BRICsの一角を担うインド。2014年に発足したモディ政権が掲げる「メイク・イン・インディア」で、インド経済は爆心を続けています。
インド株や、インドETFに投資をしたいという人も多いのではないでしょうか。
少し前まではアジアの中でも特に貧しい国でしたが、今やIT先進国として優秀な技術者が毎年多数生まれてきています。
世界第2位の人口を誇る人口大国であるインドは、今後も著しい経済発展が予想されるので投資する大きなチャンス。
今回はインド株・インドETFの購入方法(買い方)や、今後のインド経済について解説するのでぜひ参考にしてくださいね。
国民の平均年齢が27歳!活気のある市場が魅力のインド
国名 | インド |
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首都 | デリー |
人口 | 約13億3900万人(2017年) |
言語 | ヒンディー語、英語 |
日本との時差 | -3.5時間 |
通貨 | ルピー(100ルピー=約157円) |
2014年にモディ首相が就任し、インドでは大きな経済改革「モディノミクス」が進められています。
この結果、株価も大幅に上昇し、2015年のGDP成長率も7%を超えるなど、中国の成長率を抜いて世界一となりました。
外貨の導入やインフラ整備、行政・税制の簡素化を進めていきます。
しかし2015年6月のチャイナ・ショック、2016年1月の中国株大暴落によって、インドはもらい火を受け株価が下落しました。
このようなモディ政権の働きに対して海外の投資家はとても好印象で、外国企業もインドへの投資を積極的に進める姿勢を見せています。
次に外国企業が見た今後のインド経済が発展する理由について説明しましょう。
- 国民の平均年齢が若く、エネルギーがある
- インドは世界最大の民主主義国家
- 人口12億人による国内での需要の増加
インド国民の平均年齢は、約27歳です。
若者だけの人数を見ると、一人っ子政策を進めている中国を抜いて世界一。労働者人口、消費者人口を見ても、インド経済には今後成長できる大きな伸びしろがあります。
シティバンクの調査では、2050年までにインドが世界最大の経済大国になるとの報告があるぐらいです。
次の章ではインド株の市場や株価指数について解説するから、しっかり確認しておけよ!
インドの証券市場や株価指数を紹介!インド株投資の事前知識
インドには、23もの証券市場が存在します。数ある証券市場の中でも、メインとなる市場は、ボンベイ証券取引所(BSE)とナショナル証券取引所の2つです。
また株価指数は、次の2つがあります。
SENSEX指数 | ・ボンベイ証券取引所(BSE)に上場する30銘柄で構成 ・流動性や取引規模、業種などの基準で選定 |
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CNX Nifty指数 | ・ナショナル証券取引所(NSE)に上場する50銘柄で構成 ・時価総額や流動性、浮動株比率などの基準で選定 |
どちらの指数も南アジアを代表する指標なので、インド株・ETFに投資する際は要チェックです。
インドの上場企業は6000社を超え、時価総額を見ると世界10位の規模まで拡大しています。インドのムンバイ証券取引所は、アジアで最も古い取引所として記録に残っているんですよ。(1875年設立)
インドの企業は国際会計基準に沿った会計を行っているので、有力新興国であるBRICs諸国の中でも明瞭な会計を行い、投資家からしても安心できる企業ばかりです。
外国人は米国株式ADR※を通じて、インドの企業に投資することになります。
アメリカの金融機関が株主となって議決権は保持し、個人投資家に配当のみ与えるシステムのこと。
そのため、インドのADR銘柄を購入しても株主にはなれませんが、売却益や配当については得ることができます。
今後のインド経済を牽引する有望企業を紹介!
インドにはお勧めしたい有望企業がたくさんありますが、その中でも今回は歴史ある由緒正しき企業を2つご紹介します。タタ・グループの自動車部門を扱うタタ・モーターズと、日本市場にも参入を果たしているITサービス企業のウィプロです。
【自動車】タタ・モーターズ
インド最大の財閥であるタタ・グループの主要企業の1つで、自動車の製造販売ではインド最大の会社です。自動車製造だけじゃなく、建設機器やソフトウェア開発も行っています。
タイやアルゼンチン、南アフリカなど海外にも生産拠点を持ち、フォードからジャガーやランドローバーを買収するほか、企業の合弁事業も盛んに行っています。
インドの自動車産業は、モディ政権が掲げる製造業へのシフトの影響もあり、今後さらに成長が期待できる分野となるでしょう。海外投資家からも注目が集まる有望企業です。
【ITサービス】ウィプロ
インドのIT企業の中では最も古く、創業当時はピーナッツオイルなどの食料品や医療品の製造を行っていました。その後、家庭用電灯の製造を経て、現在はIT分野を主力にサービスを提供しています。
IT関連では海外35カ国に開発センターを持ち、コールセンターなどのアウトソーシング事業のほか、ITコンサルティングやソフトウェア開発も行っているグローバル企業です。
日本市場にも参入し、横浜に本社、沖縄にコールセンターがあります。インドで培った安価なサービスをパッケージ化し、今後も海外進出を進めて成長が見込める有望企業です。
インド株式のおすすめファンドを紹介!
