外国株に投資をしようと銘柄を選んでいても、「本当にこの会社は大丈夫なの?」という心配はつきもの。
海外企業の情報は日本にいるとなかなか入りにくく、証券会社や株の情報誌などで紹介されていても信じて良いのか不安が残ります。
そこで、お隣の韓国だったらどうでしょうか。東南アジア諸国と比べても、韓国の情報は手に入れやすいですよ。
K-POPやスマホのGalaxy(ギャラクシー)など、すでに日本人の生活に浸透している韓国の文化や製品は増えてきました。
名前も聞いたことがない海外銘柄に投資するの抵抗があるという人は、韓国株に投資してみるのはいかがですか。
外国株に投資する場合、新興国の成長を想定し東南アジアなどのASEAN諸国を連想する場合が一般的。
お隣の韓国には世界でもトップシェアを持つ企業や、日本でもよく聞くサービスを展開している素晴らしい企業があるんです。今回はそんな韓国への投資情報について紹介します。
日本と似ている韓国の生活スタイルや産業
国名 | 大韓民国 |
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首都 | ソウル |
人口 | 約5,147万人(2017年) |
言語 | 韓国語 |
日本との時差 | なし |
通貨 | ウォン(100円=約1111ウォン) |
韓国は日本との時差もなく、生活スタイルも似ている部分が多いため海外旅行先としても人気。
国内旅行をするより韓国へ旅行に行ったほうが安い場合もありますよね。一方韓国からの訪日旅行者数も、2017年には714万人と過去最高を記録しています。
数年前からK-POPや韓流ドラマが人気になり、日本のGYAO!やアメリカの動画ストリーミングサイトでも韓流ドラマのジャンルができるほど。
K-POPアーティストは日本でも大規模なアリーナでコンサートを開催し、その人気の高さや実力がわかります。
そこで韓国は国際通貨基金(IMF)の経済支援を受けて産業構造の改善を行い、今日のような大きな成長を果たしています。
では次に韓国の経済を支える産業について紹介しましょう。
韓国経済を支えるサムスンとその他の財閥
韓国の経済界はほとんどが三星財閥、LGグループ、SKグループ、現代財閥、解体された大宇財閥の系列企業で占められています。
その中でも三星財閥(サムスン)の規模は圧倒的でGDPの18%。輸出においては21%と、韓国経済はサムスンへの依存度が高いことが特徴です。
韓国も日本と同じように資源が乏しい国なので、資材を輸入し製造・輸出するような日本と似た産業スタイルが主流です。
主要品目も車や電化製品など、日本のライバル企業が多いため、韓国株の銘柄研究はほかの国に比べて比較的簡単にできます。
具体的に紹介するとIT、自動車、造船、鉄鋼、電気・電子機器などが韓国の主要産業です。日経新聞によると、次の品目においては韓国企業が世界シェアトップを占めています。
グローバル展開を進める韓国の有望企業について紹介します
韓国には日本のライバル企業も多数あり、日本でも製品やサービスを展開している場合があります。企業情報が入りやすく、銘柄選びにも透明性があってわかりやすいのがメリット。
今回はそこに重点をおいて、日本でも馴染みのある韓国の有望企業を紹介します。どの企業も海外を視野に成長を続けるグローバル企業ですので、ぜひ投資対象の参考にしてみてください。
【製造】サムスン電子
サムスン電子は、韓国証券市場の時価総額約2割を占める大企業です。サムスン電子といえば、日本でもGalaxyのスマートフォンを製造している会社として有名。
そのほかにも半導体部門で、売上はアメリカのインテルに次いで世界第2位とトップクラスです。
今後もスマホやパソコンの普及から半導体需要は増加するのが予想され、サムスン電子は長期的に安定した成長が期待できます。
【IT】Naver Corp
韓国最大のインターネットサービス会社で、日本でも人気のあるまとめサイト「NAVER」や、「LINE」アプリ、オンラインゲームの「ハンゲーム」などを運営。
「NAVER」や「LINE」は、今の日本人にとって生活の一部といっても過言ではないですよね。
韓国では検索ポータルサイト「NAVER」が人気で、国内シェア80%を占めています。
米ビジネスウィーク誌には「韓国市場であのGoogleを打ちのめした企業」と紹介されたほど。
