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O脚ってどうしてなるの?治せるの?クリニックの先生に聞いてみた!

両脚が外側に開くように変形し、ひざとひざとの間が開いてしまうO脚。女性の悩みの一つですよね。さて、このO脚ですが何が原因でこうなってしまうのでしょうか? O脚になってしまった脚はどうしたら改善できるのでしょうか? 鍼灸マッサージ師で、東京ボディセラピストサロン院長・山田光敏さんにお話を伺いました。

O脚になる原因は?

――まず、どういったことが原因でO脚になってしまうのでしょうか?

山田院長 O脚になってしまう原因ですが、生まれつきのもの、病的なもの、ケガによるものなどがあります。当サロンに来られている方だと、骨の形成がうまくいかない病気が原因でO脚になってしまった人、骨が湾曲してしまう「くる病」の方などもいますね。また、出産が原因でO脚になってしまう場合もあります。

――O脚になってしまう原因はさまざまなんですね。

山田院長 ただ、一番多いのは「生活習慣」によってO脚になってしまうことです。これがほとんどですね。

――生活習慣ですか?

山田院長 そうです。関節というのは動く範囲が決まっているんですが、日常生活の中でその動く範囲というのが少しずつ変化していきます。ひざの関節も、仕事などである一定の動きが多くなることで、動く範囲が変わります。そうなることで、O脚になってしまうんです。女性の場合ですと、男性よりも骨格や筋肉が弱いのでより変化しやすいといえます。

――なるほど。そういったことでもO脚になってしまうのですか……。

山田院長 また、最近ではひざとひざの間が開く今までどおりの「O脚」とは違い、ひざ下が外側に開いている8の字のようなO脚も増えています。どちらかというと、この形が現在の主流といえます。

O脚の改善は生活を見直すことが一番大事

――一度なってしまったO脚は治せるのでしょうか?

山田院長 O脚を治すにはいくつもアプローチがありますが、当サロンでO脚を治すために行っているのは、まず「筋肉の緊張バランスを整えていくこと」です。その脚についてどんな動きが正常なのか、関節をどのように使っているのかなどを測定し、この方にはどういうことが必要なのか決めます。そして筋肉のバランスの調整や足りない部分は筋肉を付けていきましょう、などの提案を行います。

――筋肉を正しい動きに戻してあげるのですね。

山田院長 あとは「関節の調整」ですね。ほとんどの方は関節が通常とは少し違う動きをすることで関節の調和が崩れている状態です。そこを正しい動きに戻してあげます。そして正しい状態に戻ったものを今度は「安定」するように筋肉の使い方などのアドバイスを行います。先ほど述べたように、関節の不調和の原因は日常生活に起因するものがほとんどですから、生活改善のアドバイスなども行います。

――正しい関節の使い方になるように、患者さんでも努力をしてもらうわけですか。

山田院長 そうですね。当サロンは頻繁に通ってもらうのではなく、基本的にはその方自身がコントロールして改善していくという考えです。ある程度やり方が分かれば、自分でもできますからね。サロンなどに通わなくても、私の本に載っているO脚改善に効果的な運動などを実践すれば8割くらいの人は正しい形に戻りますよ。

――お話を伺う限りでは、生活習慣が原因のO脚の改善というのは難しいものではないんですね。

山田院長 そのとおりです。大きなお金を掛けたりしなくても、O脚というのは改善できるものなんです。自分で努力してみて、それでもだめだった場合にプロの手を借りればいいんです。

――O脚を治すサンダルなどO脚改善グッズはどうなのでしょうか?

山田院長 グッズ自体にはほとんど効果はありませんよ。うちでもO脚用のサンダルを作ったりしましたが、実際は大きな効果は出ませんでした。また、脚を縛ったりする人もいますが、あれは神経を損傷させたりすることがあるのでやめた方がいいですね。最近だとエアバッグを使って圧迫するものもありますが、あれも個人個人に合わせたものではないので、人によっては圧迫が強すぎて負担になってしまうこともあります。

――なるほど。安易にグッズに頼るよりも、生活を見直す方が重要ということですね。

関節の無理な動きをできるだけしない!

――O脚がひどくならないように、またはO脚にならないようにするにはどうすればいいでしょうか?

山田院長 ひざの関節に無理な負荷を掛けないことが大事ですね。ひざの関節は本来伸ばしきってはいけない構造になっているんです。しかし、筋力の低下などが原因でひざを伸ばしきって立つようになると、腰を反らして立つようになり、それによってひざを内側に向けて立つようになります。またひざを伸ばしきって立つとひざのねじれが大きくなりひざ下O脚になる原因になります。

ですので、立ち上がるときなどには勢いよく立ち上がったりしないで、ひざをほんの少し緩めて立つなどするとひざに負担が掛かりにくいですし、O脚も改善しやすくなります。

――O脚になる可能性も減るのですね。

山田院長 可能性といいますか、ひざのねじれがなくなっていくのでO脚は改善されますね。あとは歩き方も大事です。効果的な歩き方については諸説ありますけど、私の考えでは一本の縦線を親指でほんの少し踏むようにして歩く、つま先を心もち、ほんの少し先に着く感じです。この歩き方が一番体に負担が掛からないと考えています。

――歩き方も意識するといいのですね。

山田院長 美しい歩き方をすることで、ねじれも改善されますからね。あとは靴選びも大事です。最近はソール部分がぺったんこの靴がはやっていますが、これは大きな負荷が掛かるのでお薦めできません。やはり着地時のショックをきっちり吸収する、ソールの部分が軟らかい靴が理想ですね。

――女性はよくソールが硬く衝撃を吸収しにくい靴を履いていますが、O脚を改善したい場合はなるべく避けた方がいいのですね。

生活習慣が原因のO脚は、同じく生活習慣を見直すことで改善できるとのこと。病気や先天性以外のO脚で悩んでいる人は、サロンやクリニックに行く前に、生活習慣を見直したり、歩き方や立ち方、または靴を替えてみるなどしてみてはどうですか?

●山田光敏院長の著書
『モテ脚・骨盤矯正ダイエット』 (PHPビジュアル実用BOOKS)
O脚改善に役立つ効果的な運動が掲載されています。

東京ボディセラピストサロンHP
http://www.tokyobody.jp/

(取材協力:山田光敏、文:貫井康徳@dcp)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.08.02)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2013年06月09日に公開されたものです

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