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私立大学の入学年にかかる費用、年収の3分の1を超える-東京私大教連

 

東京地区私立大学教職員組合連合(東京私大教連)は、2012年度、私立大学(短期大学を含む)に入学した新入生の家庭(保護者・父母)を対象に、「私立大学新入生の家計負担調査」を実施した。調査期間は2012年5月~7月、有効回答数は5,349件。

自宅外通学者の「受験から入学までの費用」は約211万円

「受験から入学までの費用」は、自宅外通学者が210万6182円で前年度比17,869円(-0.8%)減額、自宅通学者が152万2482円で前年度比4,031円(0.3%)増額した。

その中でも、「受験から入学までの費用」に占める初年度納付金の構成比率は、自宅外通学者で62.4%、自宅通学者で86.4%と高い割合を占めている。

自宅外通学者の「入学の年にかかる費用」は年収の3分の1を超える

自宅外通学者の「入学の年にかかる費用」は294万5682円で、前年と比べ37,669円(-1.3%)減額。父母・学生の裁量でいちばん出費をおさえることができる「仕送り額(4月~12月)」は、839,500円で前年度より19,800円減額した。

また、自宅外通学者世帯の「税込収入に占める『入学の年にかかる費用』」の割合は34.2%で、年収860万7000円の3分の1を超えることから、家計負担の大きさがうかがえる。

家賃を除いた1日あたりの生活費はわずか923円

 

「仕送り額」の平均は、入学直後の新生活や教材の準備で費用がかさむ「5月」が106,500円で3,600円減額。また、出費が落ちつく「6月以降(月平均)」が89,500円で1,800円減額となり、「6月以降(月平均)」の仕送り額は、前年の91,300円をさらに下回り過去最低額となった。

なお、「6月以降(月平均)」の仕送り額を、過去最高だった1994年の124,900円と比較すると、ピーク時より35,400円減額し、18年の間に4分の1になっている。

「家賃」の平均は61,800円となり前年比で800円増額。「6月以降(月平均)」の仕送り額89,500円に占める「家賃」の割合は69.1%となり、1986年度のデータ以来、過去最高の割合になっている。

さらに、「6月以降(月平均)」の仕送り額から「家賃」をのぞいた生活費は27,700円で、1日あたりの生活費として算出すると「923円(27,700円÷30日)」。2012年度の1日あたりの生活費は、ピークである1990年度の2,460円(73,800円÷30日)に比べると37.5%となり、不足する生活費や学業の経費は、アルバイト等の収入でおぎなっていると考えられる。

※この記事は2013年04月10日に公開されたものです

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