現在は日本と中国に現地法人を設立し、海外にも積極的にサービスを提供しています。
【IT】YGエンターテイメント
YGエンターテイメントは、BIGBANG、2NE1、PSYなど日本でも人気のあるK-POPアーティストが所属する韓国の芸能事務所です。
アメリカのR&Bやヒップホップを基盤として海外でも受け入れやすい音楽をつくり、特に東南アジアやアメリカでは日本人アーティストより人気があります。
YGエンターテイメントの強みは、特に東南アジアで人気が高いこと。
経済成長で国民の生活が豊かになれば、K-POPなどエンターテイメントへの消費拡大が進み、さらなる成長が期待できます。
韓国株の買い方とは?SBI証券なら気軽に韓国銘柄に取引できる
韓国株式は、韓国取引所内にある証券取引部門(KOSPI)とコスダック部門(KOSDAQ)の2つの市場で取り引きされています。
日本の証券取引所に例えると、証券取引部門が東証一部で、コスダック部門がマザーズとなります。
韓国株の買い方としては、この2市場を押さえる必要があるのです。
韓国の市場規模は、2015年の時点で1兆3,414億ドルを記録し、インドに次いで世界第11位。韓国の株式市場には外国人投資家が多いのが特徴で、時価総額ベースでの保有比率を見ると、約4割が外国人投資家になります。
英語が使える方は日本から郵送で口座を開設することができます。しかし、日本語が使用できないこと、また口座開設が面倒なこともあり、初心者にはお勧めできません。
日本株と同じように韓国株が取り引きできるSBI証券
英語や韓国語ができなくても、日本のSBI証券なら日本語のみで韓国株を取り引きできます。
決済方法も日本円、韓国ウォンを選べるので、韓国ウォンで取り引きすればいちいち両替する必要もありません。
SBI証券では韓国株の全銘柄を扱っているわけではなく、厳選された約61銘柄が取り引き可能で、時差はなく日本の証券取引所と同じように9時から15時の間にリアルタイムで取り引きできます。
手数料は次のように設定されています。
- 約定代金の0.9%(税抜)
- 最低手数料9,000ウォン(税抜)※
- 韓国取引所の証券取引部門(KOSPI)とコスダック部門(KOSDAQ)に上場している約61銘柄が取り引きできる。
- 韓国取引所の立会時間(日本時間、現地時間9:00~15:00)にリアルタイムに取り引きができる。
- 決済方法を韓国ウォンと日本円から選べる。
- 信書(取引報告書、取引残高報告書)の電子交付ができる。
韓国の企業というとスマホのGalaxyを製造しているサムスン電子や、家電メーカーのLG、LINEやNAVERなどのインターネットサービスを手掛けるNaver Corpなどは、日本人も馴染みが深いですが、これらの企業の株もSBI証券で取り引きできます。
韓国市場では新興国に進出する企業に投資できる
韓国は国が近いため経済情報も入りやすく、銘柄選びには他の外国株と比べそれほど難しくありません。そういった意味ではこれから海外投資を始めようとする方にお勧めの外国株と言えるでしょう。
もちろん、他にも韓国株を選ぶ理由はありますよ。
- 日本に近く、日本のライバル企業も多いので企業情報が入りやすい
- 日本でも馴染みの深い企業が多く、自分が利用している製品やサービスに投資できる
- カントリーリスク※を回避しながら東南アジアなどの新興国に投資できる
海外投資を行う際、その国の政治・経済・社会環境の変化のために収益を損なう危険の度合いのことで、 GDPや国際収支、司法制度、政情、経済政策などを加味して判断される。
韓国企業の魅力は何といっても、成長著しい東南アジアの新興国に積極的に進出していることです。さらに韓国は新興国より高い流動性を持ち、安定した金融市場があります。
カントリーリスクを回避して新興国に投資できる韓国株の魅力
今後の新興国の成長から、韓国経済も合わせて成長が期待できるというメリットがあります。
また韓国株に投資するということは、新興国のカントリーリスクを低減する1つの対策になります。
新興国への投資はどうしてもカントリーリスクがつきものですが、韓国の大手企業はその点も考慮に入れて東南アジア各国に分散して進出しています。
急成長する新興国にカントリーリスクを低くおさえて投資したいあなた、安定した韓国市場で投資してみませんか。