- 脱プラに向け、ストローなどのプラスチック製品廃止が加速
- 環境省は紙ストローなど、代替素材での製造を後押し
- 補助制度の対象は製造企業!投資家の注目集まる
この記事の後半では、特にオススメの紙・バイオマスプラスチック関連銘柄も紹介しています。
脱プラに向け、紙やバイオマスプラスチックの製品開発を促す環境省
プラスチックごみによる海の汚染を受け、海外を中心に加速する「脱プラスチック」。海外ではスターバックスやマクドナルドなどを筆頭に、ストローやビニールなど使い捨てプラスチック製品を廃止する動きが広まっています。
またレゴランド・ジャパンがプラ製ストローの提供をやめることを検討しているほか、ヒルトン名古屋も客室で提供しているプラスチック製のミネラルウォーターボトルの廃止を行っている。
買い物用ビニール袋は「マイバック」、プラスチックカップは「タンブラー」や「マイマグカップ」などの利用が推奨されるなか、ストローにも紙やバイオマスプラスチック※などの代替素材が検討されています。
再生可能な有機性資源(バイオマス)を原料にしたプラスチックのこと。トウモロコシなどの穀物資源や、サトウキビなどから取り出される糖類が主な原料です。
使用後、燃焼などにより二酸化炭素にはなるものの、地球温暖化の原因と言われている温室効果ガスの濃度に影響を及ぼしません。
これに対し環境省は、バイオマスプラスチックや紙など石油系プラスチックの代替素材を製造・製品開発している企業に対し、補助金制度を設ける方針を発表しました。
補助制度により石油系プラスチック代替素材の製造・製品開発の流れが強まれば紙・バイオマスプラスチック関連銘柄の株価上昇が期待できます。
オススメの紙・バイオマスプラスチック関連銘柄4選
ここでは紙やバイオプラスチックの製造・製品開発を行う企業のなかでも、オススメの銘柄を4社紹介します。
<3861>王子ホールディングス
王子ホールディングスは、産業資材・生活消費材ビジネス、機能材ビジネス、資源環境ビジネス、印刷情報メディアビジネスなどを展開する企業です。
「環境負荷ゼロに向け、限りなく挑戦」「責任ある原材料調達」「持続可能な森林経営」など、環境に配慮した活動を行っています。
<3863>日本製紙
日本製紙は、紙、紙パック、ケミカル、エネルギー、アグリ、セルロースナノファイバー、木材・建材、レジャーなど幅広い分野で事業お展開する企業です。
「地球温暖化(気候変動問題)の防止」「環境負荷の低減」「生物多様性の保全」など環境に関する重要課題において、目標を設定し取り組んでいます。
<3880>大王製紙
大王製紙は、新聞用紙、印刷・出版用紙、情報用紙、包装用紙、段ボール原紙、家庭紙など、紙をパルプから一貫生産する総合製紙メーカーです。
「地球温暖化対策の推進」「資源の有効活用と環境に配慮した資材調達」「サプライチェーンを含めた環境負荷の低減」など8項目を基本方針とするDAIO地球環境憲章を掲げています。
<4188>三菱ケミカルホールディングス
三菱ケミカルホールディングスは、機能商品、素材、ヘルスケアの分野で事業を展開している企業です。
「水資源の保全」「生物多様性の保全」「温室効果ガス排出の削減」「環境負荷物質排出の削減」など環境問題に対し、積極的に取り組んでいます。
日本は補助金制度でプラスチック代替品の供給体制を整える
このプラスチックごみを減らすため、世界各国で「脱プラスチック」が本格化。
日常のなかで目にしない日はない、と言っても過言ではないプラスチック製品ですが、なかでもストローは再利用がしづらいため、廃止を検討する企業もあります。
EU(欧州連合)をはじめとする海外でのプラ製ストローの規制が進むなか、日本では使い捨てプラスチック製品の代替品となる紙ストローなどの普及を後押し。補助金制度により、普及の課題となる供給体制を整える狙いです。
今後紙ストローなど、代替素材の製造・製品開発が進めば、関連銘柄の株価上昇に期待できますよ。