結婚前の貯金はいくらあると安心? 結婚資金の平均額をチェック

結婚には多くのお金がかかるもの。挙式費用はもちろん、新居の契約金や家電、生活必需品をそろえるお金など、驚くほど大きな金額が必要になります。では、結婚資金としてどのくらい貯金しておくべきなのでしょうか? 今回は必要な結婚資金の額について調べてみました。
■20~30代既婚者に聞く、結婚前の貯金額
まずは、結婚を決めた段階でどのくらいの貯金があったのかを20~30代の既婚者に聞き、男女別にまとめてみました。
◇男性
まず、男性の貯蓄額を調べました。
☆貯蓄額
※有効回答数62件
「50万円未満」が最多となりましたが、「800万円以上」の高額帯が約11%と多いのも特徴。しっかりと将来を見据えて貯蓄ができている男性は意外と多いようですね。
☆ためた方法
それでは、どのように貯金をためたのでしょうか? 男性に聞きました。
・「なるべく現金を持ち歩かず基本はデビットカードで買い物。気がつけばたまっている」(50万円~100万円未満/35歳/商社・卸/販売職・サービス系)
・「給与の中から必要経費を除いた金額を月々積み立て。たまると楽しい」(800万円以上/35歳/運輸・倉庫/その他)
・「自炊をして節約する。金額の大きい買い物ほどとことん値切り、必要だと思うものしか買わない。衝動買いも絶対しない」(800万円以上/36歳/食品・飲料/技術職)
どのようにしてお金をためたのか聞いてみたところ、ほとんどが「月々の積み立て」や「節約」といった、基本的なことを実践してためています。特に「800万円以上」の高額帯ほどこつこつと貯金してためたようでした。
◇女性
次に、女性の貯蓄額を調べました。
☆貯蓄額
※有効回答数150件
女性も「50万円未満」が最多ですが、全体の30%と男性よりも多くなりました。全体的に見ても男性よりも貯金額が低い傾向にあるようですね。
☆ためた方法
女性にも貯金のため方を聞いてみました。
・「お弁当を持って行って外食したつもり貯金。500円ずつちょこちょこためていった」(300万円~400万円未満/37歳/その他/その他)
・「毎月5万円の積立貯金。実家暮らしだったので毎月最低5万円を積み立てて、ボーナスは全部貯金していました」(800万円以上/34歳/その他/その他)
・「会社の財形貯蓄を活用してためる。ボーナスの半額は必ず貯蓄に回していた」(700万円~800万円未満/36歳/建設・土木/事務系専門職)
女性も積立貯金や財形貯蓄を利用して、毎月コツコツためているようです。また、自炊や実家暮らしをする中で地道にためたという人が目立ちました。このほかに、資産運用によって積極的に増やしていったという女性もいました。貯蓄に対する意識の高さがうかがえます。
◇両親などからの資金援助
結婚の際は、両親が結婚資金を援助することがあります。その場合、どのくらいの金額の援助があるものなのでしょうか? その実態を調べてみました。
☆両親から援助があった割合
Q.結婚する際、両親から結婚資金の援助がありましたか?
※有効回答数212件
約66%が「両親から結婚資金の援助があった」と回答しています。子どもが結婚するからには、なんらかの手助けがしたいと思う親が多いようですね。では、その援助はどのくらいの金額だったのでしょうか?
☆資金援助の額
Q.親からの援助額はどのくらいでしたか?
※有効回答数139件
もっとも多かったのは「50万円~100万円未満」で、約33%を占めました。次いで「100万円~200万円未満」で約30%。この2つの回答を合計すると全体の約6割を占めますから、50万円~200万円未満が援助の相場だといえます。
■結婚式の費用
結婚式を挙げる際、どのくらい費用がかかるのでしょうか? 既婚男女に、自身の結婚式にかかった金額を聞いてみました。
◇結婚関連でどれだけのお金が必要になる?
まずは挙式・披露宴・披露パーティーで必要になるお金について調べてみました。
☆挙式・披露宴・披露パーティーで必要になるお金
Q.挙式、披露宴、披露パーティーを合わせた費用を教えてください。
※有効回答数212件
挙式、披露宴、披露パーティーなどすべて合わせた費用を聞いてみたところ、「300万円以上」が最多となりました。全体の34%が回答しています。次に多かったのが「200万円~300万円未満」で約23%、「100万円~200万円未満」も約13%が回答しています。結婚式を挙げるためにはそれなりのお金が必要になるということですね。
☆それだけの費用が必要になった理由
次に、それだけの金額になった理由を聞いてみました。
・「きれいな海で結婚式を挙げたかったので、ゲストを呼ばずに2人だけで挙げました。そのためかなり安く済みました」(50万円未満/33歳/機械・精密機器/技術職)
・「出席者25名の小規模の披露宴だったから」(50万円~100万円未満/38歳/機械・精密機器/技術職)
・「県内でも人気の場所で式を挙げたから。それと、土曜の昼時間、友引という条件のよい日取りだったことで値段が少し高くなった」(200万円~300万円未満/31歳/金属・鉄鋼・化学/技術職)
「300万円以上」という人は、人気の高い会場で挙げたり、お色直しの回数が多め、遠方からもゲストを多く呼ぶなど相応の豪華さの式を挙げたため、費用が高額になったとのこと。一方、100万円以下の価格帯の人は、ゲストを呼ばないで式を挙げたり、オプションの少ない式にしたりして、費用を抑えたようです。
◇参列者へのお返しで必要なお金
最近では行わない人もいますが、ご祝儀返しも結婚式で大事なこと。また、ご祝儀返し以外にも、式に協力してくれた友人への謝礼や遠方から来てくれた人へのお車代など、さまざまなお金が必要です。
では、そうした諸費用はどのくらい必要なのでしょうか?
