赤と黒の食材で不調を改善。料理家・両角舞さんが実体験から導いた漢方とりいれ術

ヘアも、メイクも、ファッションも、カラダの中も。 40歳は「美に対する意識」が変わるとき。 目指したいのは、取り繕うことじゃなくて、これからの自分を大切にしたくなる美容。 ココロとカラダが心地よくリンクする、“ちょうどいい”自分を探しましょう。

赤と黒の食材で不調を改善。料理家・両角舞さんが実体験から導いた漢方とりいれ術

何となく体の不調を感じていても、「大丈夫かな」と、そのままにしてしまうことって意外とあるのではないでしょうか。料理家の両角舞さんも、そのひとりだったそう。「アラフォー女性のなかには、きっと同じ症状を感じている人もいると思うんです。少しでも私の話がヒントになれば」と、自身の体験とおすすめの食生活をお話してくれました。

仕事を優先するあまり、ひどい生理痛と貧血に悩まされることに

両角舞さん/フードコーディネーター、漢方スタイリスト。調理師、漢方養生指導士の資格を持つ。2012年『ELLE a table』フードバトルグランドチャンピオン。海外のレストラン立ち上げ、コカ・コーラ、ホテルニューオータニなどの広告・カタログのスタイリング、日本ハム、高島屋といった企業のレシピ開発など幅広く活躍。

30代半ばを過ぎたころから、何となく体調がよくないなと感じることが多かったのですが、「20代とは違うし、そんなこともあるかな」くらいに思っていました。でも、3年ほど前に横になっても痛くて寝つけないくらい、生理痛がひどくなってしまって。「おかしいな」と思いながらも、ものすごく仕事が忙しい時期だったので、だいぶムリをして働くことを優先していたんです。

それに加え、多忙がたたって何もしてないのに手が震えたり、立ち上がると腰が落ちたりと、貧血もひどくなっていました。当時は久しぶりに人に会うと、必ずと言っていいほど「どうしたの?」「体壊しているの?」って聞かれていたんですよ。

思い返すと、目の下のクマがひどく、肌の状態もすごく悪くて、シミやソバカスが目立っていたんですよね。だから、相手も気になったんだろうなって。見た目にもそれだけ変化があって、自分自身も日常生活に支障を感じる。このままじゃいけないと、ようやく1年越しくらいで病院に行く決心をしました。

そして、病名がわかったのですが、その対処として処方されたのが、生理を止める薬だったんです。そこまで痛いなら、一度止めてしましょうということで。たしかに、薬を飲むとすごくラクにはなるんですよね。でも、どこかで体にとって不自然なことをしているっていう違和感が、自分の中で大きくなっていって。そこから、あらためて食に関して、いろいろと考えるようになったんです。

まずは、血をキレイにする“黒い”食材と”赤い”食材をたっぷり摂取

自分なりに勉強するうちに、血流をよくすることが大切だとあらためて感じました。生理痛も貧血も、どちらも血液に関わること。きっと、血がドロドロしていて、うまく流れていないんだなって。老廃物がたまりっぱなしの上、血流が悪いから流れないっていう悪循環。それが、体調不良やお肌の状態に出ていたんだと思います。

とにかく、いまの状態を変えようと、まずは血をキレイにして血流を促すような食材を摂る食事に変えました。そこで取り入れたのが、漢方の考え方。以前、「きれい塾」でも乾燥を防ぐためには白ゴマや豆腐、大根、レンコン、牛乳などの“白い食材”を摂りましょうとお話しましたが、漢方って色で食材を考えるんです。野菜が持つ栄養素やその効果を覚えるのは大変だけれど、色で判断できるとらくちん。もちろん、すべてではないのですが、色で選んでも7、8割は間違いがないので、スーパーでお買い物するときも一瞬で判断できますよ。

私のように生理痛や貧血など、血液に関する不調に悩んでいる方は、赤い食材と黒い食材を意識的に摂るといいと思います。たとえば赤い食材なら、赤身の肉やレバー、トマトや人参、マグロ、赤ワイン。あと、ベリー系のフルーツや、クコの実なんかも赤ですよね。黒い食材なら、黒きくらげやゴマ、黒豆や昆布、海藻など、意外といろんなものがあるんです。

急激な白髪悩みも。健康のために改善した食生活が美容にもつながった

黒い食材はアンチエイジング、婦人科系や髪のお悩みを持つ人が、積極的に摂るといい食材でもあります。じつは、私もあるとき、急に白髪が増え始めた時期があって……。髪は体の末端にあるものなので、血液が悪いと栄養が行き届かず、不健康になっていたんでしょうね。

当時、弟の家に遊びに行ったら、「どうしたの? 後頭部の白髪がすごいよ」って言われたんです。後ろって自分ではしっかり見えないから、ビックリ。「抜いて、抜いて」って言ったら、「いやいや、抜いて終わるレベルじゃない」って言われました(笑)。いまは笑い話ですけど、自分的にはかなりショックでしたね。

そんな経験もあり、しばらくは食材の色を意識した食事を続けることにしたんです。たとえば、きくらげって炒め物でも、和え物でも、汁ものでも何でも使いやすい万能食材なので、毎日のようにいろんな料理に入れていましたね。お米に黒米を混ぜたり、黒ゴマをおかずにかけたり、お正月でもないのにやたら黒豆を煮たり(笑)。あと、甘いモノが大好きで完全に断つのはムリなので、体が冷えて血行が悪くなると言われている砂糖のかわりに黒蜜やメープルを使ったりしていました。

そうこうしているうちに、たった2週間ほどで、明らかに自分の体が変化していくのを感じたんです。体調はもちろん、美容面でもどんどん変わっていくのがわかったんですよね。くちびるや歯茎の色が悪いとか、白髪が出てくるとか、肌の色つやがなくなるとか……。正直、年齢や体質のせいだからしかたないと諦めていたんですけど、そうじゃないんだなって。長く食に関わる仕事をしてきましたけど、自分が体を壊したことで、あらためて食の大事さを痛感しました。

特に体調が悪いときは、集中的に食生活を正しましたが、いまはちょっと気をつける程度。たとえば、風邪気味かなと思ったら、早めに風邪薬を飲んで寝るという人も多いと思うんです。その感覚で、ちょっと貧血気味かなと思ったら、普段白ゴマを使うところを黒ゴマにしてみたり、おひたしに少しきくらげを足してみたり、というくらい。常にストイックだと疲れてしまいますが、思ったよりも気軽にできるので、よろしければ、みなさんも参考にしてみてください。

色で食材を見るというのは、とても興味深いですよね。自炊ができると食材も選びやすいですが、外食が多い人でも色を覚えておけば、意識してオーダーすることができます。ぜひ、頭の片隅にいれておきましょう! 

次週は、美容師の坂狩トモタカさん。「加齢による髪のうねり」のケア法をレクチャーしてもらいましたが、いますぐできるケアとして教えてくれた「カットで解決!」の実践編をお見せします。ビフォー・アフターの変化をお楽しみに。

(取材・文:宮浦彰子/撮影<両角さんインタビューカット>:アベユキヘ)

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この記事のライター

40歳は「美に対する意識」が変わるとき。 目指したいのは、取り繕うことじゃなくて、これからの自分を大切にしたくなる美容。 ココロとカラダが心地よくリンクする、“ちょうどいい”自分を探しましょう。各業界のトップで活躍するメイクアップアーティスト、ヘアスタイリスト、スタイリスト、料理家が、さまざまな角度から“40歳の美”を提案します。