乳がんに心から感謝! ステージ4の乳がんになって失ったもの、代わりに「得たもの」とは

こんにちは! ステージ4乳がんサバイバー、白戸ミフル・40歳です♪ このコラムでは、累計2,500回を超える合コンを夜な夜なこなす“パリピ”だった私が、5年前にステージ4の乳がんを宣告されてから、ほぼ寛解といえる今日までの治療と、並行して巻き起こった数々の恋の顛末をお届けしてきました。

乳がんに心から感謝! ステージ4の乳がんになって失ったもの、代わりに「得たもの」とは

青天の霹靂だったステージ4の乳がん宣告からはや5年、今では生活の制限もなく、飲んだり遊んだり運動したり、海外旅行にも行きまくっています。現在の治療状況は3カ月に1度の経過観察目的の通院と、毎日の乳がん予防のホルモン系の飲み薬(タモキシフェン)のみとなり、副作用もほとんどありません。乳がんは一般的に術後10年間再発がなかった場合、ほぼ完治といえるようなので、寛解に向かっているとはいいつつ、まだしばらく油断できない状態ではあります。
先日受けた、乳がん摘出手術の後遺症である右腕リンパ浮腫の2回目のLVA手術の経過も良好です(完全に元の太さに戻るにはまだ時間がかかりそうですが……)。

最終回の今回は、私が乳がんになって変わったことを振り返って、〆たいと思います。

たくさんの辛いこと・苦しいことがあった一方で、乳がんはたくさんの学びと勇気を私にくれました。今となっては乳がんになって良かったとすら思っています。ただもちろん、これは私が今病気を克服しつつあるからこそ言える、ということは忘れてはいけません。

2018年6月に、自身の闘病コミックエッセイ本「乳がんステージ4だった私が、それでも合コンに行きまくって救われた話」(キノブックス)を出版してから、取材を受ける機会も増え、よく
「乳がんになって失ったものはありますか?」
と聞かれるのですが、いつも考えてしまいます。
なぜなら、得たものの方が断然多いと思うからです。
しいて言えば、治療にかかった費用や時間は、“失ったもの”かもしれません。
でも、その分お金には変えられない意識改革が自分の中で起き、一見失ったと思われる時間ですが、乳がんになる以前よりも、治療中のほうがずっと充実した時間を過ごしてきています。

また乳がんになったことで、“人生には終わりがある”ということを意識するようになりました。そしてマンガ家になるという子どもの頃の夢を叶え、ライターとしても活動をはじめたこと(これまで2冊の本を出版。1冊は電子書籍)。
さらに限りある時間を充実させたいと思い、やりたいこと・やってみたかったことに躊躇せず挑戦できるようになったこと(バイオリンにチャレンジしたりも)。
乳がんになる前は、毎晩のように合コンして、人に流され雰囲気に流され、ダラダラと日々を過ごしていました。でも時間が有限であることを知った今は、婚活目的やネタ探しの合コンはたまに開催するものの、男女問わず心を許せる友人や家族と過ごす時間を何より大切にし、コミュニケーションを楽しむようにしています(人付き合いが広く浅くから、狭く深くに変わりました)。

そして治療の苦しみを体験したことで、禁煙、野菜中心の食生活、お酒は……少し控えめに等、“健康的な生活”を意識して実践するようになったこと。
さらに治療中も積極的に行動を起こし、たくさんの人と関わったことで、マンガ家デビューのチャンスを手にした一方、がんをはじめ、さまざまな病気に対する偏見やカン違いが根強くあるのを知ったこと。それに苦しむ人もたくさんいるということ。
私もその1人ではありますが、こうしてカミングアウトして自ら情報を発信することにより、気持ちも楽になりましたし、たくさんの応援や励ましの声もいただきました。
と、同時にバッシングや非難の声もたくさん……、まぁ慣れましたが(笑)。

もし自分ががんを患っておらず、他のがん患者が私のように闘病中も遊びまくっているのを知ったら、「治療をなめてるな……コイツ大丈夫なのか?」とドン引きしたと思います。

イラスト:白戸ミフル

しかし今や、がんとともに働く時代です。治療スタイルも“働きながら”が主流ですし、新しい治療法も年々開発されています。
もちろん、がんは早期で発見するほど身体に負荷の少ない治療で済むことが多いので、ぜひ定期的な検診を心がけるようにしてくださいね(わたし的には年に2回以上推奨)。このコラムを読んでいる方も、何も心配もない健康体とお思いかもしれませんが、5年前の私もそうだったんです。

私はこれからも自身の闘病から学んだことをマンガや文章で、こういったコラムやSNSを通して発信し続けます。そうして世の中がもっともっとがんについてカジュアルに話すことができ、カミングアウトしやすくなることを願っています。そうなることでストレスも減り、安心して治療に向き合える人が増えると思うのです。限りある時間を少しでも充実したモノにすべく、チャレンジし続けていきますので、応援してくれたら嬉しいです!

この先は未来の旦那探しも兼ねた夢のひとつでもある、世界一周旅行の準備を進めていきたいと思います! その前に相手を見つけて、その人と行けたら最高だなぁ~とも思いますが(笑)。

短い間でしたが、連載を読んでくれてありがとうございました。ではまた近々、お会いできますように♪

(文・イラスト:白戸ミフル)

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【まさか私が乳がんになるなんて! 記事一覧
第1回 ジャスフォー、独身。ステージ4の乳がんをきっかけに、私の人生大激変!
第2回 進行性のステージ4乳がん宣告……骨まで転移に言葉をなくす
第3回 治療開始とスピード破局。重病人が、何でも許されるワケはない
第4回 副作用はつらいよ。それでも合コン満喫に、旅先での珍事件
第5回 好きなのに、打ち明けられないこの葛藤! 失恋は副作用よりも辛かった…
第6回 恋より夢を叶えてやる! 渾身のマンガ処女作を持ち込んではみたものの…
第7回 我ながらビックリ! ヲタメンと交際スタート、そして摘出手術へ…
第8回 摘出したのに骨転移の疑い!? そして別れも繰り返す……
第9回 放射線治療、慣れれば丸出しもなんのその。計30回の治療を終えると……
第10回 ようやくホルモン療法までこぎつけた! 新たな出会いに大興奮、が……
第11回 恋は停滞、でも夢のマンガ家デビュー! 人生謳歌の矢先にあらたな病が……
第12回 術後ケア、サボったツケがリンパ浮腫。無神経男の言葉に、自分の価値観にも変化が!?
第13回 乳がんに心から感謝! 私がステージ4の乳がんになって失ったもの、代わりに「得たもの」
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この記事のライター

会社員・恋愛コラムニスト・漫画家。20代前半はタレント業、ゲーム・出版・広告とマスコミ系を渡り歩き、現在は化粧品メーカーに勤務。2015年夏に漫画家・ライターデビューし、会社員と2足のわらじで爆進中。夢は世界一周旦那探しの旅!? 著書に『乳がんステージ4だった私が、それでも合コンに行きまくって救われた話』(キノブックス)など。
 Twitter:@takara0722

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