性格を変える方法って? 理想の自分になるための5ステップ

皆さんは、自分の「性格」についてどのように思っていますか? 好きだと思っている人もいれば、嫌いな人もいるでしょう。もし自分の性格が嫌いだった場合は、どうにかして性格を変えることができないかと考えることもあるのではないでしょうか。今回は、性格を変えることはできるのか心理カウンセラーの小日向るり子先生に聞いていきます。
■性格は変えられる?
そもそも、生まれ持った性格を変えることは可能なのでしょうか? 人の性格はどんなことが要因となって形作られるものなのかも踏まえて聞いてみました。
◇性格を形成するものとは
人間の性格は大きく2つの要因によって形成されます。ひとつは遺伝的に受け継いでいるもの、そしてもうひとつは後天的に形成されたものです。一般的に、前者は「先天的気質」または「性質」、後者は「後天的気質」と呼ばれています。
たとえば、赤ちゃんのときに「夜泣きが激しい子だった」「小さな物音ですぐに起きてしまう子だった」といったエピソードを持っている人は、先天的には神経質な気質を持っている、といえます。そうした先天的気質を持った子が過敏な育てられ方をすると、その神経質な気質がより強固なものとなったパーソナリティが形成されていきます。
一方、神経質な気質だったとしても、大らかな育てられ方をすれば「繊細な部分を持ちながらも細かいことは気にしない」というパーソナリティが形成されていきます。
もちろん性格を決めるのは両親からの育てられ方だけではありません。家庭以外の人間関係、学校などの教育環境、さらには住居環境まで含めたたくさんの外部要因によって決定されて、またそれらが変化するとともに性格も変化していきます。
そして、性格には「変えるのが難しい性格」と「変えるのが容易な性格」があるとよくいわれます。簡単にいうと、変えるのが難しい性格とは先天的な気質で、変えるのが容易な性格が後天的な気質となります。
◇性格は変えられるもの?
性格を変えることは可能です。ただ、前述したように後天的な性格は修正するのが比較的容易であるのに比べ、産まれつきである、いわゆる「性質」を変えることは難しいのが現実です。
しかし、生まれつきの気質が自分にとって嫌なものであっても、ネガティブにとらえる必要はありません。なぜなら、別の側面から見るとその性格は自分の強みにもなるからです。
たとえば、細かいことを気にしてくよくよするタイプの人は、それを自分の短所ととらえてしまいがちです。しかし別の側面から見ると「物事に対して繊細でよく気がつく」という長所にもなります。
また、内向的で人とのコミュニケーションが苦手であっても、ひとりで完結することやひとりで集中的に向き合うことを趣味・仕事にすれば、その性格は長所となります。
つまり、性格を「変える」ということだけに注力せず、「自分にとって嫌だと思う性格を別の側面からとらえ、いかにポジティブに変換していくか」が大事なのです。しかし一方で、やはり「こうなりたい」という理想の性格に変えることができたら自己肯定感はアップしますよね。
では、変えていくためにはどうしたらいいのか、次はそのポイントについて説明します。
■理想の自分になるために性格を変える方法
次に、自分の理想の性格になるための方法を教えてもらいました。
◇性格を変える5ステップ
マザー・テレサの名言に「思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから」という言葉があります。
この言葉は人間の思考と行動、行動と性格の関係を的確に表しています。今回はこの言葉を基に、性格を変えるための5ステップを説明していきたいと思います。
☆(1)自己分析をする
まずは自分の現状を冷静に分析してみましょう。変えたいと思っている性格を紙などに書いて可視化し、次にその性格がつくられた原因を書き出してください。つらい体験がよみがえってもそのときの感情には思いをはせず、第三者的視点で淡々と書き出すことがコツです。
それ以上は必要ありません。「こういう歴史の中で自分の性格がつくられたのだ」と俯瞰的に理解するだけで結構です。
☆(2)言葉を変える
マザー・テレサは「思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になる」と言っていますが、性格を変えるためには逆の方法を用います。
つまり、「まずは言葉に気をつけること」です。それがいつか思考になります。人間には一貫性を心地よいと感じる性質がありますので、自分の言葉と性格にも一貫性を持たせると心地よいと感じ、それを維持しようとします。ですから、実際には変わっていなくても、なりたい自分になったつもりで「私は○○(な性格)だ!」と言葉にしてみましょう。
☆(3)行動に変化を起こす
性格を変えたい、と頭で考えているだけで性格を変えるのは非常に困難です。思考を修正して行動に変化を起こすよりも、先に行動に変化を起こすほうが思考の修正はしやすくなります。
たとえば内向的な性格を直したいのにいつもひとりでいたり、同じ人とばかり一緒にいるようではその性格を変えるのは難しいものです。思い切ってちがうサークルに飛び込んでみる、興味のあることに参加してみる、など勇気を出して行動に変化を起こしてください。
☆(4)行動を習慣化する
マザー・テレサの言うように、「なりたい自分になるための行動」ができたら、さらにそれを習慣化するまで続けてみてください。行動を習慣化させられるまでは苦しいかもしれませんが、そういうときはステップ(2)で説明した「言葉」でなりたい性格を連呼して頑張りましょう。
☆(5)憧れの人を持つ
最後に性格を変えるための近道をひとつ。それは「目標にしたい人」を見つけることです。
マラソンなどで、ゴールラインが見えた途端に自然と走るのが速くなった経験はありませんか? 人の思考も同じです。目指すものがよりリアルに見えると、そこに到達する速度は上がります。身近な人であればベストですが、芸能人でも実業家でも構いません。「自分もこうなりたい!」という憧れの人をぜひ見つけてください。
■思っているだけでなく行動することが大事
先天的な性格の場合は変えるのが困難なものの、本当に「性格を変えたい」と思っているのなら、まずは行動することが大事なポイントのようです。
小日向先生のアドバイスにもあるように、自己分析をしたり言葉にしてみたり、憧れの人を見つけたり、とにかく動きださないと何もはじまりませんよね。変われなかったとしても、その性格を好きになるように考え方を変えるなど、ちがったアプローチしてみるのも有効とのこと。
もし自分の性格が好きではないなら、自分ができることから試してみて、自分を認めてあげるという行動を起こすだけで、いつもとはちがった素敵な自分に出会えるかもしれません。
(監修・文:小日向るり子、文:中田ボンベ/dcp)
※画像はイメージです
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