「たわらノーロード」という名前の、投資信託を知っていますか?
「たわら」という言葉が「米俵(こめだわら)」を連想させるためか、なんだか豊かで縁起の良いイメージが頭に思い浮かびますよね。
一度聞いたら忘れない面白いファンド名の「たわらノーロード」。もちろん良いのは名前だけではありません。
たわらノーロードは「コツコツ運用を続け、やがては大きな資産形成に結び付く」、そんな長期投資に適した低コストファンドなんですよ。
またファンド・シリーズがバリエーション豊かに揃っているのも、特徴のひとつ。
特徴の違うさまざまなファンドを組み合わせ、分散投資できるよう工夫されているので、ポートフォリオの自由度も高くなるんです。
この記事では、「たわらノーロード」にラインナップされているバラエティ豊かな投資信託について解説します。
たわらノーロードはすべて「ノーロード(購入手数料無料)」!
たわらノーロード・シリーズには、たくさんの投資信託(ファンド)がラインナップされています。
大まかにどんな投資信託があるのでしょうか?たわらノーロードは、次のようにカテゴリーが分けられています。
インデックスファンド | シンプルな指数連動型ファンド |
---|---|
バランスファンド | さまざまな資産クラスのインデックスファンドを組み合わせたファンド |
アクティブファンド | インデックスファンドより高い運用成果を目指すファンド |
インデックスファンドやバランスファンド、アクティブファンドの基礎知識は、次の記事で詳しく解説しています。
たわらノーロード・シリーズは、「ノーロード」と名前にあるとおり、すべての投資信託の買付手数料が無料。
インデックスファンドの購入手数料が無料なのは、ほかのファンドにもよくあるサービスかもしれません。
しかし「バランスファンド」や「アクティブファンド」まで購入手数料が無料なのは驚きですね。
たわらノーロードはアセットマネジメントOneが運用
たわらノーロードは、国内最大級の資産運用会社「アセットマネジメントOne」が運用する投資信託シリーズです。
「たわら」という名前は、「親しみのある、分かりやすい、コツコツと蓄えるイメージ」に合わせ、社内公募で集められた約300個の候補のなかから生まれたということ。
「たわら」という一風変わった名前の表す通り、アセットマネジメントOneは随所にユーモアが光ります。
これは「日本経済新聞」に毎日掲載されている、投資信託基準値の欄です。
「た・日225」「わ・国内債券」「ら・国内リー」と3つのファンドがタテに並び、「たわら」という文字が読めます。
このように細かい新聞の文字のなかでもすぐに「たわらノーロード」の基準価格を見つけやすいよう、配慮がされているんですよ。
堅苦しい活字ばかりが並ぶ紙面のなかに、ちょっとしたユーモアが光っていて面白いですね。日経新聞を読む機会があれば、ぜひチェックしてみてください。
「たわらノーロード」インデックスファンドシリーズ一覧
たわらノーロードの主力となるのが、インデックスファンドシリーズです。
インデックスファンドは、それぞれ特定のベンチマーク(株価指数)に連動するように運用される投資信託のこと。
大きな利益が見込めるわけではなく、長期的にコツコツ運用するのに適している金融商品だといえるでしょう。
長期で運用するため、運用コストにあたる信託報酬はチェックしておくことがオススメ。
そこでたわらノーロードのインデックスファンドの種類と、信託報酬、連動するインデックスを表にしました。
ファンド名 | 信託報酬(%) | 連動するインデックス |
---|---|---|
たわらノーロード日経225 | 0.18 | 日経平均株価 |
たわらノーロードTOPIX | 0.18 | 東証株価指数 |
たわらノーロード先進国株式 | 0.20 | MSCIコクサイ・インデックス (円換算ベース、配当込み、為替ヘッジなし) |
たわらノーロード先進国株式 (為替ヘッジあり) |
0.21 | MSCIコクサイ・インデックス (円換算ベース、配当込み、為替ヘッジあり) |
たわらノーロードNYダウ | 0.24 | ダウ・ジョーンズ工業株価平均 (円換算ベース、為替ヘッジなし) |
たわらノーロード新興国株式 | 0.36 | MSCIエマージング・マーケット・インデックス (円換算ベース、配当込み、為替ヘッジなし) |
ファンド名 | 信託報酬(%) | 連動するインデックス(指数) |
