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事実婚理解してる? 法律婚とのちがいやメリット・デメリットを解説

事実婚理解してる? 法律婚とのちがいやメリット・デメリットを解説
弁護士

芸能ニュースなどで「タレントの○○さんが事実婚状態」などと報じられることがありますね。この「事実婚」とはどういった婚姻の状態なのか、皆さんはご存じでしょうか? 今回は、事実婚と法律婚のちがいや、事実婚のメリット・デメリットを調べてみました。

■事実婚のイメージを調査

まずは、「事実婚を正しく理解している人」がどのくらいいるのかや、事実婚に対してどんなイメージを持っているのかをアンケートで聞いてみました。

◇事実婚について理解している女性の割合

Q.事実婚がどのようなものか理解していますか?

 はい(29.6%)
 いいえ(70.4%)

※有効回答数216件

「事実婚がどのようなものか理解している」という人は約30%。全体の3分の1以下とかなり少ないようです。「事実婚」という言葉は聞いたことがあるものの、多くの人は事実婚がどういったものなのか、正しく理解していないようです。

◇事実婚ってどんなイメージ?

では、事実婚に対してどのようなイメージを抱いているのでしょうか? 上の質問で「事実婚がどのようなものか理解している」と回答した女性64人に聞いてみました。

☆何かよくない事情を抱えている

・「籍を入れられない、何らかの事情がある」(25歳/建設・土木/事務系専門職)

・「自由気まま。何らかの結婚できない事情を抱えている」(40歳/食品・飲料/その他)

☆自由な生き方

・「慣習に縛られない自由な人たちのイメージ」(31歳/医療・福祉/専門職)

・「お互いが信頼している関係。自由でいいと思います」(35歳/医療・福祉/専門職)

☆デメリットが多そう

・「何かあったときにデメリットが多そう」(26歳/医療・福祉/事務系専門職)

・「トラブルが起きたときに面倒くさそう。早く籍を入れたほうがいいのではと思う」(39歳/団体・公益法人・官公庁/技術職)

事実婚に対するイメージで特に多く寄せられたのが、「何かよくない事情を抱えている」というもの。「入籍しないのはネガティブな事情があるからなのでは?」と思っている人が多いようです。

また、「自由な人が多そう」とイメージしている人や、「デメリットが多いのでは」と考えている人もいますね。全体的にあまりよくないイメージを抱いている人が多いようでした。

■事実婚は法律婚と何がちがうの?

多くの人が事実婚について正しく理解していないとわかりましたが、そもそも事実婚とはどんな状態のことを指すのでしょうか? また法律婚とはどうちがうのかも気になりますね。そこで『グラディアトル法律事務所』の刈谷龍太弁護士に聞いてみました。

◇事実婚と法律婚はどうちがう?

法律婚とは、字のごとく「婚姻の成立に法律上の手続きが要件とされる結婚」で、その手続きとして婚姻届を届け出ることが必要です(民法739条)。

一方、事実婚とは、言葉として法律で定義されておらず、法学上同種の意味合いとして「内縁」という言葉があるにすぎません。この「内縁」とは、「実質上は夫婦でありながら、婚姻の届け出を行っていないため法律上の婚姻とは認められない男女の関係」とされています。

「内縁」と「事実婚」とのちがいは、内縁は「届け出をしたいが何らかの事情があって出せない」というケースであるのに対し、事実婚は「その男女が届け出を出さない関係を意図的に選択した」とのニュアンスが含まれることが多いという点です。

「内縁(事実婚)」関係と認められることで、一定の法的効果が生じます。「内縁(事実婚)」関係であると認められるには、これまでの判例上、

 1.婚姻意思があること

 2.婚姻意思に基づいた共同生活があること

が必要とされています。

法律婚と同様に生じる法的効果は、まず当事者間では、協力・扶助義務、貞操義務(民法752条)、婚姻費用の分担(民法760条)が挙げられます。たとえば、一方が別の異性と不貞行為をした場合には、他方から一方(および別の異性)に対して慰謝料などの損害賠償請求ができることとなります。

また、判例上ではありますが、「内縁(事実婚)」関係を解消する場合には財産分与請求権(民法768条)、「内縁(事実婚)」の夫が交通事故で亡くなった場合には、妻からの加害者に対する損害賠償請求権を認める傾向にあります。

近年では、いわゆる「重婚的内縁関係」(事実婚の妻以外に籍の入っている妻がいる)の場合に、法律上の「籍」よりも「実態」を重視し、法律上の妻ではなく内縁の妻に遺族年金を認める判決なども出ています。今後の取り扱いが注目されるところです。

