自分の投資している株が10倍に跳ね上がったら夢のようですね。例えば当初10万円で買った株が、100万円になるということですから、まさに一攫千金の儲けです。
世間一般ではまさかそんなうまい話があるはずがないと思われがちですが、実はそれほど珍しい話ではありません。
テンバガーの条件は、株価が10倍に跳ね上がること。
2000年から2015年までの間に、なんと300近い企業が達成しています。
これは一年間で約20銘柄のテンバガーがある計算になります。
テンバガーのように株価が一気に跳ね上がる株をあらかじめ予測する方法や、具体的にどんな銘柄が今トレンドに上がっているかを紹介します。
テンバガーとは?10倍株になる条件とその見つけ方
テンバガーとは、株価が10倍以上に跳ね上がる株のこと。
「バガー」が野球のヒット(塁打)のことで、「1試合で10(テン)ヒットするほど急激に成長している銘柄」という意味で使われるようになったのです。
テンバガーになる銘柄には、どのような法則があるのか分析します。
テンバガー候補の条件は低位株!まだ成長を遂げていない銘柄を探そう
下のグラフは、オンラインゲームを開発する株式会社ガーラ<4777>の値動きです。2014年末に170円台だった株価が、年が明けた2015年の始めには一気に2,500円まで上がっています(約15倍)。
このように株価が急上昇する銘柄は、1株100円~300円の低位株であることが多いのです。
上場企業の中には、2ケタ(1株10円や20円)の超低位株(ボロ株)も存在します。投資家の中にはこのようなボロ株が大化けする可能性を狙っている人もたくさんいます。
テンバガー候補として有力なのは中小企業!小型株が狙い目
株価が急上昇するような銘柄のほとんどは、中小企業の株であることが多いです。
現在東証一部に上場している、トヨタなどの大手企業の株価は値動きが安定しています。時価総額は20兆円なので、いまから株価が10倍になる可能性はゼロに等しいでしょう。
そのためテンバガーを探すなら東証一部に上場している安定した大企業ではなく、東証二部やマザーズ、ジャスダックなどに上場している中小企業に狙いを絞ることがおすすめです。
テンバガー銘柄のスクリーニング手法とは?時代の流行を掴もう!
中小企業で低位株というだけなら、株式市場にはそこらじゅうにゴロゴロ転がっています。
その中からテンバガーという金脈を探し出す(スクリーニングする)方法は、今後トレンドに上がりそうなキーワードを探すことが重要。
- 企業同士の統合や合併
- 政府が打ち出した政策
- 気候や天候
- 話題に上がりそうな商品の情報
- 人気タレントの化粧品やグッズの口コミ
日頃からニュースや情報に敏感になっておくことは投資家にとって常識ですが、テンバガー株を狙うなら現在のトレンドに敏感になるだけでは不十分です。さらにもう一歩先の流行まで予測して投資をする必要があります。
- 時価総額が200億円以下の小型株
- 新興産業やベンチャー企業
- 低い株価で推移していた低位株・ボロ株
- 話題やニュースに取り上げられた企業
テンバガー候補を株式チャートからスクリーニングする方法
テンバガーになりやすい企業について解説してきました。
次はテンバガー銘柄がどのような株価チャートを描くのか説明します。
ポイントはローソク足!テンバガー銘柄をチャートから見つける
ローソク足※チャートは株価の高値や安値、始値や終値をひと目で確認でき、とても便利です。
時系列に従って、株がどのように取引されたか表す棒状の図形。始値と終値を比べ、終値の方が価格が上がっていれば陽線(白や青で表記されます)、終値の方が価格が下がっていれば陰線(黒や赤で表記されます)と呼ばれます。
ローソク足について詳しくは「株価チャートの基本!ローソク足の種類や見方を理解しよう」の記事を参考にしてください。
テンバガーになる株はこのローソクがどのように動くのでしょうか。
