株式投資は取引する銘柄の株価が低いときに買い、株価が高くなったら売ることで資産を増やせます。
とはいえこれから株価が上がる企業をいち早く見極めることは、熟練の投資家でもなかなか難しいことです。
ちなみに、これから上がる株や注目株を見つけて、株を購入することを「物色買い」というぞ!
この記事では、株価がこれから上がりそうな「有望株」「期待株」を、株初心者でも見つけられる方法を解説します。
これ以上簡単に書けない!これから上がる株や注目株を見つける方法
これから上がる株にはある一定の法則があります。その法則をきちんと押さえておけば、これから上がる株を予想できます。
ではこれから上がる株に共通する法則とは何でしょうか。初心者でも簡単に見つけられるようわかりやすく説明します。
これから上がる株で儲けるセオリー!割安株を見つける方法
株主の信用が厚く事業実績もあり、株主への配当も手厚い優良企業ならほかの投資家が放っておくはずがありませんから株価は高くて当然です。株で儲けたいなら、こういった優良株を買っても仕方ありません。
中長期の株式投資をするうえで一番外すことができない条件が割安株(バリュー株)を買うことです。
割安株とは企業価値が高いにもかかわらず正当に評価されていない、株価が低い銘柄のこと。では株価が低い銘柄の中から、どうやって企業価値の高い銘柄を掘り出せばいいのでしょうか。
企業価値を正しく計るためには、その企業のファンダメンタルズ※を分析する必要があります。
財務諸表を使って企業の安定性や成長性を分析すること。財務諸表を使って割安株を見つける方法については「ファンダメンタルズ分析の基礎知識!割安株で儲ける方法」を参考にしてください。
また割安株は正当に評価されていない銘柄だけではありません。評価が確立している優良企業であっても株価を下げてしまう場合があります。
-
<割安株を見つけるタイミング>
- 社会情勢などにより市場全体の株価が暴落したとき
- 同業他社の経営破綻や倒産に引きずられて株価を下げたとき
- 権利落ち日
市場全体の株価が暴落する瞬間とは、たとえばアメリカ市場なら世界規模で影響を与えたリーマンショックやブラックマンデー、日本市場なら90年代のバブル崩壊などが挙げられます。
しかし市場経済が破綻すると投資家にとっては買いのチャンス。投資の神様、ウォーレン・バフェットはかの有名なリーマンショックのとき、割安でゴールドマン・サックスなど暴落した株を買い、1兆円近くの利益を出しました。
また同業他社の経営破綻や倒産に引きずられて、優良企業が株価を下げたときが割安な買いどきに当たります。
たとえば2016年7月ウェザー・サービス株式会社が倒産しましたが、出資会社であるNTTドコモは、ウェザー・サービス倒産のニュースが報じられるとともに引きずられるように株価を落としています。
そのほかにも割安で株を手に入れるチャンスはあります。それは株主優待や配当がもらえる権利確定日の翌日(権利落ち日)。
株主優待や配当金目当ての投資家が権利落ち日には株を売ってしまうことが考えられます。権利落ち日に株を売ってしまう株主が多かった場合、株価が一時的に下落することがあります。そのようなときが目当ての株を割安に手に入れるチャンスです。
ブームの火付け役がテンバガー(10倍株)に!大化け株を見つけよう
テンバガー株とは株価が10倍以上に跳ね上がる株のことです。テンバガー株に投資するだけで資産は10倍に増えるわけですから、これを見つけない手はありません。
また割安株(バリュー株)投資で有名な投資家ウォーレン・バフェットは、優良株に2~3回投資するだけで億万長者になれるといっています。
元本が100万円だったとしても、株価が10倍になる銘柄に2回投資すれば1億円になりますから、あながち絵空事ではありません。
「テンバガー株の具体的な見つけ方」を詳しく知りたいかたは「テンバガー(10倍株)銘柄で一攫千金!資産を10倍に増やす方法」を御覧ください。
これから上がる株をチャートから予想!ローソク足を読んで先手を打つ
株の買いどきや売りどきを予想するには、株価チャートを見て判断しましょう。株価チャートの動きにはある一定の法則があります。
-
<株価チャートの読み方例>
- 移動平均線
- 酒田五法
- 価格帯別出来高
- ボリンジャーバンド
- RSI(アールエスアイ)
移動平均線※は短期線と長期線の2本の移動平均線の動きによって、買いどきや売りどきを予想します。
例えば、下にある短期線が上にある長期線を上抜く場合はゴールデンクロスという買いのタイミング、反対に上にある短期線が長期線を下に突き抜けたときをデッドクロスといい株価が下落するサインです。
