アラフォーシングル事情 in NY~小学校教師アナさんの場合[2]

40歳。自分のペースで自由に暮らして、今の生活にはそれなりに満足。でも、この先の仕事やお金、結婚や出産など、将来への漠然とした不安はつきまといます。自分らしくいればいいと割り切っていても、誰かと比較して引け目を感じてしまったり……。これって、日本の文化や考え方が影響しているの? 海外の同世代はどんな風に生きているの?

アラフォーシングル事情 in NY~小学校教師アナさんの場合[2]

ニューヨークで暮らす2人のアラフォーシングルに、仕事のこと、休日や趣味のこと、恋愛観や結婚観などをインタビュー。そこには、私たちがハッピーで楽しい人生を手に入れるための、たくさんのヒントが隠れていました。
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前編はこちら)
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自分でコントロールできないのが恋愛。面倒な気持ちはわかるけど、支え合える人は大事

ふだんは小学校の先生として、子どもたちの未来に光を照らそうと真摯に向き合っているアナさん。前向きでアクティブで、まるで太陽のような女性です。後編ではプライベートのお話を。休日の過ごし方、そして恋愛観や将来のことなど、彼女の芯のある考えは同世代女性として刺激をもらえます。

休日はアクティブにスポーツ三昧。日常の中に“ショッピング”の文字はない!?

――お休みの日は、どんな風に過ごしていますか?
天気がよければ、まず外に出ますね。その日にやりたいことを考えて、予定を組んでこなしていく感じ。ハンドボールとクライミングがメインですが、たまに自転車に乗ったり、少し前はヨガを教えたりもしていました。休日は楽しく過ごしたいので、ダラダラすることはまったくないです。

――買い物をしたり、食事に行ったりということもあるんですか?
買い物はセールのとき以外は、私の日常には“ショッピング”という選択肢がほぼないんです。家ですることは、掃除や洗濯といった家事くらい。そこは誰もやってくれないから、自分でやるしかないなって(笑)。でも、ほとんどは外で体を動かすことに時間を使っていますね。友だちと会ったり、ディナーをしたりするのも好きなので、夜は人と過ごすことも多いかな。あと、近くに母が住んでいるので、家族と過ごす時間も大切にしています。

休日の夜は友人たちとディナーに行くことも多い。気心知れた仲間との時間は、毎日を楽しく過ごすために欠かせない

考え方は多種多様。ここでは、どう生きるかはすべて自分の選択

――ニューヨークに住む同世代の女性たちは、アナさんにはどう映っていますか?
本当にいろんな考え方、生き方の人がいるなと感じます。仕事に力を注いでキャリアの道を突き進んでいる人もいれば、結婚のことばかり考えている人もいるし、仕事を次々変えるようなビジョンの見えない人もいる。特にニューヨークは多くの人種が集まり、多種多様な文化が混ざり合っているから、“人それぞれ”という部分が強いんだと思います。

――文化や環境によって、違いも大きいんでしょうか?
大きな差があると思います。たとえば、私はチャイニーズ・アメリカンとして育ってきたので、親からは“中国人と結婚して早く子どもを産みなさい”と言われるけれど、多分ほかの人種の人たちはまた違うんだと思います。それに、自分と同じ人種のコミュニティの中だけで生きている人もいれば、自分で環境を変える人もいる。どちらにせよ、それぞれが自分で選択して、どう生きたいかを決めているんだと思います。ちなみに、私はハンドボールなどスポーツを通じて知り合った仲間が多くて、周りは人種も職業もバラバラですね。

