アイスへの支出額最下位は沖縄? 意外なアイストリビア・5選
連日、暑い日が続きますが、夏といえば欠かせないのがアイス! そこで、今回はアイスにおけるちょっとしたトリビアを紹介します。
アイス支出額は金沢が1位、最下位は那覇!
1年間の1世帯アイスクリーム支出金額が調べてみると(総務省・家計調査/2012年)、最も高かったのは、
1位 石川県金沢市 10,080円
2位 福井県福井市 9,090円
3位 栃木県宇都宮市 8,961円
という意外な結果に。北陸が1位、2位を占め、暑い地方は見当たりません。一方、支出金額が低かったのは、
ワースト1位 沖縄県那覇市 5,547円
2位 福岡県北九州市 6,232円
3位 滋賀県大津市 6,472円
と、こちらもまさかの沖縄がワースト1位。さらに2位福岡、3位滋賀ですから、支出額上位と下位は逆ではないかと疑いたくなってしまいます。
■「アイスクリーム」ではなく「アイスミルク」?
ひと口に「アイス」といっても、実は以下の3種類に分類されています。
・アイスクリーム…乳固形分が15%以上、乳脂肪分8%以上。味にも栄養にも優れています。ハーゲンダッツなど高級なもの
・アイスミルク…乳固形分が10%以上、乳脂肪分は3%以上。栄養は牛乳と同じぐらい。森永のチョコモナカジャンボなど
・ラクトアイス…乳固形分は3%以上。植物性脂肪が多く使われています。グリコのパピコなど
これら3種を総称して「アイスクリーム類」と言い、このほかの乳固形分が3%未満のもの、果汁を凍らせたアイスキャンデーやシャーベット、かき氷などは「氷菓」といいます。
高級なカップアイスに見えても「アイスクリーム」とは限りませんし、ソフトクリームも成分によって上記の3種類に分類されます。正直、「氷菓」以外は外観からどの種類かを見破るのは至難のワザ、というかできません…。いつも食べているアイスの表示を確かめてみると意外な結果がわかるかもしれませんね。
■少子高齢化、不景気でもアイスは好調!?
日本アイスクリーム協会の調査によると、アイスクリーム類および氷菓の販売金額は、2003年の3,322億円に対し2012年は4,181億円と、この10年で2割以上増加。少子高齢化が進んでもアイス消費量は増えているようです。
ちなみに、その内訳を見ると「アイスミルク」と「ラクトアイス」がこの10年で大きく増加し、「アイスクリーム」と「氷菓」は微減しています。以前より、「アイスミルク」「ラクトアイス」の商品ラインナップが増えてきたのかもしれませんね。
■日本初のアイスは超高級品!
日本人で初めてアイスを食べたのは、1860(万延元)年に咸臨丸(かんりんまる:江戸幕府が保有していた軍艦)でアメリカに渡った人たちとされています。その咸臨丸に乗船していた町田房蔵が、1869(明治2)年に横浜で氷と塩を使った「あいすくりん」を製造・販売したのが、日本における初めてのアイスとされています。なかなかかわいらしい名前ですね。
「あいすくりん」は、シャーベットに近いものだったようですが、現在の価格に置き換えると、なんと約8千円! 当時の大工さんの1日分の日当、あるいは当時の女子銀行員の10日分のお給料に匹敵したそうです。
結局、あまりに高額すぎたのと、「あいすくりん? 何それ」状態の知名度の低さにより、房蔵の商売は失敗したそうです…。
■食べたくなるアイスの境目は27度と30度!
アイスは、気温によって食べたくなる種類が異なるとされています。
最高気温が27度を超えると多くの人がアイスを食べたくなり、30度を超えるとアイスよりもっと冷たさを実感できる「かき氷」が欲しくなります。
気象庁によると、今年の夏は8月19日頃までくもりや雨の日が多く、全国的には気温も例年と同等以下の「低温多雨」の傾向だとか。ただし、場所によっては8月に厳しい暑さを迎えます。猛暑日になるとあっという間にアイスが売れてしまうので(それなのにアイス支出額最下位が那覇という謎…)、食べたいときにピッタリ合うアイスを食べられるよう、あらかじめ家に備蓄しておいてもいいかもしれませんね。
(東野由美子/サイドランチ)
※この記事は2013年08月08日に公開されたものです