株価の終値を平均し、その平均値を線で結んだもの。移動平均線からトレンドの転換点を読むことで売買のタイミングを計ることができます。移動平均線ではグランビルの法則を使うことでより株価の流れを先読みする精度が上げられます。
移動平均線についての詳しい解説は「株の売買タイミングが一目瞭然!移動平均線の正しい使い方」を参考にしてください。
酒田五法※は江戸時代の相場師、本間宗久が始めた投資手法です。江戸時代の人物だからと侮るなかれ、現代の株価チャートにもしっかり対応し、投資家が先読みの指標として今でも活用しています。
大きく分けて三山、三川、三空、三兵、三法の5つの基本形があり、さらにそれぞれ買いサインと売りサインを定めています。合計10個の基本形を覚えるだけでチャートを予想することができるのでおすすめです。
酒田五法についての詳しい解説は「株の教科書「酒田五法」で今後のチャートパターンを分析!」を参考にしてください。
株価チャートを利用して投資家の心理を読み、今後の相場変動を予想する方法に価格帯別出来高※があります。
株価ごとに取引した量を表す指標。株価ごとに取引した量を知ることで、その株の適正価格を推量することができます。
上がると売り圧力が強くなる上値抵抗線と、反対に一定価格まで下がると買い圧力が強くなる下値支持線で今後の株価の動きを予想します。
価格帯別出来高についてさらに詳しい解説は「投資家心理を読む!価格帯別出来高の見方と株の売買シグナル」を参考にしてください。
ボリンジャーバンド※は80年代にジョン・ボリンジャーによって考案された指標。株価チャートの設定でボリンジャーバンドを表示することができます。
移動平均線の上下に書き加えられた、株価が値動きする幅を示す線のこと。この間で株価が推移する可能性が9割を超える確立であることを利用し、今後の株価の動向を予想するという分析法です。
ボリンジャーバンドには基本的な3つの動き「スクイーズ」「エクスパンション」「バンドウォーク」があります。この3つを理解することで、株を売るか買うかホールドするべきかを考える資料になります。
ボリンジャーバンドについての詳しい解説は「株の売買サインを簡単に見極めるボリンジャーバンドの使い方」を参考にしてください。
RSI(アールエスアイ)※は、「Relative Strength Index(相対力指数)」の略で、J.W.ワイルダーによって開発された分析指標です。
株が「売られすぎ」か「買われすぎ」かを見る指標のこと。株の投資家は株が売られすぎると「そろそろ買いだ」と考え、株が売られすぎると「そろそろ売りだ」と考えます。そのため株が売られすぎているときや買われすぎているときに活用できる重要な指標です。
RSIの読み方についての詳しい解説は「株の売買サインを簡単に見極めるボリンジャーバンドの使い方RSI(アールエスアイ)を活用し株の売買ポイントを探そう」を参考にしてください。
このように、株価チャートを活用して今後の株価予想を行う方法はたくさんあります。
一つの手法で株価の動きを予想するのではなく、いくつかを組み合わせることでさらに正確な予想を立てることができますので、上記にある株価チャートの読み方をマスターしてもっとチャートを活用しましょう。
IPO株なら難しい分析も必要なく高確率で利益を出せる!
株の初心者だと企業の業績を調べたり、株価チャートを分析するのは大変ですよね。しかし難しい分析をしなくても簡単に上がる株を見つけることができます。
それがIPO※です。
企業が新規上場する際に売り出す株のこと。IPO株は売りに出される前の株価が低く設定されているため、市場に売りに出された場合、高確率で上がることが期待できます。
IPO株は利益を出しやすく人気が高いため、手に入れるためには抽選が行われます。その他、IPOについて詳しくは「株初心者必見!IPOの意味やメリット・注意点を優しく解説」の記事を参考にしてください。
IPO株を手に入れるにはIPO抽選に当選しなくてはいけません。とにかく多くの抽選に応募する必要があるため、証券口座はできるだけ多く開設しておきましょう。
IPO抽選におすすめの証券会社は、次の6社です。
IPO抽選の当選確率を上げたいなら、最低この6社には口座開設しておいてください。
これから上がる株を見つけるにはスクリーニング機能で条件を絞ろう
たくさんある銘柄の中から業績が好調な優良株や成長株、割安株を絞り込むには、スクリーニング機能が便利です。スクリーニング機能は、証券会社で口座開設すると無料で使えるサービスです。
スクリーニング機能が充実しているおすすめの証券会社4社!