インド株の購入に抵抗がある人は、投資信託(ファンド)※1やETF(上場投資信託)※2にチャレンジしてみましょう。
個々の投資家から集めた資金をまとめて、投資のプロが運用する金融商品のこと。運用する資産は株式や債権、不動産などがあります。
投資信託について詳しくは、「投資信託とは?初心者が知るべき株との違いとメリット・デメリット」の記事で解説しているので参考にしてください。
上場しており、株式と同じように取引できる投資信託のこと。証券取引所が開いている時間なら、リアルタイムな値段で売買可能です。
ETFについて詳しくは、「ETFとは?仕組みやメリットをわかりやすく解説」の記事を参考にしてください。
まずは、インド株でおすすめの投資信託を紹介します。
インド株の投資信託は、基本的にハイリスク・ハイリターンの「アクティブファンド」です。コストやリスクが高いですが、運用成績次第では一気に利益を獲得できる可能性があります。
アクティブファンドについては、次の記事を参考にしてください。
インド株式のおすすめ投資信託は、次のとおりです。
どれも右肩上がりで、業績の良いのものばかり。それぞれの特徴を紹介するので、商品選びの参考にしてください。
新生・UTIインドファンド
新生・UTIインドファンドは、設立から50年の歴史を有するインド最古のファンドです。
業界ごとに担当者を決め、市場動向を緻密に分析することで有望銘柄を発掘するスタイルが人気の理由です。
iTrustインド株式
iTrustインド株式は、中長期的に成長が期待できるインド企業の株式に投資するノーロード※の投資信託です。
購入手数料が無料の投資信託のこと。投資信託は積立購入することが多いため、長期投資の場合は運用効率が大きく上がります。
ノーロードについて詳しくは、「ノーロードとは?ムダな手数料ゼロで購入できる低コストの投資信託」の記事を参考にしてください。
また信託報酬が、1.48344%とアクティブファンドのなかでは非常に安いです。
著しく成長するインド株式に、低コストで投資できるiTrustインド株式は初心者が購入するうえでもおすすめの商品といえます
投資信託はいつでも解約可能ですので、定期的に価格を確認しながらある程度上昇した時点で売却しましょう。
インド株式のおすすめETFを紹介!
インド株式のETFは、国内ETFに絞ると次の4種類です。
- <1678>NEXT FUNDSインド株式指数・Nifty50連動型上場投信
- <2046>NEXT NOTES インドNifty・ダブル・ブル ETN
- <2047>NEXT NOTES インドNifty・ベア ETN
ダブル・ブル型とベア型は、ハイリスク・ハイリターンの商品。相場を読む力がものを言うため、初心者には向きません。
<1678>NEXT FUNDSインド株式指数・Nifty50連動型上場投信)は、少額投資可能で低リスクなので初心者におすすめ。
インド株の買い方は?商品豊富な証券会社で口座開設
インド株・投資信託・ETFを購入するには、商品を多く取り扱っている証券会社で口座開設する必要があります。
おすすめは楽天証券。
インド銘柄が充実しています。
インドへの投資に興味がある人は、ぜひ口座開設してみてくださいね。
なお、証券会社の取扱い商品には定期的に変更があります。銘柄について詳細はホームページでご確認ください。
中国の次はインド!今後数十年は成長が期待できるインド株
中国も大きいですが、一党独裁制で常にチャイナリスクがあります。さらに一人っ子政策の影響から、今後は市場規模の縮小が考えられ懸念材料が。
その反面インドには若者が多く、国内市場は活気に溢れています。英語が話せるという点からも海外進出が容易にでき、今後もインド経済は成長が期待できるでしょう。
ADR株を取り扱う楽天証券などでインド株を購入することができますが、インド株は特に投資信託が充実しています。
インド経済の魅力は理解できても、どの企業がいいのか情報不足で選べない株初心者の方は、投資信託でプロに運用してもらうのがお勧めです。
インドは日本経済とは比べ物にならないぐらいの成長率と伸びしろがありますので、乗り遅れないよう今すぐアクションに移しましょう。