40歳、市場価値を下げたくない……! 身につけるだけで「プレゼン力」も「交渉力」もアップするスキルとは?

人生100年時代。40歳のこれからの働き方を探る連載です。

40歳、市場価値を下げたくない……! 身につけるだけで「プレゼン力」も「交渉力」もアップするスキルとは?

前回、自分だけの価値を見出すためには「ポータブルスキル」の棚卸しが重要だとわかりました。とはいえ、自分のスキルを知ること=市場で求められる人材になる、ということではありません。

一般的に、転職エージェントを通じて求職者が企業に採用され晴れて入社した場合、企業側には、エージェントに対して、初年度の理論年収(月額固定給×12+賞与算定基準額×前年度実績賞与支給月数)の25~35%という紹介手数料が発生します。例えば、理論年収が500万円、紹介手数料が30%であれば、企業はエージェントに150万円を支払うわけです。

つまり「その金額を払ってでも採用したい」、また今の会社で働き続けるにしても「手放したくない」と思ってもらえるよう、自身の市場価値を上げる必要がありそうです。そこで、連載第4回目となる今回は、「市場価値を上げる方法」について、マイナビエージェントのキャリアアドバイザー、ヤスコさんにお話を聞きました!

「英語力」がないと市場価値は上がらないってホント!?

36~45歳の働く未婚女性408名にアンケートをとったところ、前回、約7割の女性が「他社でも通用するスキルを持っていない」と回答しました。一方、「どんなスキルを持っているのか」「今足りないスキルはなにか」「今後つけたいスキルはなにか」を聞いてみると、持っているスキルは「ない」「コミュニケーション能力」「段取り力・タイムマネージメント力」、足りないスキルは「英語力」「プレゼンテーション力」、つけたいスキルは「英語力」「プレゼンテーション力」「交渉力」などが上位に。しかし……。

6割以上が「スキルアップのための取り組みをしていない」との結果に。日々の業務が忙しくて時間がない、モチベーションがあがらない、といった理由があるのでしょう。しかし「市場価値は日々の業務の中でも上げられますし、難しく考える必要はありません」とヤスコさん。

アンケートでは、足りない・つけたいスキルのどちらにも『英語力』が上がっていますが、『どうしても外資系で働きたい』という人でない限り、そこまで重視しなくてもいいと思います。もちろん日常会話程度でも、話せないよりは話せたほうがいいですが、ビジネス英語が堪能でなければ転職する上での武器にはなりません。あくまで英語はツールですし、今はAIの進化で、同時通訳する翻訳機器も登場しています。ですから、日本で仕事をするのであれば、どちらかといえば“正しい日本語力・国語力”を磨くことのほうが大切です」(ヤスコさん)

その点で、市場価値を上げるために本当に高めておきたいスキルがあるのだとか。

●●●●を身につけるだけで「プレゼン力」も「交渉力」もアップ

ヤスコさんによると、そのスキルはずばり「ロジカルシンキング」とのこと。

「足りない・つけたいスキルに『プレゼンテーション力』『交渉力』が挙がっていましたが、それらもすべてロジカルシンキングが身についていればおのずと高まります。例えば、わかりやすいプレゼン資料をつくるには、結論→理由の順に整理しなければなりません。また、交渉をするにも、状況をすばやく把握し、相手が言いたいことを理解し、今求められている答えを導き出す。そのうえで、出た結論を相手にも共感してもらえるよう、どの順番で話すのが有効かを考える必要があるからです」(ヤスコさん)

さらに、相手の表情や仕草から場の雰囲気を読み取るなどTPOに合わせて話し方を変えられる人は重宝されるよう。では、ロジカルシンキングを身につけるためにはどうすればいいのでしょうか?