スクリーニング機能は銘柄を選ぶ基準として欠かせないツール。たくさんある上場企業の中から成長株や優良株、割安株などでフィルターをかけ、自分にピッタリの投資先を見つけられる機能です。各証券会社でも投資家にわかりやすく親切な機能に工夫を凝らしています。
その中でも独自の条件設定を設けているなどスクリーニング機能が充実している、おすすめの証券会社を紹介します。
- 楽天証券
- マネックス証券
- SBI証券
- auカブコム証券
この4社のスクリーニング機能は、投資家に必要な情報が過不足なく集約されていてどれもおすすめです。
特に楽天証券のスクリーニング機能は、テクニカルとファンダメンタルズの両方からのスクリーニングや、売りサインや買いサインの詳細な抽出ができ、投資家のニーズに的確に合致した銘柄を見つけ出すことができる優れものです。
上の楽天証券のスクリーニングツールは、ログイン後に「投資情報」→「詳細スクリーニング」で利用できます。
新機能もどんどん追加され、より使いやすくバージョンアップを繰り返しているため無料で提供されているスクリーニングツールとは比べものになりません。楽天証券のスクリーニング機能を使って、お宝株を発掘しましょう。
優良株で安定上昇を狙うのか、急成長株で一気に儲けたいのか、自分の目指す投資スタイルからブレないことだ。いくつもの条件を組み合わせて自分なりの検索条件を作ったら保存しておこう。
注目度ナンバーワン!これから上がる株の業界を予想しよう
これから上がる株をどうやって見つければいいか、その方法について解説してきました。
しかし財務諸表やチャートから企業の業績を分析するだけでは不完全です。具体的にこれからどんな業界がブレイクするかを考えに入れなければ完璧とはいえません。
社会や政治の動きをニュースから拾い、今後どんな業種が脚光を浴びるのかを予想していきます。
人工知能(AI)株
プロの囲碁棋士を人工知能が破る快挙を果たしたことで「人間はロボットに勝てない」ことを証明されました。人間としてはなんとなく複雑な心境ですが、それだけ日進月歩の発達を遂げている業界だからこそ今後の動向から目が離せませんね。
<1629>日本セラミックは自動運転システムに対応する赤外線センサーの開発で高い技術を持っています。自動運転システムは、誰もが求める安全で安心な社会になくてはならない技術として注目を集め、今後も需要を伸ばすと考えられています。
<6182>ロゼッタはオンライン上で日本語から英語、中国語、韓国語に自動翻訳するサービスを提供する企業。
自動翻訳サービスは英語が苦手な日本の国民性を巧みに反映したベンチャー企業ならではの発想。東京オリンピックで外国人が増えるであろう近い将来には大ブレイクする予感があります。
軍事・防衛関係株
安倍内閣は日本の安全保障の観点から、人事防衛費に多くの国費を投じる傾向にあります。2016年には在日米軍関連費用も含め5兆円超の予算がつけられました。
自衛隊の海外派兵も積極的に行われるようになれば、軍事関連費用は今後も削られることはないでしょう。
大手軍事企業では、防衛省から委託を受けて純国産戦闘機の実用化に期待がかかる<7011>三菱重工業が挙げられます。防衛省が公表している契約高順位表によると三菱重工業が第1位です。
第2位は<7012>川崎重工業。海上自衛隊の潜水艦を建造したり、鉄道、ヘリコプター、輸送機を製造するなど陸海空にまたがった防衛省向けの製品を作る重工業大手です。
軍事防衛関連の製品を製造する企業はほかにも<6203>豊和工業、<7721>東京計器、<7980>重松製作所などがあります。
バイオベンチャー株
医薬品やバイオ関連銘柄は、基本的に株価が低調で赤字決算、さらに配当金が低い場合が多く、投資家には魅力に欠ける分野だといえます。
しかし高齢化が進み、医薬品の需要は少なくなるどころか今後も拡大せざるをえないことは明らかです。
待ち望まれた新薬開発や他国の製薬会社との開発協力、ノーベル賞受賞のニュース等で突然脚光を浴びる可能性を秘めた夢の開拓分野だといえます。
<2191>テラは東大医科研のがん免疫療法を研究するベンチャー企業。樹状細胞ワクチン療法により、独自のがん治療技術を開発し第4のがん治療として注目を集めています。日本だけでなく東南アジアや中国と提携し、事業拡大中です。
そのほかにも日本国内でインフルエンザワクチンを始めとしたバイオ医薬品の開発・製造を行う<4585>UMNファーマ。新型ノロウィルスの試験試薬の生産と開発を行う<4556>カイノス。ジェネリック医薬品に特化した<4539>日本ケミファが注目株です。
株で一攫千金!これから上がる株や注目株を予想しよう
企業の財務状況や新しく取り組む事業など、インターネット上にはたくさんの情報が溢れ、プロの投資家でなくても容易に情報収集できるようになりました。
また企業の経営状態や株主に対する情報開示の姿勢は、企業のホームページを開けば一目瞭然です。企業の経営状態を確認し投資を決めることは、中長期の投資をするうえで当然必要なことです。
さらに顧客や取引先、株主を大切にし、自社製品について誇りと自信を持って説明している企業や未来へのビジョンが明確な企業は、社会の変革にも柔軟に対応でき伸びしろがあります。
これから上がる株予想は銘柄通になることで的中する精度を上げることができます。みなさんもとっておきの銘柄を見つけることで一攫千金を目指してみてください。