いつもより安く株を買うことができたら、投資家としてこんな嬉しいことはありませんよね。銘柄は限られるものの、通常より安く株を買う方法があります。
それは証券取引所の取引時間外に企業や大株主が自分の持ち株を割引価格で売りに出す、「立会外分売」です。
そんなうまい話があるわけない、何か裏があるのでは、と思った人もいると思います。もちろん私もその一人。
しかし企業や大株主が割引価格で株を売り出す理由は「流動性を高めたい」、「株主数を増やしたい」など。もちろんお得が故、「購入できるかどうかを抽選で決定する」などデメリットはありますが、それ以上のメリットが期待できます。
立会外分売がどういうものなのかを知った上で取り引きができれば、リスクを減らし高確率で利益を得ることができるんですよ。
ここでは立会外分売の概要や割引価格で買える理由、メリット・デメリットを紹介していきますね。
立会外分売の概要と安くなる理由
立会外分売とは、企業や大株主が証券取引所の取引時間外に株を割引価格で投資家に売り出すことです。立会外分売の「立会外」は、証券取引所の取引時間外のことを指します。
立会外分売が行われるのは前日18時頃から分売当日の朝8時頃。
企業や大株主はこの立会外分売を利用して、大量のまとまった売り注文を小口に分けて不特定多数に売り出します。
割引価格で買える理由
なぜ企業や大株主は、割引してまで株を売りに出すのでしょうか。そのおもな理由は次のとおりです。
- 1、流動性を高めようとしている
- 2、指定替えを狙っている
- 3、売却による株価の変動を最小限にできる
では、それぞれの内容を見てみましょう。
1、流動性を高めようとしている
割引価格で販売し、より多くの投資家に株を買ってもらうことで流動性を高めることができます。
「流動性が高い」というのは、売買がいつでも可能で、一度に売買する数量の多さが問題とならない状態のことです。
2、指定替えを狙っている
安く売り出すことによって株主数が増えれば、指定替え※の要件が満たされます。
所属市場の移動を指します。上場維持基準を満たせなくなったときの降格を表すこともありますが、上位の市場への昇格を表すケースが多いです。
例えば「JASDAQから東証へ」や、「東証2部から東証1部へ」といった指定替えを狙っている場合があります。
3、売却による株価の変動を最小限にできる
例えば大株主が株を一気に売りに出した場合、株価は大きく下落してしまいます。
しかし立会外分売であれば、あらかじめ割引価格で買い手を募ることでき、株価の変動を最小限に抑えることができるのです。
これらの理由から企業や大株主は立会外分売を利用するため、私たち投資家が株を安く買うチャンスが生まれるのです。
だから立会外分売で株を購入する場合は、不祥事などの不安要素を抱えていないかなど、事前のチェックを怠らないようにするんだ!
特に赤字企業の立会外分売や、立会外分売を繰り返す企業には注意するんだぞ!
立会外分売のメリット・デメリット
では立会外分売のメリットとデメリットを、それぞれ見てみましょう。
立会外分売のメリット
- 割引価格で購入できる
- 株の購入手数料が無料
- 儲けが出る確率が高い
- 指定替えが期待できる
立会外分売のメリットは、まずなんと言っても、割引価格で購入できること。
前営業日の終値から平均3%程度割り引かれた株価で購入することができ、お得です。さらに立会外分売での購入手数料は、無料となっています。
短期間で儲けが出る確率が高いのも魅力的です。一回の売買で、目安としては5,000円~8,000円くらいですが、高確率で利益を出すことができます。
また指定替えが期待できる場合には、割引価格で購入した株を保有しておいて、指定替えの決定により株価が上昇するのを待って売却する、という手も。
保有期間が伸びる分儲けが出る確率は下がるとはいえ、指定替えの決定で株価が上がれば短期間で売るときよりも利益は大きくなります。
立会外分売のデメリット
- 注文後抽選に当たるとは限らない
- 大きな利益は見込めない
- 分売後に株価が下がる可能性もある
- 常に分売銘柄があるわけではない
やはりお得に購入できる分、購入したい人が多くなり抽選で配分されることがほとんどで、なかには当たらない可能性も。
もし複数の証券会社で申し込んで当選したとしても、当たるのは1単元だったり2~3単元だったりで、大きな利益を見込むことはできません。
また立会外分売で儲けられる可能性が高いことは先ほど紹介しましたが、分売後に株価が下がる可能性もあるので注意してくださいね。
また割引価格で購入ができる立会外分売は常に行われているわけではありません。
どの銘柄がいつ分売されるかは立会外分売が行われる数週間前~前日までわからないので、こまめに証券会社のサイト内にある立会外分売のページを、こまめに覗いておく必要があります。
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「立会外分売がいつやってるかわからないのは不便だなあ」そう思うのももっともです。
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立会外分売の情報を素早くキャッチ!ローリスクで儲けよう
立会外分売はいつでもやっている、というわけではありません。やっていたとしても購入の可否は抽選で決まることがほとんど。
しかし抽選に入れば、小さな利益とはいえ儲けが出る確率が高いです。
まずは分売予定の銘柄の有無を証券会社の公式サイトでチェックしたり、証券会社が独自でやっている情報通知機能をうまく利用しましょう。
立会外分売での買い方や売り方、銘柄選びのポイントについては「【立会外分売】おすすめの選び方・買い方・売り方」にて詳しく紹介しているので、ぜひ読んでみてくださいね。