「たわらノーロード先進国株式」は、日本最大規模の資産運用会社「アセットマネジメントOne」が運用する投資信託です。
先進国を対象に投資するファンドなので、運用に安定性があり人気を集めています。
また世界経済のけん引者ともいえるアメリカの株式を多く保有しているため、運用成績の期待度はバツグン。
たわらノーロード先進国株式は、景気好調な先進国の恩恵を受けたいという投資家にピッタリのファンドです。
この記事では「たわらノーロード先進国株式」ファンドについて、基本的なファンドの情報や利回り、為替ヘッジ「あり」と「なし」の違いまで解説。
これを読めば「たわらノーロード先進国株式」の疑問がすべて解消されますよ。
たわらノーロードとは?ファンドの特徴と基本情報
「たわらノーロード※」は資産運用会社の大手、アセットマネジメントOneが運用するインデックスファンドシリーズ。
アセットマネジメントOneが提供するファンドのうち、国内・先進国・新興国それぞれの「株式」「債券」「リート」の各インデックスファンド。また資産クラスをミックスした「バランスファンド」、アクティブファンド「たわらノーロードplus」を合わせたファンドのこと。
たわらノーロードについては、「たわらノーロードとは?すべてのファンド・シリーズの特徴を比較」で詳しく紹介していますよ。
「たわらノーロード先進国株式」はそのうちのひとつ。日本を除く先進国に投資しているファンドです。
ここではたわらノーロード先進国株式がどんな特徴を持つファンドなのか、ファンドの特徴や基本情報を紹介します。
たわらノーロード先進国株式はMSCIコクサイ・インデックスに連動
たわらノーロード先進国株式は、インデックスファンド※です。
日経平均株価やTOPIX、NYダウなどのベンチマークに連動する運用成果を目指す投資信託のことです。
インデックスファンドについての詳しい解説はコチラをお読みください。
たわらノーロード先進国株式の場合、「MSCIコクサイ・インデックス(MSCI-KOKUSAIインデックス)」という指数に連動するように運用されています。
この指数は金融サービス企業「モルガンスタンレー・キャピタル・インターナショナル」が算出、公開するインデックス指数のこと。
MSCIコクサイ・インデックスの特徴は、次のとおりです。
- 日本を除く先進国22カ国の株式
- 時価総額の大きい銘柄から選出
- 組入銘柄は1,300銘柄以上
このインデックスを構成する銘柄には、アメリカの有名なIT企業であるアップルやグーグルも含まれています。
そのほかにも誰もが知っている、世界的に有名が企業がずらり。
たわらノーロード先進国株式に組み入れられている国や地域別の構成比は、次のとおりです。
このようにたわらノーロード先進国株式は、全体の約6割がアメリカ企業で構成されています。
意図的にアメリカ企業を選んで投資しているわけではなく、アメリカ企業に時価総額の大きな企業が密集しているため、自然とこのような構成比率になったといえるでしょう。
たわらノーロード先進国株式の基本情報!手数料や信託報酬を解説
たわらノーロード先進国株式の手数料や信託報酬、分配金について気になりますね。たわらノーロード先進国株式の基本情報は、次のとおりです。
項目 | 備考 |
---|---|
購入時手数料 | 無料 |
信託財産留保額 | 無料 |
信託報酬 | 年率0.20%(税抜) |
決算日 | 毎年10月12日(休業日の場合は翌営業日) |
ファンドの種類 | 追加型投信 |
投資対象地域 | 海外(日本を除く先進国) |
対象資産 | 株式 |
「たわらノーロード」と、ファンドの名前にもなっているように、購入時の手数料はノーロード(無料)です。
また解約時に必要になる費用「信託財産留保額」も無料。信託報酬も年率0.216%と良心的なので、かなり購入・保有しやすいファンドだといえるでしょう。
たわらノーロード先進国株式の利回りは?気になる運用成績!
