投資信託を始めたい人の中には、ロボアドバイザーについて詳しく知りたい人も多いのではないでしょうか。
ロボアドバイザーとは、パソコンやスマートフォンでWebサイト上の設問に答えるだけで、資産運用のアドバイスをしてくれるサービス。
人間が行うことが多かったサービスをロボットが代わりに行なうので、手数料が安いのが特徴です。
これらのサービスは最低投資金額が低いものも多く、気軽に始められるのが大きなメリット。
ただし、ロボアドバイザーを利用した場合でも元本保証のない資産運用であることに変わりはなく、損失が出る可能性があることは認識しておきましょう。
この記事ではロボアドバイザーについて詳しく説明しています。
おすすめのロボアドバイザーも紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
ロボアドバイザーとは?仕組みやメリットを説明
ロボアドバイザーは、資産運用に関する提案を行なうサービス。
商品の提案だけでなく、資産の運用や管理、メンテナンスまですべて請け負ってくれるものもあります。
「資産運用に興味はあるけど、どの商品を選べばいいかわからない」そんな悩みを持つ人にロボアドバイザーは特におすすめです。
手軽に利用できるのが大きなメリットだな。
資産運用に関するアルゴリズムを使って、個人投資家にアドバイスをするサービスはアメリカが発端。
日本でも手数料などの費用を削減したことで徐々に人気が高まり始めました。個人の資産運用を目的とした顧客を着実に増やしています。
ロボアドバイザーを利用するときの流れ
ロボアドバイザーを利用するときの大まかな流れは次のとおりです。
- 用意された質問に答える
- おすすめのポートフォリオや商品が提案される
- 口座開設をして、商品を購入し、運用を始める
質問内容は会社によって異なりますが、年齢や投資経験、リスク許容度などについて聞かれることが多いです。
深く考えすぎず、自分に最も合うと思う選択肢を選んでください。
回答結果に基づき、投資に対する姿勢や考え方をコンピュータが診断し、最適な商品を提示してくれます。
口座開設前に、ロボアドバイザーサービスを体験できる会社も多いです。
一度試してみて、その提案内容が気に入れば、口座開設をしてロボアドバイザーを利用してみてください。
ロボアドバイザーは手軽さがメリット
ロボアドバイザーのメリットには次のようなものがあります。
- 手数料など、費用が安い
- 少額から投資できる
- インターネット環境があればすぐに始められる
- 窓口に出向く必要がない
手数料の安さは、ロボアドバイザーの大きなメリット。
また、100円から投資できるロボアドバイザーもあり、気軽に始められます。
インターネット環境さえあれば、どこでもアドバイスが受けられるのもポイント。
パソコンやスマホがあればOK。わざわざ電話で予約をして窓口に出向くというような手間は不要です。
どんなロボアドバイザーがあるの?気になる手数料や特徴を比較
ロボアドバイザーによる資産運用サービスには金融機関やネット証券などが多数参入しています。どのような違いがあるのか気になりますね。
ここではロボアドバイザーサービスの、それぞれの特徴を紹介していきます。
開発元 サービス名 |
特徴 | 手数料など |
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松井証券 「投信工房」 |
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楽天証券 「楽ラップ」 |
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ウェルスナビ 「WealthNavi」 |
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マネックス・セゾン・バンガード投資顧問 MSV LIFE 「マネラップ」 |
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SBI証券 「FundRobo」 |
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三菱UFJ国際投信 「PORTSTAR」 |
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東海東京証券 「カライス」 |
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みずほ銀行 「SMART FOLIO」 |
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野村アセットマネジメント 「Funds Robo」 |
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大和投資信託 「iツール ファンドロイド」 |
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お金のデザイン 「THEO」 |
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マネックス証券 「answer」 |
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マネックス証券 「Monex Adviser」 |
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購入から資産配分のメンテナンスまで一括しておまかせできるロボアドバイザーは手数料が比較的高めになっています
一方、アドバイスのみであれば無料のサービスも。
自分で購入・運用を行う必要はありますが、コストを抑えたい人はアドバイスのみのサービスを利用するのも一つの手でしょう。
特におすすめのロボアドバイザーを次から詳しく紹介していきます。
松井証券「投信工房」
松井証券の投信工房のメリットは次のとおり。
- ロボアドバイザーによる診断が無料
- 投資信託の購入手数料が無料
- 信託報酬など運用費用が割安
- NISA口座から購入可能
松井証券の「投信工房」では、簡単な8つの質問に答えると、おすすめのポートフォリオ(資産配分)を提案してくれます。
さらに、ポートフォリオを実現するために最適な商品も選んでくれるのです。
投信工房の取り扱い投資信託はすべて購入手数料無料。信託報酬などの費用もほかの運用会社に比べかなり安いです。
低コストで利用できるロボアドバイザーと言えるでしょう。
また、松井証券の投信工房は完全にロボットに運用を任せるわけでなく、最終的な判断は自分で行います。
ロボットに完全委任することに不安がある人にも、松井証券の投信工房はおすすめです。
松井証券の「投信工房」は、NISA口座も利用可能。
NISAで資産運用したいなら投信工房がいいぞ!
