嘘をつく人の心理と特徴とは。騙されないための上手なかかわり方

あなたのまわりに平気で嘘をつく人はいませんか? 嘘は小さい子どもが親にかまってほしいときにする「嘘泣き」に代表されるように、ある意味人間が生きていくための術であるともいえます。しかし、大人になっても嘘ばかりつく人がまわりにいると、困惑させられたり、ときに実害を被ったりすることもありますよね。
今回は「嘘をつく人」の心理を深堀りし、さらにそうした人との上手なかかわり方までを解説していきたいと思います。
嘘をつく人の心理とは
大きくとらえると嘘には3種類あります。
(1)いい嘘
嘘にいいことなんてあるわけない! と思う方もいると思いますが、ここでの嘘は道徳的によしとされている嘘ではなく、ことわざでいうところの「嘘も方便」という場合の嘘です。嘘も方便とは『物事をスムーズに進めるためには嘘が必要な場合もある』という意味です。
たとえば飲み会に誘われたが嫌いな人がいるので行きたくないときなど、正直に「あの人が嫌いなので行かない」と言うよりは「先約が入っているのでごめんなさい」というほうが角が立たないですよね。このような嘘は嘘をつく当人にも多少の罪悪感はあるものの、正直に言って相手を不快にさせるよりはマシ、という心理状態です。
気遣いの感情から出ている嘘なので、飲み会の例であればその日はまっすぐ家に帰り、断ったメンバーと鉢合わせしないようにするといった配慮をします。
(2)悪い嘘
悪い嘘で典型的なものは詐欺です。詐欺は確信犯ですので罪悪感はありません。己の快楽を満たすためであれば他人の不利益や感情は関係ないという心理です。
また、詐欺などの犯罪ではなくても、既婚を隠して独身女性と付き合う、二股交際、など罪悪感はあるもののそれより自分の快楽欲求が勝ってしまう快楽主義が肥大化した結果、嘘をつくケースもあります。ただ、いずれの場合も「嘘をつかれた相手を深く傷つける」という意味で悪い嘘といえます。
(3)疾患
精神疾患、あるいは精神障害のケースです。疾患の場合は当人の中では嘘をついているという自覚がないことがほとんどです。性格や気質の問題ではないためできるだけ早く医療機関につなぐことが大切となります。
嘘をつく人の特徴とは
それでは「嘘をつく人」にはどのような心理的特徴があるのでしょうか。
保身が強い
保身とは「自分の地位、名誉、安全を守る」という意味です。もちろん誰しも現在の状況が満たされているものであればそれを維持したいという保身欲求はありますが、その欲求が過度に強いのです。嘘に罪悪感を持ちながらも保身が勝ってしまうケースと大した自覚なく保身的に振る舞った結果が嘘をつくことになるケースがあります。
快楽欲求が強い
自分の快楽のためなら他人を傷つけたり不快にさせたりすることもかまわないというタイプ。この場合は「自分が心地よいか」が最優先のため、罪悪感がわいてもそこに焦点をあてません。嘘をつき続けることでつじつまが合わなくなってもその場を上手に乗り切ってなんとかなればOKという価値観ですので生き方そのものが刹那的になっている人も多いです。
自己抑制が強い
自己抑制とは自分の感情よりも他人の感情を優先してしまうという心理。「あなたもそう思うよね」と言われるとそう思っていなくても「うん」と言ってしまうタイプです。このタイプの方は気遣いができるやさしい人が多いので、他人を優先するあまり嘘をついてしまう自分に自己嫌悪や罪悪感を持っています。嘘をつかれたほうは保身との区別がつきませんが、心理状態としては真逆の心理ですので本人は嘘によって自分が貶められてもかまわないと思っているケースも多いです。
嘘をつく人との上手なかかわり方
人間には「自分の発言に一貫性を持たせたい」という一貫性の原則がありますので、いったん嘘をつくとその発言に矛盾を持たせまいとさらに嘘を重ねるようになりがちです。また、嘘をつくことによって人から同情されたり気にかけてもらったりする経験をすると、そのやさしさを求めて嘘が慢性化することもあります。
ただ、嘘をつく人がどのような心理に起因するものであれ、嘘をつかれたほうは困惑しますし実害も被りたくないですよね。前述したように、嘘の中には気遣いからくるものもありますのでそうしたものについては気づいても気づかないふりをしてあげるのもやさしさですが、相手の言うことが嘘かどうか真実を確かめたいときは可能な限り『実際に会って話す』ことを心がけてください。人が嘘をつくときは、目が泳ぐ、目線を相手に向けないようにする、貧乏ゆすりをする、汗をかく、など表情や態度に出ます。
そうしたものから怪しいところが感じられる人とは距離をあけることが大切です。また、相手に真実を話してもらうことで2人の関係を強固にしたり修復したりしたい場合は、まず自己開示(自分はこういう人間ですと心をひらくこと)をすることも有効です。相手が保身や抑制をする必要がない相手だと安心できると嘘を謝罪し真実を話すことも期待できます。
嘘は麻痺します。小さな嘘を甘くみないこと
嘘をつく人にはいろいろな心理があることがおわかりいただけたと思います。しかしポイントとして覚えておいていただきたいことは「嘘は麻痺する」ということです。最初は嘘をつくことに罪悪感があった人も、つき続けていると麻痺してきて何も感じなくなってくるのです。
そしてさらに進むと自分でもそれが真実だと思いこんでしまうこともあります。他人だけでなく自戒も含め「これくらい」という小さな嘘を甘くみないように注意して生活していきましょう。
(小日向るり子)
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