投資にはさまざまな方法がありますが「一度買ったらそのまま放置するだけ」の、とても簡単な投資方法があるんです。
それは「バリュー投資」。
一度は耳にしたことがある人もいるかもしれませんね。忙しいサラリーマン投資家など、いつも株価を気にしている暇がない人には特におすすめです。
バリュー投資では、企業の価値(バリュー)に対して割安な株を選んで長期的な利益を出します。株について知っていて、長い目で利益を得たい人に向いている投資方法です。
この記事ではバリュー投資とは何か、バリュー投資をする上で押さえておくポイント、バリュー投資のメリットとデメリットについて紹介していきます。
バリュー投資とは?割安な銘柄に長期投資する投資方法!
バリュー投資とは、株式の割安※度を重視して投資する方法で、格安株投資とも言われています。
利益や資産に対して低い評価を受けていて、会社の本来の評価がされておらず、正しく評価すれば株価が上がる状態のことです。
例えば100万円もする高級腕時計が、50万円のディスカウント価格で買えたらラッキーですよね。さらにその腕時計を適正価格である100万円で誰かに売ることができたら、50万円の儲けが出ます。
このようにバリュー投資は、企業の適正価格よりも割安な値段のときを狙って投資する方法なんです。
バリュー投資をやってみたいけど、株が割安かどうかわからない。そんな人のために、バリュー投資をする上で押さえておきたいポイントを説明していきます。
バリュー投資をする上で押さえておくポイントその1、PER
まずバリュー投資を始めるには、その銘柄が割安かどうか見極めなくてはいけません。
そのためには、その銘柄のPER※をチェックしましょう。
株価収益率のこと。時価総額÷純利益(株価÷1株あたりの利益)で出すことができます。詳しくは「株価収益率で割安性をチェックしてみよう」をご覧ください。
PERで割安だといえる数値が決まっているわけではありませんが、だいたい15倍以下なら割安だと判断できます。
バリュー投資をする上で押さえておくポイントその2、PBR
そのほかにチェックしておきたいのが、PBR※です。
株価純資産倍率のこと。株価÷1株あたり純資産(純資産÷発行株式総数)で出すことができます。詳しくは「株式投資をするなら割安性をPBRでチェックしよう!」で解説しています。
銘柄が割安といえるのは、PBRが1倍~1.5倍程度場合です。
PERもPBRもただ企業の業績が良くないために下がっている場合があるので、注意が必要です。
そういった場合は、割安とはいえません。株を買うときには企業の業績もしっかりと確認しましょう。
割安株をスクリーニングしてみよう!
PERとPBRがどんなものかわかっても、これに該当し割安株だといえるのがどんな銘柄なのか、見つけるのはなかなか至難の業ですね。
そこで利用したい便利なツールに、SBI証券のスクリーニング機能があります。
さっそくSBI証券で割安株をスクリーニングして、割安株投資にチャレンジしてみましょう。
SBI証券の口座をまだ持っていない人は、ぜひこちらから口座開設を行ってくださいね。
割安株を買う2つのタイミング
では割安株はどのタイミングで買うのがベストなのでしょうか?割安株を買うタイミングは2つあります。
- 相場が暴落したり、景気が悪くなったとき
- 会社の特殊な事情によって株価が下がったとき
バリュー投資で有名なのは、ウォーレン・バフェット※という投資家です。
バリュー投資で成功をおさめた世界的に有名な投資家。詳しくは「ウォーレン・バフェットから学ぶ、逆境をチャンスに変える株式投資」を参考にしてください。
彼は株価が暴落したときや景気が悪くなったときをチャンスとみなしました。多くの人は株を買う気になれないにもかかわらず、バフェットはなぜそう考えたのでしょうか。
ただ、不景気が続くと倒産したり業績が悪くなったりする会社が増えるので、投資する会社の経営力がどれくらいなのか見極める必要があります。
では相場とは関係なく、特殊な事情によって株価が下がったときはどうでしょうか。何か不具合が見つかると、どんな会社でも株価は下がります。でも、運悪く株価が下がった場合は、やがて元の水準に戻るのです。
株価が下がった原因が不正行為などの致命的なものだった場合は例外なので注意しましょう。
バリュー投資のメリット!売買タイミングを計らなくてもいい
バリュー投資のメリットは2つあります。順に見ていきましょう。
- 高値づかみを防ぐことができる
- 売買タイミングを計らなくていい
バリュー投資のメリットについて説明します。
バリュー投資の1つ目のメリットは、会社の価値に投資をして利益を狙うので、高値づかみを防ぐことができ損失が限定されることです。
バリュー投資の2つ目のメリットは、いちいち売買タイミングを気にしなくてもよく、一度買ったら放置してもいいことです。
バリュー投資は長期投資であるため、短い期間で売買をする必要がありません。
短期的な売買タイミングを計る必要がないのは、サラリーマンなどの兼業投資家にとっては嬉しいメリットですね。
バリュー投資のデメリット!割安かどうか判断が難しい
バリュー投資のデメリットは次の2つです。
- 成果が出るまでに時間がかかる
- 割安かどうかの判断が難しい
バリュー投資のデメリットについて説明します。
バリュー投資の1つ目のデメリットは、成果が出るまで時間がかかることです。長期投資なので、利益が出るのにどうしても時間がかかってしまいます。
バリュー投資の2つ目のデメリットは、割安かどうかの判断が難しいことです。
割安株を買って利益を出すバリュー投資では、まず投資する人が割安株かどうかしっかり見極める必要があります。
バリュー投資をするときの注意点
バリュー投資では、株価が下がっても手放さない精神的な強さが必要です。
株価が下がると売りたくなりますが、長期的に見て利益が望めそうならグッと我慢して株を持ち続けましょう。
そのほかに注意することは、「日本株の場合、バフェットの超長期的なバリュー投資は向かないという意見もある」ということです。
バリュー投資をするときは、それぞれの株価の事情を知っておくことも重要です。
バリュー投資とは判断する点が違うぞ。会社の利益や純資産などの成長性を調べて、平均以上に伸びると予想した場合に投資をするんだ。しっかり覚えておけよ。
割安株の銘柄に投資し、バリュー投資を実践してみよう!
バリュー投資には、株価が下がったときにグッと売るのを我慢する精神的な強さや、株が割安かどうか見極める力が必要です。
バリュー投資は割安の株を見極められれば利益が出ますし、長期投資であるため兼業投資家と相性がいいという面があります。
バリュー投資は株を勉強してきた人、兼業投資家の人には一度試してほしい投資方法です。