これはシステム開発やサポート業務に力を入れる、日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社<4783>のチャートです。
2015年5月初旬に300円台だった株価が6月下旬にピークを迎え、3,640円まで跳ね上がっています。株価は10倍以上に上昇しているのでテンバガー株になります。
ローソク足は、陽線の胴体が長ければ株価上昇の勢いが強く、陰線の胴体が長ければ下落の勢いが強いことがわかります。
テンバガーになる株価の値動きは特にこの傾向が強いと言えます。
テンバガー株には引き際も肝心!利益確定のタイミングを計る
テンバガー株の特徴は爆発的な急上昇にありますが、同時に注意しなければいけないことは急激な株価の下落です。
多くの投資家が利益確定に動き、売りに転じるためです。
テンバガー株だからといって基本は同じです。利益確定のタイミングを見誤れば、一時の大きな含み益を手に入れ損ねてしまいます。
過去のテンバガー銘柄を紹介!ポイントは業種選び
テンバガーと一口にいっても、いろいろな銘柄があります。何年もかけて株価を10倍以上に成長してきた銘柄や、1年足らずでテンバガーになった銘柄など多数。
しかし株式投資が狙っていきたいのは、短期間で多くの利益を得ることですよね。
短期間でテンバガーになる銘柄は、次の業種であることが多いです。
- インターネット通信業・IT関連企業
- 証券・先物取引業
- テクノロジー新規開発事業
- 求人情報サイト運営会社
それぞれの業種で、テンバガーになった銘柄を紹介します。
インターネット通信業・IT関連企業
最もテンバガーになりやすい業種は、情報・通信・IT関連を取り扱ったベンチャー企業です。
さくらインターネット株式会社<3778>はインターネットサービス事業、データセンター事業を行うIT企業です。
2015年の初旬では株価130円台の低推移を続けていましたが、テックビューロ株式会社と業務提携し、独自に開発したクラウドを法人向けに無料で提供することを発表するやいなや株価が急騰。2016年1月には最高で2,000円を上回りました。
その他にもアイサンテクノロジー株式会社<4667>、インフォテリア株式会社<3853>、日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社<4783>などが挙げられます。IT関連企業は急成長株として目が離せません。
ベンチャー企業は時代の流れやトレンドをつかむ能力が高く、顧客のニーズを的確に把握することで、急成長を遂げる可能性が最も高いと言えます。
証券・先物取引業
2015年のテンバガー銘柄では証券・先物取引業が多く、その中でもフューチャーベンチャーキャピタル株式会社<8462>の株価の上昇には目をみはるものがありました。
2014年末の地点で189円ですが、2015年1月には3,150円の高値まで上昇しています(約16倍です!)
フューチャーベンチャーキャピタルの急成長には、IoT※分野の開発に前向きなベンチャー企業に積極的なファンド(投資)を行ったことが影響を与えました。
「Internet of Things」の略。産業用装置を無線ネットワークでつなぎ、遠隔操作したりや自動的に作動するように、センサーを使うなどして操作する通信制御装置。さまざまな分野に応用でき、今後の発展を期待できる将来有望な産業分野だと考えられます。
テクノロジー新規開発事業
アイサンテクノロジー株式会社<4667>は名古屋市に本社を置くソフトウェアの開発会社です。
2016年1月に名古屋大学と自動車運転システムの共同開発を行うことを発表。このとき株価が急上昇しました。
求人情報サイト運営会社
デイップ株式会社<2379>はインターネットを使った求人情報を運営する会社です。
昨今の労働力不足が追い風になり徐々に需要を増やしてきましたが、CMに国民的アイドルグループを起用するなど革新的な広告戦略で話題になり、株価が急上昇しました。
2017年にテンバガーになった企業を紹介!