---|---|---|
たわらノーロード国内債券 | 0.15 | NOMURA-BPI総合 |
たわらノーロード先進国債券 | 0.18 | シティ世界国債インデックス (除く日本、円換算ベース、為替ヘッジなし) |
たわらノーロード先進国債券 (為替ヘッジあり) |
0.21 | シティ世界国債インデックス (除く日本、円換算ベース、為替ヘッジあり) |
ファンド名 | 信託報酬(%) | 連動するインデックス(指数) |
---|---|---|
たわらノーロード国内リート | 0.27 | 東証リート指数(配当込み) |
たわらノーロード先進国リート | 0.29 | S&P先進国REITインデックス (除く日本、円換算ベース、配当込み、為替ヘッジなし) |
たわらノーロード先進国リート (為替ヘッジあり) |
0.37 | S&P先進国REITインデックス (除く日本、円換算ベース、配当込み、為替ヘッジあり) |
たわらノーロードのインデックスファンドは、どれも信託報酬かかなり割安です。
どの投資信託で運用してもコストが負担になるほどではないので、長期運用にオススメなんですよ。
しかしそのファンドだけを購入するのはNG。日経平均株価が急落するだけで資産が大きく損なわれてしまうからです。
そこで「株式」の資産クラスとバランスを取るため、株式ファンドとは別の値動きをする「債券」や「リート」の投資信託を同時に購入し、分散投資※をする必要がでてきます。
違った性質のファンド同士を抱き合わせ、資産を分散して運用する方法。価格変動リスクを減らすメリットがあります。
古くから「卵をひとつのカゴに盛るな」という、投資格言があることを知っていますか?
つまりひとつの投資信託に資産を集中させるのではなく、値動きの違ういくつかの投資信託に分けて分散投資することが、価格変動リスクを回避する良策なんですよ。
集中投資と分散投資については、次のようなイメージです。
また資産をいくつかに分けて積立投資をすると、時間的な分散投資も有効です。
「資産クラス」「地域」「時間」の3方向から分散投資をすると、ほぼパーフェクトだといえるでしょう。
分散投資については、次の記事で詳しく紹介しています。
「たわらノーロード」バランスファンド一覧
バランスファンドのメリットはなんといっても、「1本で分散投資が完結できる」点にあります。
「分散投資とかよくわからないし、ファンドを何本も選ぶのが面倒くさい」という人にはピッタリ。
たわらノーロードのバランスファンドは、「バランス」「最適化バランス」「スマートググローバルバランス」の3種類のタイプで区別されているんですよ。
それぞれのバランスファンドの特徴について解説します。
たわらノーロード「バランス」ファンドの概要
たわらノーロードの「バランス」タイプには、4つのファンドがあります。
- 8資産均等型
- 堅実型
- 標準型
- 積極型
このタイプの特徴は「それぞれのファンドに組み入れられた資産クラスが決まっており、決められた基本配分比率どおりに運用される」というもの。
それぞれのファンドの特徴は、次のとおりです。
ファンド名 | 特徴 | 資産クラス |
---|---|---|
8資産均等型 | 8つの資産クラスに均等に投資するファンド | ・国内株式/債券 ・先進国株式/債券 ・新興国株式/債券 ・国内リート ・先進国リートの8資産 |
堅実型 | 債券の配分比率が大きいファンド | ・国内株式/債券 ・先進国株式/債券 など10資産 |
標準型 | 先進国債券と先進国株式の配分比率が大きいファンド | ・国内株式/債券 ・先進国株式/債券 など10資産 |
積極型 | 株式とリートの配分比率が大きいファンド | ・国内株式/債券 ・先進国株式/債券 など10資産 |
「堅実型」「標準型」「積極型」の3種類のファンドは、投資する資産クラスはどれも同じですが、組み入れる比率に違いがあります。
各ファンドの基本配分比率は、次のとおりです。
このように8資産均等型と違い、配分比率を変化させることで運用成績に差があらわれます。
信託報酬は、どれも一律で0.22%(年率・税抜)。
バランスファンドのなかでも信託報酬が格安なので、長期運用に安心のファンドだといえるでしょう。
たわらノーロード「最適化バランス」ファンドの概要
たわらノーロード「最適化バランス」タイプには、5つのファンドがあります。
- 保守型
- 安定成長型