松井証券の「投信工房」についての詳しいサービスは「松井証券のロボアドバイザー 投信工房!利用料無料で賢く資産運用」を参考にしてください。
楽天証券「楽ラップ」
楽天証券の「楽ラップ」には、こんなメリットがあります。
- 投資一任サービスが受けられる
- ファンドラップの中では手数料が割安
楽天証券の「楽ラップ」はファンドラップ※という投資一任サービスで運用してくれるので、とにかく手間がかかりません。
個人のリスク許容量や投資目的などから判断した基準をもとに、金融機関の専門家や投資顧問などからのアドバイスで運用比率や投資先を決めたり、資産運用や口座管理を行う投資一任サービスのこと。
一括してお任せできるので、投資や運用に関する特別な知識も不要。
自動で資産配分を組み換えてくれる機能(TVT機能)も利用でき、リスク回避もできるのです。
3か月に一度定期的に送ってもらえる運用報告を確認するだけでよく、ほったらかしで投資したい人には最適なサービスと言えるでしょう。
大手金融機関のファンドラップは手数料や運用コストが高額で、一般的な個人投資家にとっては使いにくいこともあります。
それに比べて楽天証券の楽ラップは、投資一任サービスにしては手数料も安く、気軽に利用できるのです。
楽天証券の「楽ラップ」についての詳しいサービスは「楽天証券のロボアドバイザー「楽ラップ」で投資信託を手軽に始めよう」を参考にしてください。
楽天証券の楽ラップを始めるには、楽天証券の口座開設が必要です。楽天証券の証券口座を持っていない人は、こちらから口座開設ができます。
ウェルスナビ「WealthNavi」
次はウェルスナビ「WealthNavi」のメリットを見てみましょう。
- 投資一任サービスが受けられる
- 運用成績を確認するだけでよく、手間がかからない
- 利用手数料が安い
- 売買委託手数料、為替手数料などの費用が不要
WealthNaviも投資一任サービスで運用してくれるので、手間がかかりません。
発注・再投資・積立・リバランスまで全て自動化されているので、完全にお任せでOK。運用成績をWeb上で確認するだけです。
WealthNaviの手数料は預かり資産の1%(年率・税抜)。(預かり資産額が3000万円を超えると0.5%)
手数料には「長期割」の制度があり、長期間運用を続けるほどおトクです。
また、次のサービスには手数料がかかりません。大手金融機関のファンドラップと比べると利用しやすいといえます。
- クイック入金
- 口座からの出金
- 自動積立
- 売買手数料
- 為替手数料
- 為替スプレッド
- リバランス
WealthNaviの取引の流れは次のとおり。
- 質問に答える(目標金額やリスク許容度の診断)
- 最適なポートフォリオの自動的な構築
- 口座開設(最短2日)
- 契約
- 運用資産の入金
- 運用開始
WealthNaviについて詳しくは、「ウェルスナビを徹底解説!ロボアドバイザーで自動資産運用」を参考にしてください。
サイト上でリスク許容度の無料診断も可能なので、ぜひアクセスしてみてくださいね。
お金のデザイン「THEO(テオ)」
お金のデザイン「THEO」のメリットは次のとおり。
- 投資一任サービスが受けられる
- 運用成績を確認するだけでよく、手間がかからない
- 利用手数料が安い
- 売買委託手数料、為替手数料などの費用が不要
THEOもファンドラップ(投資一任サービス)タイプの運用です。
5つの質問への回答から投資経験やリスク許容度を診断し、資産運用方針と資産構成(ポートフォリオ)を割り出してくれます。
しかもポートフォリオの構築や運用だけでなく、組み換えや売却もすべて任せられるシステムなので、利用者側でするのは運用成績の確認のみ。