もっとも気になるのは、たわらノーロード先進国株式のファンドの利回りですね。ここではたわらノーロード先進国株式の運用成績を紹介します。
たわらノーロード先進国株式の利回りは?分配金より成績を見るべし!
「たわらノーロード先進国株式」は、毎年10月12日が決算日※です。
収益の一部を分配金として投資家に還元するため、ファンドの損益を計算する日のこと。
決算日があるため、分配金に期待する人もいますが分配金は出ません。たわらノーロード先進国株式の分配実績は、2016年、2017年ともに0円。
そのため「分配金利回り」は0%です。
分配型のファンドはお金が目に見えるかたちで口座に振り込まれるため、投資家の人気は高いです。しかし分配型ファンドだからお得かというと、そうとは言い切れません。
むしろ分配金を出さず、運用利益を複利でどんどん増やしていくファンドの方が、堅実な運用といえます。
投資信託の分配金や複利については、次の記事を参考にしてください。
そのため、たわらノーロード先進国株式が分配金を出さないファンドだとしても、むしろプラスポイントだといえるんですよ。
毎年の分配金利回りを重視するのではなく、そのファンドの運用成績はどうなのかを検証する必要があります。
たわらノーロード先進国株式の運用成績は、次のとおりです。
1カ月 | 2.30% |
---|---|
6カ月 | 10.70% |
1年 | 32.75% |
トータルリターンとは、一定期間内にファンドから得られる総合収益のこと。
つまり「1年のトータルリターン」が32.75%だということは、基準価額が約30%値上がりしたということなんですよ。
たわらノーロード先進国株式<為替ヘッジあり>の運用成績!
たわらノーロード先進国株式には<為替ヘッジあり>というファンドがもうひとつあります。
<為替ヘッジあり>でも直近の分配金は0円だったので、利回りは0%です。
同じようにトータルリターンを見てみましょう。
1カ月 | 2.44% |
---|---|
6カ月 | 6.66% |
1年 | 19.77% |
<為替ヘッジあり>の運用成績の方が、比較的緩やかに増加しているのがわかります。
同じファンドであっても、ここまで運用成果に違いが出るのか不思議ですよね。次の章ではその理由について解説します。
たわらノーロード先進国株式「為替ヘッジあり」「なし」の違い
たわらノーロード先進国株式には「為替ヘッジあり」と、為替ヘッジ※について表記のないファンドがあります。
為替変動リスクをできるだけ回避するための対策のことです。海外の株式などに投資する場合、株式の値動きだけでなく為替レートの変動も資産に影響を及ぼします。
為替ヘッジについて表記のない「たわらノーロード先進国株式」は、為替ヘッジが付いていません。
では「為替ヘッジあり」と「為替ヘッジなし」では、具体的に何がどう違うのでしょうか?為替ヘッジ「あり」と「なし」の違いは、次のとおりです。
為替ヘッジあり | ・為替レートの変動による影響を受けにくい ・株式の値動きが基準価額に影響する ・円安になっても利益はない |
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為替ヘッジなし | ・為替リスクを直に受ける ・株式と為替レートの値動きが基準価額に影響する ・円安に傾くと、さらに収益が増える |
上の図にあるように、1ドル100円だったとき10万円の価値があったものが、10円分円安に傾くだけで11万円になります。
つまり物の価値は変わっていないのに、為替レートが変動するだけで1万円も得をすることになるのです。
一方<為替ヘッジあり>のファンドは、「円高」でも「円安」でも、為替レートが基準価額に関係しません。
たわらノーロード先進国株式のふたつのファンドで基準価額の推移が異なる理由は、為替レートの変動にあるのです。
価格変動リスクを取りたくないなら「為替ヘッジあり」がおすすめ
為替レートの影響を考えなくていいのが、「たわらノーロード先進国株式<為替ヘッジあり>」のファンドです。
為替ヘッジが付いているだけで、組み入れ銘柄や組み入れ比率などそのほかの内容は「為替ヘッジなし」のたわらノーロード先進国株式と、ほぼ変わりません。
為替ヘッジが付いていることで、急激な価格変動は少なくなり、安定的な運用ができます。
為替ヘッジについては、次の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
たわらノーロード先進国株式でiDeCo・つみたてNISAは対象?