☆ご祝儀返しや謝礼、お車代などで必要だった費用
※有効回答数182件
約63%が「50万円未満」と回答しました。次に多かったのは「50万円~100万円未満」で約25%と、基本的には100万円未満で収まるようですね。次に、それだけの金額が必要になった理由を聞いてみました。
☆それだけの費用が必要になった理由
・「人数が少なかったのであまり多くは必要なかった」(50万円未満/39歳/医療・福祉/事務系専門職)
・「遠方からの来客に交通費を支払ったから」(50万円~100万円未満/38歳/情報・IT/営業職)
・「高額のお祝いをいただくことが多かったので、そのお返しとして」(100万円~200万円未満/37歳/その他/その他)
もっとも多かった「50万円未満」の価格で済んだ人は、呼んだゲストの数が少ないことがその金額で収まった大きな要因とのこと。また、親しい間柄のゲストには後日郵送する引き出物カタログのサービスを利用したり、親からの援助分で賄ったりしたため、少額で済んだ人もいました。
反対に、ゲストが多かった場合や、お返しの品にこだわった場合は当たり前ですが高額になります。中には海外挙式のために、交通費やホテル代だけで300万円以上になったという人もいました。
■新婚旅行の交通費・ホテル代などの費用
さて、結婚式を終えたら、新婚旅行に行くというカップルは多いですよね。では、新婚旅行の費用はどのくらいになるのでしょうか? 新婚旅行の交通費やホテル代などを聞いてみました。
☆新婚旅行の費用
Q.航空券などの交通費やホテル代など、新婚旅行にかかった費用を教えてください。
※有効回答数212件
新婚旅行の費用は「50万円未満」が約37%で最多となりました。次いで約26%が回答した「50万円~100万円未満」となっています。結婚式を挙げるのに相当のお金が必要になりますから、新婚旅行にはそこまでお金がかけられないのかもしれませんね。
一方で、新婚旅行に行かなかった人も25%います。最近は新婚旅行に行かずに、結婚式や新生活のお金に回す人も増えてきているよう。
☆それだけの費用が必要になった理由
・「国内で数泊程度だったので、そこまで高額にはなりませんでした」(50万円未満/38歳/その他/その他)
・「海外で挙式して、新婚旅行もその土地にしました。両家の両親の旅費なども出したので、少し高めになりました」(100万円~200万円未満/30歳/医療・福祉/専門職)
・「格式あるリゾートホテルを選んだので、高くなってしまった」(200万円~300万円未満/29歳/その他/その他)
「50万円未満」で済んだという人は、国内旅行だったり、海外だとしても比較的安く行ける国を選んだりして、安価に抑えたようです。2人だけの旅行ですし、相当ぜいたくをしない限りはそこまで高額にはならないと思われます。
100万円以上かかったというカップルは、ツアーではなくオリジナルプランの海外旅行に行くなど、特別感のある新婚旅行にしていたようです。
■新生活の費用
最後に、結婚して新生活をはじめる際に必要な金額について、実際にどのくらいかかったのかを聞いてみました。
☆新生活をはじめるのにかかった費用
Q新居への引っ越し、生活用品の準備にかかった費用の合計を教えてください。
※有効回答数212件
引っ越しや家電品の用意などあれこれ必要なイメージがありますが、約6割が「50万円未満」と安く済んでいるようです。300万円以上必要だったという人も4%ほどいますが、一般的には100万円未満で収まることが多いようですね。
☆それだけの費用が必要になった理由
・「夫が住んでいる場所に引っ越したので、そこまで費用はかからなかった。洗濯機を新調したくらい」(50万円/39歳/その他/秘書・アシスタント職)
・「一人暮らしで使っていたものをそのまま使うことができなかったので、大きいものに買い替えた」(100万円~200万円未満/29歳/食品・飲料/販売職・サービス系)
・「新築を建てたのでかなりお金がかかりました」(300万円以上/31歳/医薬品・化粧品/販売職・サービス系)
「50万円未満」で済んだ人は、一人暮らしで使っていた家具家電を引き継いだり、同棲していた住居や実家にそのまま暮らし続けたりして、費用を抑えられていたようです。
反対に、家具家電を買い替えると、100万円近い金額になってしまうとのこと。また、300万円以上の費用が必要だった人は、その多くが「マイホームの購入」に必要だったためでした。
■結婚に必要なお金を計算しておこう
アンケート結果をまとめると、結婚式には300万円、結婚式の諸費用には50万円、新婚旅行に50万円、新婚生活に50万円かかったという家庭が多いことがわかりました。これらを単純に合計すると450万円です。とはいえ、結婚式のご祝儀もありますし、工夫次第でそれぞれの費用は抑えられます。
あるいは、人生一度きりのイベントなのだからと、挙式と新婚旅行は豪華なプランにしたいなどと考える方もいるでしょう。いずれにせよ、100万円ほどの貯金では心もとないところ。結婚式を挙げるところから、新生活のスタートを切るところまで、ご夫婦でしっかりと理想のプランを話し合い、早い段階から無理のない貯蓄をはじめたいものですね。
(中田ボンベ/dcp)
※画像はイメージです
※マイナビライフサポート調べ
調査日時:2018年12月13日~12月18日
調査人数:212人(21~39歳の既婚男女)
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