ロジカルシンキングはとにかく結論→理由の順で考えることが大事なので、私の場合はまず、結論となる言葉を紙に短く箇条書きにし、その後、なぜその結論に持っていきたいのか、理由をどんどん肉付けするようにしています。この作業を繰り返すことによって、物事をロジカルに考える癖がついてくるはずです」(ヤスコさん)

とはいえ、「40代がこの先も長く働き続ける」という観点でいくと、ロジカルシンキングだけでは心もとないところ。2007年の雇用対策法の改正により、労働者の募集及び採用について年齢制限の禁止が義務化されたことで、一見、誰にでも転職のチャンスが広がったように感じられますが、企業から価値を見出してもらえなければ、そのチャンスさえ得ることはできません。

そこで、ヤスコさんから見て、「40代でも市場価値が高い人」のポイントを教えてもらいました。

「年相応の経験があるかどうか」が40代の価値に

「募集を出す企業というのは、背景に『こういうことを実現したい』という目的があります。つまり、それができるであろう人材を採用したいわけです。若い人であれば、ポテンシャルや伸びしろを加味して自分の会社で育てようと思えますが、40代となるとさらなる即戦力が求められます」とヤスコさん。つまり、40代では『年相応の知識・経験・スキルを積んでいるかどうか』が採用の最重要ポイントに。ゆえに、その会社にいる同年齢の人と同じ経験値がないと採用には至りません。かといって、同業種や同職種でないと無理というわけではないよう。

「例えば求人票に『営業職 マネージャー候補』と書いてあったとします。もちろん、営業経験があるほうが対象になりやすいですが、接客や販売など、何かを売るための戦術を考えているような世界で仕事をしてきていれば、営業経験自体はなくても活躍してくれそうだと、キャリアの可能性を感じて採用されることも多分にあります。また、実際にマネージャーをしたことがなくても、『プロジェクトの指揮』や『後輩の育成』に力を注いできた経験があり、それらの中でマネジメントに使えるポイントをアピールできれば、プラスに捉えてもらえます」(ヤスコさん)

そういったアピールができるよう、やはりポータブルスキルは一度棚卸ししてみるのがよさそうです。一方、転職ではなく今の職場で異動になり、達成感を味わえないという読者の悩みについてはいかがでしょうか。

現在の勤め先は幅広く業務を行っているが、人事異動でまったく違う部門へ配属されるため、習得した知識を活かしきれなく、達成感がない」(40歳/公務員)

「これまでに習得した知識を活かしきれない、とありますが、部署の責任者から『その知識を活かしてほしい』と言われているのかどうか、またその知識がどんなものかによります。そのうえで、異動によって自分は会社からなにを求められているのかという観点を持つべきでしょう。そして、与えられた担当業務そのものではなく、会社における部署全体の役割を俯瞰的に見て、私のこれまでの経験をどう活かせるか、という大きな視点で捉えてみることをおすすめします」(ヤスコさん)

まとめ

転職にしろ、社内での異動にしろ、そこでの市場価値を40代が上げるには、これまでの経験を棚卸しし、ロジカルに説明する力を身につけることが先決。その際、仕事の内容に対しても、自分の好き・嫌いや達成感など“主観的”な見方は二の次に。あくまで“客観的”に、企業の一員として「自分ができること」、そしてそれを「きちんと活かすこと」を第一に考えたいところですね。

(文:ヨダヒロコ/構成:オトナノ編集部)

人生の新たな一歩。そのきっかけとなる転職。「キャリアの幅を広げたい」「年収を上げたい」など、転職の動機は様々です。マイナビエージェントでは、転職成功のサポートをします。
https://mynavi-agent.jp/

「40歳の仕事地図」記事一覧

第1回:人生100年時代に通用する働き方のヒント。シングル女性がこの先身につけるべきスキルって?
第2回:AIに置き換えられにくいスキルって? ホスピタリティ&クリエイティビティを身につけよう
第3回:どんな企業でも求められる価値を見出すには? 「ポータブルスキル」が大切だった
第4回:40歳、市場価値を下げたくない……! 身につけるだけで「プレゼン力」も「交渉力」もアップするスキルとは? ★現在の記事
第5回:40代の転職事情! 転職したほうがいい人、そうでない人の違いとは?
第6回:アラフォーシングルが“長く働く”ために考えておくことは?「積み上げてきた経験」の応用がカギ

この記事のライター

30代後半から40歳にかけては、自分自身にも環境にもさまざまな変化が訪れるタイミング。「そこそこ満足」と「これからどうする」で揺れることも多いのではないでしょうか。編集部では、オトナノ世代がこれから先もしなやかに、柔軟に、楽しみながら生きていくための道しるべを模索し、発信します。

twitter:@otonano_mynavi