そのほか、社会保険については、厚生年金保険法3条2項で「この法律において、『配偶者』、『夫』及び『妻』には、婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含むものとする」と定められています。籍を入れる結婚と同様に、要件さえ満たせば、一方が他方の扶養に入ることができます

■事実婚のメリットとデメリット

夫婦のように生活していながら実際は籍を入れていない事実婚ですが、こうした生活を選択することでどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか? 刈谷弁護士に聞いてみました。

◇事実婚のメリット

メリットとしては以下の2つが挙げられます。

☆名字が夫婦別のままでいられること

法律婚の場合、民法で「夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する」(民法750条)となっていますので、名字(氏)はどちらかを選択しなければなりません。そのため、自らの名字にどれだけ愛着やこだわりを持っていたとしても、法律婚を選ぶ限りどちらか一方が名字を変えざるを得ないのです。

また、名字を変えることになる側は、新たな名字の印鑑の取得や、免許証やパスポートなど身分証明書となるもの、銀行口座や保険など金融関連のものを変更する手続きが必要です。

一方、事実婚の場合は上記法律の適用がありません。従って、夫婦それぞれが今までの名字をそのまま名乗れるのです。また、法律婚を選ぶことによる各種手続きなども不要です。これは事実婚のメリットでしょう。

☆離婚に際しても届け出は不要で、戸籍にも離婚歴の記載や形跡が残らないこと

法律婚の場合、離婚をする際にも届け出が必要で(民法764条)、基本的に戸籍にその旨の記載や形跡が残ります。ですので、誰かに戸籍を確認されると、離婚歴があるというプライバシー情報が知られてしまうことになります。

一方、事実婚の場合は事実婚を解消する際の届け出は当然不要で、戸籍についてもその旨を記載されません。そのため、誰かに戸籍を確認されたとしても、事実婚の解消情報を知られません。この点は事実婚のメリットといえるでしょう。

◇事実婚のデメリット

デメリットは3つ挙げられます。

☆税金について、配偶者に関する控除や軽減の規定が適用されないこと

日本の税制は、徴税の便宜を図るため画一に法律婚主義を採用しています。ですので、事実婚の場合、配偶者に関する規定が適用されません。そのため、たとえば所得税における配偶者控除や、相続税における配偶者の税額軽減が適用されないことになります。

このように、税金について、配偶者に関する控除や軽減の規定が適用されないのは、事実婚のデメリットといえます。

☆「認知」をしなければ、法律上の親子関係が認められないこと

法律婚の場合、民法で「妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する」(民法772条)とされているので、いわば自動的に父親と子どもの「法律上の親子関係」が認められます。

一方、事実婚の場合は上記法律の適用がないので、父親が子どもを「認知」(民法779条)してはじめて、法律上の親子関係が発生します。逆にいえば、父親が子どもを認知しない限り、法律上の親子関係が発生しないので、子どもは認知に伴うさまざまな法律上の効果を受けることができません。

具体的には、「父親の名字を名乗ること」ができません(民法791条)。また、扶養義務が発生しないので、両親が別れた場合に養育費が請求できません。さらに、父親が死亡した場合に相続権がありません。

以上のように、子どもが生まれた際に父親が「認知」しなければ、さまざまな法律上の効果を受けることができないのです。

☆パートナーが死亡した場合、残された者に配偶者相続権がないこと

法律婚の場合、パートナーが死亡した際には、残された者に配偶者相続権(民法890条)があり、その相続分も法定で2分の1以上が認められています(民法900条)。

しかし事実婚の場合は、パートナーが死亡したとしても、残された者に配偶者相続権はありません。そのため、遺言によって財産を遺す「遺贈」という手段をとることが考えられます。

しかしその場合は、ほかの相続人から遺留分(相続人が最低限相続できる財産)を請求される可能性があります。事前の対策として「生前贈与」という手段もありますが、金額によっては贈与税が大きく課税されてしまいます。パートナーの財産を法律婚と同様に受け取ることができないのは事実婚のデメリットですね。

■メリット・デメリットを理解した上で選択しよう

事実婚は「夫婦のように生活していながら、実際は籍を入れていない男女関係」とのこと。夫婦別の名字でいられたり、離婚しても戸籍に離婚形跡が残らないなど、法律婚と比べて非常に自由な夫婦生活が送れるようです。

ただ、刈谷弁護士が挙げたようにさまざまなデメリットもあるので、もし事実婚を選ぶ場合は、そうしたデメリットをしっかりと理解した上で選択するようにしたいですね。

(文:刈谷龍太、中田ボンベ/dcp)

※画像はイメージです

※マイナビライフサポート調べ
調査日時:2018年9月3日~9月6日
調査人数:216人(20~43歳の未婚女性)

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