き上手と言われている真偽を確かめるために、会話の性差を比較してみよう。

男性は何かにつけて優劣をつけたがる好戦的な生き物のため、会話にも自分の優位を求める。ポイントは地位と尊敬で、相手よりも正しい理屈、それによって尊敬されることが好きなのだ。「確かにそうだ」「アイツの方が正しい」と言われるために会話を繰り広げる。たとえ世間話でも、すべての知識を持ちあわせるだけのロジックで組み立て、自分の主張の正当性を訴える。まるで学者か講師のように。

聞き手にまわっても同様で、今日こんなことがあった的な話でも、「~すれば良かったのに」と反論を繰り広げる。もはや世間話なのか討論か分からない状態となっては、話し手はさぞかし疲れるに違いない。メガネを中指で押し上げながら「実に興味深い」などと言い出したら、学者モード突入の合図だ。

対して女性は「聞いてくれる」ことがポイントで、相づちを重視する。話の内容以前に、相手が同じテーブルについているかが重要なのだ。そこで「ちゃんと聞いてますよ」のサインとして相づちを求める。真剣なあまり聞き手が黙考していると、会話に参加していないように感じ、満足できないのだ。

多くの男性は、相づちが難しいと感じることがあるだろう。「へぇ~」「あぁそう」では軽すぎるし、「内容は別としてあなたの言っていることは分かります」と正確に表せば余計にギクシャクするだけで、適切な言葉が見つからないからだ。

お願いだ文部科学省。YesでもNoでもない単語を増やしてくれっ。

結論か理由か、それが問題だ

会話の最終目的は、男性は結論、女性は理由を重視する。つまり、私の意見の方が正しい、か、私の気持ち分かるでしょ?の違いだ。そのため男性の話は命令口調に聞こえ、女性は説明がましく受け止められる。そのつもりがなくても、異性にはそう聞こえてしまうのだから困ったものだ。

男性が語り手、女性が聞き手の場合、男性は自分のロジックを雄弁に語り、女性は頻繁に相づちを打つ。ただし、もとより講義を聞きたいわけではないから、相づちはリズムにすぎないのだが、語り手の男性は真剣に聞くことを望み、やがて相づちを口をはさむ、話の腰を折るネガティブな行為として受け止めることが多い。

逆のパターンはどうか?共感を求めて話す女性に対し、男性はそれが回避できたはずの方法や、こうするべきと結論を押し付けられる。どんなに正しい結論よりも、共感を求めて理由を話しているのだから、これもうんざりな結果となる。

真剣に話すほどに男女の溝は深まる。やれやれだぜ。

恋せぬことはつらいもの 恋するもまたつらいこと(「アナクレオン風歌謡」より)

まとめ

男性が聞き手なら、女性は「話を聞いてくれない」と悲嘆にくれる。女性が聞き手になると、男性がひとりで怒り出す可能性が高い。つまり、どちらも聞き上手とは表現し難い。

ならば女性の話を分析せずに男性が相づちを打つ、が一番平和に思えてきた。ただし自分ができる自信はないのだが。

(関口 寿/ガリレオワークス)

※この記事は2013年08月11日に公開されたものです

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