投資信託で得た利益には、税金がかかることをご存知ですか?投資信託の分配金や譲渡益には、20.315%の税金がかかるんですよ。
この20.315%の税金が徴収されなかったら、利益が出た分だけ全部丸取りできて、こんな嬉しいことはありませんよね?
投資信託を「特別な口座」から購入すると、この利益の丸取りが現実にできるんですよ!
たわらノーロード先進国株式をiDeCo口座から購入する
たわらノーロード先進国株式で得た利益を非課税にするには、iDeCo(個人型確定拠出年金)※でファンドを購入しましょう。
月々一定額を拠出する個人年金。拠出した金額だけ課税対象から控除されるので、所得税・住民税の節税になるとともに、運用で得られた利益も非課税となるメリットがあります。
iDeCoは年収500万円の人がiDeCoで一定額積み立てると、節税額は1年間で6万円。10年間で、60万円近く節税することができるんですよ。
iDeCoについての詳しい解説は「【個人型確定拠出年金】iDeCo(イデコ)とは!」を参考にしてください。
ただiDeCoで購入できるのは、それぞれの金融機関が定めた対象の投資信託だけ。
たわらノーロード先進国株式が購入できる金融機関で、iDeCoの口座を作る必要があります。
たわらノーロード先進国株式がiDeCo対象商品のひとつとなっている金融機関は、次のとおりです。
- 楽天証券
- みずほ銀行
- 第一生命保険
- ソニー生命保険
「たわらノーロード先進国株式をiDeCoで運用したい」と考えている人は、この4つの金融機関のどれかから、iDeCo口座を開いてみてはいかがでしょうか。
たわらノーロード先進国株式を「つみたてNISA」で購入する
たわらノーロード先進国株式は、2018年から新たに始まる「つみたてNISA」の対象商品に選ばれています。
つみたてNISAについての詳しい解説は、次の記事をお読みください。
「たわらノーロード先進国株式」を「つみたてNISA口座」から購入すると、次のメリットがあります。
・20年という長期的な投資で資産運用ができる
・配当や譲渡益が非課税になる
またつみたてNISAは定期的な継続投資ができるので、ドル・コスト平均法※という投資手法が利用できます。
定期的に一定額の金額を購入する投資法。
基準価額が高いときには少ない口数を、基準価額が低いときには多くの口数を買い集めることで取得単価を平均化できます。また再び基準価額が上昇すると、より大きな資産形成が見込めるというもの。
つみたてNISAに選ばれた投資信託は、運用コストが高すぎず長期的な運用に適したもの、償還リスクの低いものなど、どれも厳しい基準をクリアしているファンドです。
たわらノーロード先進国株式は、長期投資を考えている人には最適の投資信託だといえるでしょう。
iDeCoやつみたてNISAを利用して「たわらノーロード先進国株式」を購入するなら、楽天証券がオススメです。
楽天証券の口座をまだ持っていない人は、こちらから開設できますよ。
楽天証券について、より詳しく知りたい人は「楽天証券の特徴と評判の高い「マーケットスピード」」もチェックしてみてくださいね。
たわらノーロード先進国株式は分散投資に最適な海外ファンド
おおまかな記事の概要は、次のとおりです。
- MSCIコクサイ・インデックスに連動
- 日本を除く先進国22カ国が対象
- <為替ヘッジあり>だと為替変動リスクが少ない
- iDeCoやつみたてNISAから購入することもできる
「すでに日本株を対象としたファンドを購入しているから、分散投資のために外国株を買いたい」と考えている人も多いことでしょう。
また「あまり大きなリスクは取りたくないけど、海外株は買ってみたい」と思っている人にも、安定的な先進国ファンドはピッタリ。ぜひたわらノーロード先進国株式を検討してみたらいかがでしょうか。