2018年5月1日 公開
2018年5月11日 更新

格安SIMの通話料は高いの? 格安SIMの「かけ放題」を賢く使う方法

通話をたくさんしたい人にぴったりの格安SIMは? 格安SIMのかけ放題オプションは1回あたりの通話時間が5〜10分に制限されているものがほとんど。使い方によっては大手キャリアの料金を超えてしまう場合もあります。キャリアと格安SIMの通話プランを比較、通話が安い格安SIMについて解説します。

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「格安SIMは通話料が高いので通話が多い人には向かない」という意見をたまに耳にしますが、これは正しくありません。ドコモやau、ソフトバンクといったいわゆる大手キャリアも格安SIMも、通話料自体は「21.6円/30秒」なのは変わりません。

ただし料金プランやオプションの有無によってこの通話料が変わることがありますし、その結果として1カ月トータルで見た場合の通話料が格安SIMの方が割高になることはあります。今回は格安SIMの通話料に関する誤解を解きつつ、格安SIMでの1カ月の通話料をできるだけ安く済ませる方法について考えてみたいと思います

格安SIMにはキャリア並みの「かけ放題」がほとんどない

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冒頭にも触れたように、大手キャリアも格安SIMも通話料の単価は21.6円/30秒でまったく同じです。にも関わらず「格安SIMは通話料が高い」と言われるのは、格安SIMにはキャリア並みの「かけ放題」がほとんどないからでしょう。

キャリアのかけ放題は通話時間も通話回数も無制限になる

大手キャリアのかけ放題、つまりドコモの「カケホーダイ」やauの「カケホ」、ソフトバンクの「スマ放題」は1回あたりの通話の通話時間や通話回数に制限がありません。つまり、本当の意味でのかけ放題です。

もう1つ、ドコモには「カケホーダイライト」、auには「スーパーカケホ」、ソフトバンクには「スマ放題ライト」というかけ放題プランが用意されており、こちらは1回あたりの通話の通話時間が5分に限られますが通話回数の制限はありません。1回あたりの通話時間が5分を超えた分については21.6円/30秒の通話料がかかります。

格安SIMのかけ放題は1回の通話時間に制限がある

格安SIMのかけ放題は基本的にオプション扱いとなっており、別途数百円の料金を支払う必要があります。そして「カケホーダイ」「カケホ」「スマ放題」のような時間無制限、回数無制限のかけ放題はほとんどなく、格安SIMのかけ放題の多くは1回のあたりの通話の通話時間が制限されたものばかりです(2018年3月現在)。

通話時間は格安SIMによって「3分」「5分」「10分」などバラバラで、オプション料金も違います。そんな格安SIMの中で、キャリア並みのかけ放題を実現させているところが実は2つあります。

まず1つめはテレビCMでもよく知られるY!mobileです。Y!mobileはオプションの「スーパーだれとでも定額」をつけるとキャリア並みのかけ放題にすることができます。

もう1つはエックスモバイルという格安SIMです。エックスモバイルは「かけたい放題フル」というオプションをつけると、「かけたい放題」という通話アプリを利用した通話がかけ放題となります。

格安SIMに乗り換えると通話料が高くつくこともある

キャリアと格安SIMの1カ月あたりの料金をほぼ同条件で比べた場合、格安SIMはキャリアの半額程度かそれ以下に収まることが多いです。ただし格安SIMのかけ放題には時間無制限、回数無制限のものがないので、音声通話の使い方によってはキャリアの料金を上回ってしまうことがあります。

一例をあげてざっと比較してみましょう。

ドコモで「カケホーダイ」と毎月5GBのデータ通信ができる「データMパック」を選ぶと月の料金が8,640円になります(spモード料金含む)。

これに対して楽天モバイルの音声SIMの5GBプランは2,322円です。ここにオプションの「楽天でんわ5分かけ放題 by 楽天モバイル」をつけると918円上乗せされて3,240円になります。これは「楽天でんわ」というアプリを使って電話をすると、1回あたり5分までの通話がかけ放題になる、というものです。5分を超えた分は10.8円/30秒がかかります。

月の料金を比べると楽天モバイルはドコモより5,400円安くなっていますが、もしも楽天モバイルで5分を超えた通話が250分、つまり4時間10分を超えるとこの5,400円を通話料で使ってしまうことになるので、ドコモにした方が安いということになります。

たとえば遠距離恋愛中の彼氏と毎晩5分くらい電話しているとして、その5分がつい10分、15分になってしまう……ということを月に25回やってしまったらもうアウト、「ドコモのカケホーダイにしておいた方が逆に安上がりだった」となります。

楽天モバイルに限らず格安SIMはキャリアに比べると月の料金が大幅に安いです。それは格安SIMに「5分かけ放題」「10分かけ放題」といった通話定額オプションをつけても変わりません。

しかし無料になる上限時間を超えた音声通話を繰り返していると、いつの間にか「キャリアを使っていた方が安く済んだ」という状態になってしまうことが十分考えられます。つまり音声通話をする機会の多い人は、自分の通話の使い方をよくよく考えたうえで格安SIMへの乗り換えを決断する必要がある、といえるでしょう。