THEOの手数料は、預かり資産額の0.65%~1%(年率・税抜)です。利用状況に応じて割引があります。(預かり資産額が3000万円を超えると0.5%)
THEOの手数料について詳しくは、「ロボアドバイザーTHEO(テオ)で月々1万円から始める資産運用」を読んでみてください。
また、次の手数料は無料で、かなりおトクです。
- クイック入金
- 口座からの出金
- THEO積立
- 売買手数料
- 為替手数料
- 為替スプレッド
- リバランス
投資運用手法は「国際分散投資」。
世界中のさまざまな地域を対象とした地理的な分散と、株式や債券、不動産、金属、原油などアセットクラス(資産グループ)の分散を組み合わせた投資をすることでリスクを低減させています。
これらは個人で行うのはかなり難易度が高く、世界情勢を踏まえたトレードの知識が必要ですが、THEOを利用することで簡単に投資ができてしまうのです。
THEO(テオ)について詳しい解説は「ロボアドバイザーTHEO(テオ)で月々1万円から始める資産運用」を参考にしてください。
THEOは1万円以上1,000円単位で資産運用が始められます。
「まとまった投資資金がない!」という人にもおすすめです。
証券会社が集めた個人の資金は、証券会社の資産と区別し管理されるよう金融取引法で決められているんだ。
資産を任せて大丈夫?ロボアドバイザーのデメリット
ロボアドバイザーは、アルゴリズムに基づいて資産運用方法を提案するサービス。
「ロボットに任せて大丈夫?」と不安な気持ちをお持ちの方もいるかもしれません。
ここではロボアドバイザーによる資産運用には、どのような注意点があるのか紹介します。
- 損失が出る場合もある
- コールセンターがない会社もある
- NISA口座が使えない場合もある
元本保証のない資産運用にはリスクがつきもの。
ロボアドバイザーによる運用も例外ではありません。
ロボアドバイザーは投資家のリスク許容度に合わせた商品を提案し、投資一任方式の場合にはリスク回避やリバランスまで自動的にやってくれますが、損失の可能性があることは覚えておくべきです。
また、運用会社によってはコールセンターを設置していない会社もあります。
電話で問い合わせができたほうが安心という人には、コールセンターが設置されている松井証券や楽天証券がおすすめです。
ロボアドバイザーの中には、NISA(小額投資非課税制度)※が利用できないものがあることにも注意してください。
年間120万円の投資枠内なら、運用で得られた利益にかかる税金(20.315%)が非課税になる制度です。非課税なので面倒な確定申告も不要。利用者は年々増えています。
NISAについて詳しい解説は「NISA(ニーサ)とは?株初心者が知るべきメリットとデメリット」を参考にしてください。
投資一任方式を取るファンドラップだと、多くの場合NISA口座が利用できません。
ちなみに、松井証券の投信工房ではNISA口座の利用が可能。NISAを有効に活用したい人にはおすすめです。
しかし低価格から始められるものがほとんどだから、お試しの気持ちで始めるのもいいだろう!
ロボアドバイザーを上手に活用しよう
この記事ではロボアドバイザーについて説明しました。
どんな商品を選んだらいいのかわからないという人にとって、ロボアドバイザーのサービスはありがたいもの。ぜひ活用してください。
手数料が安く、少額投資が可能。わざわざ窓口に出向く必要もないので、気軽に始められます。
一方で、損失が出る可能性があることは頭に入れておきましょう。
オトクなNISAでの運用ができないことにも注意が必要です。
さまざまなロボアドバイザーの手数料や特徴を見比べて、自分にあうロボアドバイザーを探し、資産形成に役立ててくださいね。