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青木ヶ原樹海にまつわるうわさについて調べてみた!「コンパスは……利く」「遊歩道がある」

富士山麓に広がる「青木ヶ原樹海」。「自殺の名所」としても知られる青木ヶ原樹海には、さまざまなうわさがあります。例えば、「樹海に入るとコンパスが利かなくなる」というもの。他にも「一度入ると出られなくなる」なんてのもあります。こういったうわさは本当なのでしょうか?

コンパスは……利く!

青木ヶ原樹海にまつわるうわさの真偽を確かめるべく、富士河口湖観光協会の渡辺大介さんに聞いてみました。

――まず真偽を伺いたいのが、「青木ヶ原樹海に入るとコンパスが利かなくなる」といううわさなのですが……

渡辺さん いえ、そんなことはありません。樹海内でもコンパスは正常に機能しますよ。

――そんな予感はしていましたが、やはり普通に機能するのですね(笑)。

渡辺さん 昔からうわさとして言われていますが、実際にそういったことは起こりません。ただ、ごくごくまれに磁気を帯びた石がありまして、その上にコンパスを置くと正常に動かなくなります。

――それはその石に近づくと機能しなくなる、とかではなく?

渡辺さん いえ、「上に置くと」です。

――そういうふうに、意図的にやらない限りはコンパスが機能しなくなることはないのですね。

道を外れるとやっぱり迷う

――「樹海に立ち入ると高い確率で迷い、出られなくなる」という話もよく聞きますが、これはどうなのでしょうか?

渡辺さん 基本的には遊歩道を外れなければ迷うことはありません。ただ、遊歩道を外れてしまうと迷ってしまいます。青木ヶ原樹海はとても広いですから、一度迷うとなかなか出ることはできないでしょうね。

――樹海に限らずどこの山や森でもルートを外れると迷ってしまいますよね。樹海で迷ってしまう人は多いのですか?

渡辺さん 秋口にキノコ狩りに来て迷ってしまう人もたまにいますが、年間ではほとんどいません。

――なるほど。樹海は迷ってしまうイメージが強いですし、訪れる人はあまりルートを外れないようにしているのかもしれませんね。

遺品目当ての泥棒っているの?

――青木ヶ原樹海というとどうしても「自殺の名所」というイメージがあり、そういった自殺者の「遺品目当ての泥棒」がいるとのうわさをネットで見たことがあるのですが……

渡辺さん いえ、そういうのはいないと思います。というのも、青木ヶ原樹海は自殺の名所といわれていますが実際に亡くなられる方というのは非常に少ないのです。

――なるほど。遺品が少ないところにわざわざ行く意味がないですもんね。

渡辺さん そうなんです。自殺の名所というイメージが強いので、自殺を考えて訪れる方は多いのですが、ほとんどが見つけてもらいたいという人で、多くの方が「保護」されています。亡くなられるケースは年間で5-6件ほどではないでしょうか?

――本当にイメージが先行してしまっているのですね。

青木ヶ原樹海にまつわるうわさについて聞いてみましたが、「迷ったら出ることができない」以外は実際と異なるようでした。特に「遺品目当ての泥棒」はもっともらしいうわさでしたが、ハイリスクローリターンではやる意味はないですよね。

ネガティブなイメージのある青木ヶ原樹海ですが、実際は自然豊かな観光スポットでもあります。ガイド付きツアーなどもあるので、実際に行ってコンパスが動かないかどうか試してみてはどうですか?

富士河口湖総合観光情報サイト
https://www.fujisan.ne.jp/

(貫井康徳@dcp)

※この記事は2013年07月20日に公開されたものです

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