格安SIMで通話料をできるだけ安くするためには

それでは次に、音声通話をする機会の多い人が格安SIMに乗り換える場合、どのようにすれば通話料を安く抑えることができるのかを考えてみたいと思います。

通話定額オプションは必須! そのうえで1回あたりの無料通話時間の長いものを選ぶ

音声通話をする機会の多い人が格安SIMを使う場合、通話定額オプションは必ずつけましょう。そうしないと原則として21.6円/30秒の通話料が使った分だけかかってしまうからです。

通話定額オプションは今や多くの格安SIMが用意しています。1回あたりの無料通話時間とオプション料金にはさまざまな種類がありますが、主流は「1回あたりの無料通話時間は10分」「オプション料金は月918円」というものです。

イオンモバイルの「イオンでんわ10分かけ放題」、OCN モバイル ONEの「10分かけ放題」、DMM mobileの「10分かけ放題」、mineoの「mineoでんわ 10分かけ放題」などはすべて1回あたり10分の通話がかけ放題で月918円です。

先ほどの楽天モバイルの「楽天でんわ5分かけ放題 by 楽天モバイル」は1回あたりの無料通話時間は5分で月918円です。イオンモバイルやOCN モバイル ONEなどに比べると月のオプション料金は同額にも関わらず1回あたりの無料通話時間が半分なので、通話をする機会が多い人にはあまり向いていないといえます。

格安SIMの通話定額オプションの中で内容も料金もお得なのはIIJmioの「誰とでも10分&家族と30分」と「誰とでも3分&家族と10分」です。

通話定額オプション | IIJmio (2859)

「誰とでも10分&家族と30分」は月896円で1回あたり10分までの音声通話が回数無制限で無料になります。ただし相手が「家族」の場合は30分までの音声通話が回数無制限で無料になります。

IIJmioは1契約で最大10枚までの複数枚SIMの発行が可能ですが、ここでいう「家族」とは「同じ契約者(同じmioID)の契約の下に発行されたSIM同士」という意味です。SIMを分け合う人は家族以外の友人や恋人などでも大丈夫です。

同じく「誰とでも3分&家族と10分」は月648円で1回あたり3分までの音声通話が回数無制限で無料になります。ただし相手が家族の場合は10分までの音声通話が回数無制限で無料になります。10分で896円というのは相場の918円と比べると多少安いですし、家族間であれば通話時間は10分から30分に伸びる、というのもうれしいところです。

格安SIMで通話料を安くしたいならY!mobile(ワイモバイル)がおすすめ……でも注意点も

先ほども少し触れましたが、Y!mobileは月1,080円の「スーパーだれとでも定額」というオプションをつけると、キャリア並みの時間無制限、回数無制限のかけ放題になります

ここでY!mobileと他の格安SIM、どちらがお得になるのかを比較してみましょう。まずはY!mobileの料金プランから紹介します。

■スマホプラン

データSIM データSIM
(SMS機能付き)
音声SIM
スマホプランS
(2GB・2年経過後:1GB)
2,138円
(利用開始翌月から12カ月以降:3,218円)
スマホプランM
(6GB・2年経過後:3GB)
3,218円
(利用開始翌月から12カ月以降:4,298円)
スマホプランL
(14GB・2年経過後:7GB)
5,378円
(利用開始翌月から12カ月以降:6,458円)

ここから月6GBのデータ通信ができる「スマホプランM」と、同じく月6GBのデータ通信ができるIIJmioの「ライトスタートプラン」を比較してみましょう。

Y!mobileのスマホプランMは月3,218円で6GBのデータ通信ができ、1回あたり10分までの音声通話が回数無制限で無料です。一方のIIJmioのライトスタートプランの音声SIMは月2,397円、オプションの「誰とでも10分&家族と30分」(月896円)をつけると3,293円となります。

「家族」への無料通話が1回あたり30分と長くなっている、という点では条件的にIIJmioの方がやや有利ですが、料金的にはほぼ同じ、正確にいえばY!mobileの方が75円安くなっています。

とは言え、Y!mobileの料金プランにはちょっとカラクリがあります。まず月3,218円という料金は1年目だけで、2年目になると月4,298円に値上がりします。そのうえで月6GBのデータ通信量は3年目には3GBになってしまいます。

つまりほぼ同一条件でY!mobileと格安SIMを比較した場合、1年目は同等でも2年目、3年目となるにつれてY!mobileはどんどん不利になっていきます。この点からもわかるように、Y!mobileの料金はキャリアに比べると安いものの格安SIMと比べるとやや割高になります。

ただしスーパーだれとでも定額というオプションをつけると、Y!mobileはキャリア並みの時間無制限、回数無制限のかけ放題にすることができます。これは他の格安SIMにはできない、Y!mobileの最大の魅力です。

ここでもう1度、Y!mobileにスーパーだれとでも定額をつけた場合の料金とIIJmioの料金を比較してみましょう。Y!mobileのスマホプランMにオプションのスーパーだれとでも定額をつけると月4,298円で月6GBのデータ通信とかけ放題が実現します。IIJmioのライトスタートプラン+誰とでも10分&家族と30分は月3,293円なので、IIJmioの方が1,005円安くなります。