とにかくカラダを動かすことが大好き、というアナさん。ハンドボールの仲間たちは大切な存在

マッチングアプリはみな、当たり前に利用。でも私はちょっと怖いかな

――恋愛に関してはどうですか? 一概には言えませんが、日本のアラフォーシングルは、ちょっと恋に臆病になっていたり、同性の友だちとの気楽なつき合いを楽しんでいたりという人も多いです。似たような感覚はありますか?
ひとりでいることが快適という気持ちは、もちろん理解できます。特に仕事で成功していたり、それなりのキャリアを積んでいたりすれば、いろんなことが自分でコントロールできると思うんですね。でも、恋愛は自分だけではどうしようもないことが起こるから、面倒になるのもわかります。ただ、もっと言えば恋愛に限らず、人生って自分でコントロールできなくなることが突然起こるもの。そのときに、支え合える人がいるのは大切なことじゃないかなと思います。

――ニューヨークのシングル女性は、ひとりで過ごすイメージがあまりないですよね。
たしかに、ひとりでいるよりも誰かといたいって思う人が多いように感じます。もちろん人それぞれだけど、私もそうだし、周りの友だちもそういう人が多い。あと、出会いを求めてマッチングサイトを利用している人も結構いますね。マジメなつき合いをする人、遊びの関係だけという人、といろいろですけど。ただ、個人的には知らない人と会うのは怖そうに感じる。私は日常の中で出会いがあるので実際に触れたことはないですが、こちらではみんなごく普通に利用していますね。

――ちなみに……アナさんは結婚願望はありますか?
実は、最近恋人とお別れしたばかりで……。すぐにということではないけれど、友だち以上の大切な存在はいたほうがいいなと思っています。それは、結婚という形でなくてもいい。やっぱり40歳の女性として将来への不安はあるので、何かあったときに頼れる人がいるかどうかで気持ちが全然違うと思うんです。現実的な話、病気になったときにお世話してくれる人がいるのって大きいんじゃないかな。逆に相手が同じ状況になったら、自分も支えたい。そういう人間的な関係を持つことは人の特性だし、大事なことだと感じます。

現在の部屋は花やグリーンがたくさん飾られた癒し空間。壁一面の黒板に落書きしたり、ロードバイクをディスプレイしたりして楽しんでいる

これからの投資に、人に貸すセカンドハウスの購入を検討中

――現在、将来のために、自分の生活の保険となるような準備はしていますか?
実はちょうど人に貸すセカンドハウスを買おうかと、考えているところなんです。将来への投資、備えではあるけど、同時にリスクでもあると思っています。家を買えば、当然これまでより支出が多くなるし、アパートを借りた人が家賃を払ってくれない可能性だってある。自分でやらなきゃいけないことも増えるとは思うけど、うまくいけば人生のバックアッププランになると思うんです。私が特別というわけではなく、周りの人も結構そうやって将来のことを考えている人は多いですね。

――みなさん、堅実なんですね。お仕事のお話を伺ったとき、55歳で引退を考えているとおっしゃっていましが、その後はどう過ごしたいですか?
旅行も趣味なのでたくさんの場所へ行きたいし、自転車を1から組み立てたりもしてみたい。できれば、お金に余裕があるといいなとも思います(笑)。あとは大好きなハンドボールと、クライミングが思う存分できる環境だったら幸せですね。

旅行もアナさんの大切な趣味。プエルトリコの首都サンファンを訪れたときの一枚

恋愛、結婚面は感覚や環境による違いはあれど、気持ちの部分では日本のアラフォーシングルたちと通じる部分もあるのではないでしょうか? いい仲間に囲まれながら、好きなことを存分に楽しんでいるアナさんの自由さ、強さはぜひ見習いたいもの。次回は、ニューヨークで働く、ある日本人女性の暮らしぶりをご紹介します。

通訳/小山あきよ 取材・文/宮浦彰子

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【アラフォーシングル事情 記事一覧】
小学校教師アナさんの場合[1]
小学校教師アナさんの場合[2]
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この記事のライター

30代後半から40歳にかけては、自分自身にも環境にもさまざまな変化が訪れるタイミング。「そこそこ満足」と「これからどうする」で揺れることも多いのではないでしょうか。編集部では、オトナノ世代がこれから先もしなやかに、柔軟に、楽しみながら生きていくための道しるべを模索し、発信します。

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