- 成長型
- 積極型
li>安定型
このタイプの特徴は「ファンドごとに、基本とするリスク水準が設定されている」というところ。
それぞれのファンドの特徴は次のとおりです。
ファンド名 | 目標リスク水準 | 組み入れ資産クラスの特徴 |
---|---|---|
保守型 | 約2% | 債券がほとんどを占める |
安定型 | 約5% | 債券が7割を占める |
安定成長型 | 約7% | 債券が半分以上、残りを株式とリート |
成長型 | 約10% | 債券の割合がやや多めだが、株式とリートの割合も同じくらい多い |
積極型 | 約13% | 株式とリートの割合が多い |
この表では、上に行くほど目標リスク水準が低いため「安定運用(リスク少なめ)」、下に行くほど目標リスク水準が高いため「積極運用(リスク多め)」に設定されています。
各ファンドのリスク水準のイメージは、次のとおりです。
最適化バランスファンドの信託報酬は、一律で0.50%(年率・税抜)。
先ほどの「バランス」タイプよりは、信託報酬が割高です。
ただ上振れ下振れリスクが可視化されているため、リクス許容度を目安にファンドを選択したい人に適しています。
たわらノーロード「スマートグローバルバランス」ファンドの概要
たわらノーロード「スマートグローバルバランス」には、5つのタイプがあります。
- 保守型
- 安定型
- 安定成長型
- 成長型
- 積極型
スマートグローバルバランスは「運用方針の異なる5つのファンドを設定し、その資産配分にしたがって運用する」という特徴があるんですよ。
それぞれのファンドの特徴は次のとおりです。
ファンド名 | ファンドの目的の違い | 組み入れ資産クラスの割合 |
---|---|---|
保守型 | 安定した収益の確保 | ・債券90% ・株式10% |
安定型 | 安定した収益の確保と信託財産の着実な成長 | ・債券67% ・株式27% ・リート6% |
安定成長型 | 信託財産の着実な成長と安定した収益の確保 | ・債券48% ・株式37% ・リート15% |
成長型 | 信託財産の成長 | ・株式50% ・債券28% ・リート22% |
積極型 | 積極的な運用による信託財産の成長 | ・株式62% ・リート28% ・債券10% |
各ファンドの資産クラスの配分比率は、次のとおりです。
先ほどの「最適化バランス」タイプはリスク水準を基準に運用するファンドだったため、組入比率を明確に定められていませんでした。
その一方で、「スマートグローバルバランス」タイプは運用方針別に区別されており、投資比率が明確になっていてわかりやすいですね。
スマートグローバルバランスの信託報酬は、一律で0.54%。
最適化バランスと同程度の信託報酬で運用できます。
たわらノーロードplus!スマートベータ戦略のアクティブファンド
たわらノーロードには、「たわらノーロードplus」というアクティブファンドもあります。
たわらノーロードplusのラインナップは、次のとおりです。
ファンド名 | 特色 | 信託報酬(年率%・税抜) |
---|---|---|
国内株式高配当最小分散戦力 | 国内株式の高配当銘柄に積極的に投資する | 0.70 |
先進国株式低ボラティリティ高配当戦略 | 日本を除く先進国の株式に積極的に投資する | 0.85 |
新興国株式低ボラティリティ高配当戦略 | 新興国株式に積極的に投資する | 0.90 |
ほかのファンドに比べ、たわらノーロードplusは信託報酬が全体的に高めに設定されています。しかし、他社のアクティブファンドに比べると「高い」というほどでもありません。
「インデックスファンドでは物足りない」、「リスクをとってでも積極的に投資したい」という人におすすめのファンドです。
たわらノーロードは分散投資を応援!組み合わせを考えて運用しよう
たわらノーロードはどのファンドもすべて「ノーロード(購入手数料無料)」。
さらに運用コストである信託報酬も、ほかのファンドと比べかなりリーズナブルです。
余分なコストをかけずに運用できるので、長期運用も安心なんですよ。
またインデックスファンドからアクティブファンドまで、投資信託の種類が豊富。性質の違うファンドをさまざまに組み合わせ、自由に分散投資ができる仕組みになっているんですよ。
シンプルでわかりやすい投資信託なので、投資信託の初心者にもオススメできます。ぜひ検討してみてみてくださいね。