IIJmioでは「みおふぉんダイアル」という通話アプリを使うと10.8円/30秒で通話ができますが、1,005円だと約46.5分の通話ができる計算になります。つまりIIJmioで無料通話分を超える音声通話を約46.5分以上してしまうと、IIJmioは逆にY!mobileよりも高くなる、ということになります。

IIJmioをY!mobileに比べて安いままで使いたい場合、無料通話分を超える音声通話は約46.5分以内にとどめなくてはならず、それを超えてしまうのであれば最初からY!mobileでスーパーだれとでも定額をつけておいた方がお得だ、というわけです。

これはY!mobileの基本使用料が月3,218円にとどまる1年目の計算ですが、2年目以降は4,298円になります。スーパーだれとでも定額をつけると月5,378円になりますので、IIJmioとの差は2,085円に開きます。

2,085円あればIIJmioでは約96.5分、つまり約1時間36分の音声通話ができます。つまり1年目は無料通話分を超える音声通話を月に約46.5分以上してしまうとY!mobileより高くなりましたが、それが約1時間36分にまで延びる、ということです。

「1回10分以上(「家族」相手なら30分)の電話はかけない」「かけても約46.5分以下(2年目以降は約1時間36分以下)に収める」という人はIIJmioを使った方がお得で、そうでない場合はY!mobileの方がお得、ということになります。

IP電話やLINEの音声通話機能を使う

格安SIMで通話料を少しでも抑える方法として、090もしくは080で始まる電話番号を使った音声通話機能ではなく、IP電話やLINEの音声通話機能を使う、というものがあります。

IP電話とは簡単にいうと音声をデータ化し、インターネット回線を通じて相手に届ける電話です。相手側では届いたデータをアナログ化して再現するので普通の電話とほぼ変わらない形で通話をすることができます。電話番号は通常050で始まるものが発行されます。

インターネット回線を通じて通話をするので、音声SIMはもちろんデータSIMでも使うことができます。IP電話を使うにはIP電話のアプリをスマホにインストールする必要があります。スマホ用のIP電話アプリはたくさん出ていますが、格安SIMの中には利用者向けのIP電話アプリを用意しているところもあります。

代表的なものにはOCN モバイル ONEの「050 plus」や楽天モバイルの「Viber」などがあります。

050 plus | NTTコミュニケーションズ 個人のお客さま (2865)

OCN モバイル ONEの050 plusは月額324円で利用することができ、携帯電話宛ての通話料は18.66円/1分、固定電話宛ての通話料は9.33円/3分となっています。OCN モバイル ONEの場合、通話料は通常21.6円/30秒(「OCNでんわ」を使うと10.8円/30秒)なので大幅に通話料を節約することができます。相手が同じ050 plusを使っていれば通話料は無料です。

IP電話の難点は自分のIP電話の番号をよくかける相手先にあらかじめ知らせておかなくてはならないということです。IP電話を知らない人だと、050で始まる番号からの着信は不審がって電話に出てくれないこともあります。

IP電話よりも簡単に使えるのはLINEの音声通話機能でしょう。LINEのメッセージ機能を日常的に使っている人はかなり多いと思いますが、友達リストから通話をしたい相手の名前をタップして「無料通話」というボタンをタップすれば音声通話ができるようになります。通話料はもちろん無料です。

数年前まではLINEの音声通話機能は音質自体が悪かったり、自分の声が数秒後に受話器越しに跳ね返ってきたりといったことが多かったですが、最近はずいぶんと改善されてきました。十分に電話の代わりになりますので、親しい人とはLINEでしか通話しない、と割り切ってしまうのも手だと思います。

格安SIMの通話料を節約したいなら、通話の使い方を分析しよう

ここまで格安SIMとキャリアの「かけ放題」の比較を紹介しながら、格安SIMで通話料を節約する方法を紹介してきました

音声通話をあまり使わない人はキャリアよりも格安SIMを使った方が確実に安くなります。キャリアのスマホ向け料金プランはあくまでもかけ放題(もしくは「5分かけ放題」)を前提としているので、音声通話をあまり使わない人にとってはどうしても高くついてしまうからです。

音声通話を使う人の場合、「誰に」「どの程度」かけるのかによってベストな選択肢が変わってきます。仕事でいつ、どんな相手に、何分かけることになるか全く見当がつかないような場合はキャリアの時間無制限、回数無制限のかけ放題にするのがおすすめです。

相手が誰であれ、1回あたりの通話はほぼ10分以内に終わるという場合は格安SIMにオプションで通話定額オプションをつければいいでしょう。

問題はついつい長電話をしてしまう傾向にある人です。1回あたりの通話は10分までしか無料にならないのに、たびたび10分を超える長電話をして10.6円/30秒が加算されてしまうと通話料がどんどん高くなり、やがてはキャリアの料金を超えてしまう場合があるからです。音声通話を使う機会が多い人は、自分の通話傾向をよく把握したうえで自分にぴったりの契約先を見つけるようにしてください。

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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