2017年にテンバガーになったのは、次の銘柄です。
銘柄 | 業種 | 市場 (テンバガー達成時) |
---|---|---|
<3810>サイバーステップ | 情報・通信 | 東証2部 |
<3053>ペッパーフードサービス | 飲食 | 東証一部 |
<2722>アイケイ | 小売 | 東証二部 |
<3825>リミックスポイント | 自動車関連、金融関連他 | 東証二部 |
<2930>北の達人コーポレーション | 卸売、広告他 | 東証一部 |
<7519>五洋インテックス | 卸売 | JASDAQ |
<3185>夢展望 | 小売 | 東証マザーズ |
<2351>ASJ | 情報・通信 | 東証マザーズ |
<8023>大興電子通信 | 卸売 | 東証二部 |
ペッパーフードサービス以外の8社は、時価総額が1,000億円以下。
さらにその中でも時価総額が200億円以下の銘柄は6社と、やはり時価総額が少ない銘柄はテンバガーになりやすいといえます。
その年のトレンドしっかり見極めることが、テンバガー銘柄の発見に繋がるぞ!
逆テンバガーの会社はどんな会社?逆テンバガーで一発逆転!
テンバガー(10倍に成長する株)があるなら、逆テンバガー(株価が1/10に下落する株)だってもちろんあります。逆テンバガーに当たるような事例を紹介します。
これは東京電力ホールディングス株式会社<9501>の株価の推移です。
2007年3月に1株4,330円でしたが、その後徐々に株価は右肩下がりに。2011年3月、福島第一原発事故が決定打となり1株122円まで急落しました。ピーク時を比較すると、株価はおよそ1/35になっています。
逆テンバガー(1/10)どころではないほど株価が下がっていますが、このような信用の失墜が株価の下落を招く事例は珍しくありません。
とはいえ、投資家にとっては株価の下落も稼ぎどきです。株価が下がり始めたら空売り※のチャンス。ピンチをチャンスに変えましょう。
証券会社から株を借り、株価が高いときを狙って売りその後株価が下落したら株を買い戻すことで、その差額を利益にする信用取引です。
空売りについて詳しい解説は「信用買い、空売りとは?株初心者向け信用取引の基礎知識」を参考にしてください。
空売りするならSMBC日興証券で口座開設がおすすめ
株の空売りを行うには信用取引口座が必要になります。
しかし信用取引には手数料に加え、金利や貸株料などの費用がかかります。費用は証券会社によって違いがあるので、口座を作る証券会社をよく選ぶ必要があります。
そこでおすすめしたいのがSMBC日興証券です。SMBC日興証券の「ダイレクトコース」なら信用取引にかかる手数料は約定代金にかかわらず一律0円(無料)。
手数料が0円だと、取引を行う上でかなり心理的な負担も減りますね。
株初心者だとなかなか手が出しにくい信用取引ですが、SMBC日興証券なら「パワートレーダー」という優秀な取引ツールがあるので安心ですよ。
パワートレーダーでは現物取引と信用取引の両方がスピーディーに注文でき、初心者にもわかりやすいので人気なんです。
信用取引の申込は、SMBC日興証券の口座を持っていればオンライン上で簡単に行うことができます。
SMBC日興証券はメジャーな証券会社なので口座を持っていない投資家はいないかもしれませんが、もしまだ持っていないならぜひSMBC日興証券の証券口座を開設することをおすすめします。
ここで紹介した信用取引手数料が0円なのは「ダイレクトコース」だ。間違えるなよ!
テンバガーで一攫千金を狙って夢の大金持ちを目指そう!
テンバガーは棚からぼたもちが落ちてくるようなラッキーですが、何の前触れもなく起きるものではありません。ある程度、過去の傾向からテンバガーになりやすい企業を分析することができます。
テンバガー銘柄を探す上で最も大切なことは、大衆の心理動向を先回りすることです。
そのためには常にニュースや新しい情報、トレンドに敏感になっておきましょう。
投資家なら一度は夢見るテンバガーで一攫千金。あなたもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。