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今すぐ予定がない人も!「卵巣年齢検査」で知る妊娠へのタイムリミット

簡易 卵巣年齢チェックシート

簡易卵巣年齢チェックシート

7組に1組のカップルが不妊といわれる時代。「私は妊娠できるカラダなの?」と不安を感じている人もいるでしょう。そこで、最近注目を浴びているのが産婦人科などで受けられる「卵巣年齢検査(AMH検査)」です。

■卵巣年齢や残された卵子の数がわかる

女性の卵子は、胎児のときにつくられたものが保存されているだけで、新たに作られることがありません。加齢や排卵のたびに数が減っていき、卵子そのものも年を取り、質が低下していきます。しかし、残された卵の数や質の状態は、個人差があり実年齢と比例するわけではありません。「卵巣年齢検査」では、血液検査で抗ミュラー管ホルモン(AMH)という女性ホルモンの数値を出して、年齢ごとの平均値と照らし合わせます。すると、卵巣年齢や残された卵子の数がわかり、現時点で妊娠できる確率や妊娠できなくなるまでのタイムリミットに目安をつけることができるのです。

■いますぐ妊娠の予定がない人も受診

同検査を実施している「六本木レディースクリニック」院長の山中智哉医師は、「ここ数年、認知度が高くなり、受ける人の数も増えてきたように感じます。当院でも少なくとも毎月50~60人が検査を受けており、メディアで紹介される機会も増え、そのたびに反響があるので注目度が高くなっていることを実感しています。患者は30~35歳の方が多く、かつては不妊治療の方針を決めるためのものでしたが、いまはすぐに妊娠の予定がない人も積極的に検査を受けています。受診理由を聞くと、20代後半で30代以降の人生設計を立てる参考にしたいという人や、30代になり月経の変化に不安を感じて検査をしたいという人が多いですね」。

ちなみに卵子が減ってきた場合に起こりやすい月経の変化は、月経量が減ったり月経期間が短くなること。逆に月経量が多くなったり期間が長くなった場合は、子宮筋腫など病気の可能性が高いそうです。また、いままでの患者の中には、妊娠するつもりはなく生理不順という理由で検査をしたら、実は卵巣年齢が高く妊娠の可能性がかなり低いことが判明した20代の女性もいたのだそう。

■30代以降の人生設計の参考に

「35歳や40歳で想像より早く妊娠の限界がくるとしても、それを35歳の時点で知るのと30歳の時点で知るのではちがいます。結果は同じでもそこに行きつくまでの生き方が変わります。不妊治療のために仕事を辞める人もいます。30歳前後で仕事を続けていきたいと考えている人は人生設計のために検査を受けてみてください」。

検査結果は、生活習慣やストレスの度合いによって変わってくるため、一度検査して卵巣年齢が若くても、5年後には上がっていることがあります。1年に1回受けておけば自分の状態を把握し続けることができるでしょう。病院によっては不妊治療の一環でしか検査を受け付けていない場合もあるので確認をしてから申し込みましょう。

また、もし不安はあるけれど検査を受けることには抵抗があるという人は、ネットで受けられる「簡易卵巣年齢チェックシート」があります。結果を受けてメールで相談や生活習慣のアドバイスを受けることもできるのでトライしてみてはいかが?

プロフィール

お話を聞いたのは…
山中智哉さん
「六本木レディースクリニック」院長。不妊治療や体外受精に定評があり、他県から受診に訪れる人も多い。
http://www.sbc-ladies.com/

(取材協力:山中智哉、文:浜田彩)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.14)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2013年07月16日に公開されたものです

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