ひふみ投信は、1年間で30%以上の運用成績を叩きだすアクティブファンド。そのひふみ投信とはどんなファンドなのか、あなたは知っていますか?
ひふみ投信の運用会社「レオス・キャピタルワークス」の運用資産総額は4,000億円を突破し、直販系投資信託のなかでもトップに躍り出ました。
ファンドを運用する藤野英人氏は、カンブリア宮殿やガイアの夜明けなど数々のメディアに出演し、話題を呼んでいるカリスマファンドマネージャーです。
しかしひふみ投信は決して、「テレビに出たから売れているだけの投資信託」ではありません。
この記事では、ひふみ投信の驚くべき運用パフォーマンスやファンドの特徴、ひふみ投信とひふみプラスの違い、保有コストなどを解説します。
これを読めば「ひふみ投信は今までにない投資信託だ」と理解でき、決して評判倒れの投資信託ではないことを納得できますよ。
インデックスファンドより高利回り!ひふみ投信の基準価額の推移
ひふみ投信の魅力は驚くべき運用パフォーマンスにあります。ひふみ投信の基準価額の推移はこちらです。
ひふみ投信の基準価額は2012年、アベノミクスが始まったあたりから急上昇し、約5年で3倍に推移しています。
日経平均株価(赤)やTOPIX(緑)の株価指数の上昇率に対する、ひふみ投信(青)の伸び率にも注目してください。
ひふみ投信の基準価額は、日経平均株価などのインデックスを大きく引き離し、上昇していることが分かりますね。
とはいえ、その上昇さえひふみ投信の基準価額の推移と比較すると、「わずかなもの」だと錯覚してしまいます。それほどひふみ投信は、パフォーマンスが高かったということです。
2017年6月までのトータルリターンは、1年間でなんと31.89%。かなり高い運用成績だといえるでしょう。
アクティブファンドは信託報酬など維持費用が高いせいで、せっかくの利回りも相殺されます。そのため「アクティブファンドは、結局インデックスファンドには勝てない」と言われてきました。
しかしここまで高パフォーマンスなひふみ投信なら、インデックスファンドより効率よく資産を増やせることは一目瞭然です。
カンブリア宮殿で人気沸騰!ひふみ投信の特徴を紹介
ひふみ投信は2017年2月、テレビ東京のドキュメンタリー番組「カンブリア宮殿」で取り上げられました。
藤野英人さんは、ひふみ投信の運用会社「レオス・キャピタルワークス」の社長兼CEO。独自の運用理念を持っていることから、カリスマファンドマネージャーとも呼ばれています。
ひふみ投信は2015年5月の時点で運用資産が1,000億円、それが2016年9月には2,000億円、さらに2017年には3,000億円突破し、大躍進を遂げました。
ひふみ投信が高い運用成果を上げることができた理由の一つに、「ほかのファンドにはない」特徴があるからだといえるのです。
ほかのアクティブファンドにはない「ひふみ投信」独自の特徴は、以下の3つです。
- おもに日本の成長企業に投資
- 守りながらふやす運用
- 顔が見える運用
この項目ではひふみ投信の特徴を掘り下げ、ファンドの成功の秘密を探ります。
その1、日本の成長企業に投資
どんな悪い状況であっても成長株に投資すれば、結果的に投資は成功します。ひふみ投信はそこに注目し、日本の成長企業を中心に投資しているのです。
なぜ「日本の企業」なのでしょうか?
不況時でも株価が上昇した中小型株は、1705銘柄にも上ります。
ひふみ投信は「比較的景気に左右されにくい」強い成長力を持った中型株や小型株を中心に投資することで、より高いパフォーマンスを得られると考えています。
また組み入れ銘柄を選ぶとき、レオス・キャピタルワークスはその会社の財務状況や業績など、書類上の数字だけで判断しません。
その上場企業を会社訪問し、経営者に直接会って信頼できる会社かを調査してから、組み入れるかどうかを決めているのです。
このポリシー、どこかで聞き覚えがありませんか?
資産を700倍に増やしたという伝説のファンドマネージャー、ピーター・リンチ※と同じポリシーです。
マゼランファンドのファンドマネージャーをしていた約13年間で大きく運用資産を伸ばし、成功をおさめたアメリカの投資家。
ピーター・リンチについて詳しい解説は「ピーター・リンチの株投資に学ぶ、 プロの投資家に株で勝つ方法」を参考にしてください。
リンチはかならず自ら企業に足を運び、CEOと面談し、経営に関する率直な意見を聞いてから投資を決断したといいます。
ひふみ投信のファンドマネージャー藤野氏も、「ひふみ投信はマゼランファンドのような存在を目指す」と語っており、ピーターリンチを強く意識していることがうかがえます。
その2、「守りながらふやす」運用
ひふみ投信は「株価が下がりそうだと判断されるとき、持っている株を売却して50%まで現金でもつことができる」というルールを作っています。
そもそも通常の投資信託は、フルインベストメント※といわれる投資手法を取ります。
運用資金が余らないように株式などを保有し、運用する投資手法。通常の投資信託ではほとんど現金では保有しません。
フルインベストメントで運用すれば、株価が上がったときの基準価額の上昇率も著しく、リターンも大きなものに。
とはいえ、同時に大きなリスクを背負うことにもつながります。株価が下落したときの傷も深く、損失も大きなものになってしまうのです。
ひふみ投信のように一時的に株が現金化されていれば、株価下落時のダメージを減らすことができ、投資家から預かった資産を「守りながらふやす」ことができます。
その3、「運用メンバーの顔が見える」セミナーを開催
ひふみ投信では、ファンドを運用するアナリストやファンドマネージャーの名前や顔写真を公開しています。
また、ひふみ投信はさまざまなセミナーを開催しています。
いずれのセミナーもほぼ満員の大盛況。難しく堅苦しいイメージの投資信託を、ファンドの運用者自ら、初心者にもわかりやすいよう丁寧に解説しているためです。
こうしたセミナーで運用者の話を直に聞くことができるのは、投資家にとって大きな安心につながります。ひふみ投信に興味のある人は、ぜひ一度参加してみてはいかがでしょうか。
ということで、当サイトの担当者が、ひふみ投信のセミナーに実際に参加してきました!
ひふみ投信のセミナーの様子を詳しいレポートは「ひふみ投信セミナー!満員御礼の運用報告会@名古屋に行ってきました」を参考にしてください。
ひふみ投信とひふみプラスの違いは何?購入窓口の違いを解説
レオス・キャピタルワークスが取り扱うファンドは「ひふみ投信」だけではありません。
「ひふみ投信」と「ひふみプラス」、「ひふみ年金」の3種類があります。それぞれの違いは、以下のとおりです。
ひふみ投信 | レオス・キャピタルワークスが直接販売する投資信託 |
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ひふみプラス | 証券会社などから購入できる投資信託 |
ひふみ年金 | 証券会社などから購入できる、確定拠出年金制度に対応した投資信託 |
「ひふみ投信」と「ひふみプラス」の違いは、ファンドを購入できる窓口の違いです。
「ひふみ投信」はレオス・キャピタルワークスで購入でき、「ひふみプラス」と「ひふみ年金」は取り扱いのある証券会社などで購入できます。
「ひふみ投信」と「ひふみプラス」の違いについて詳しい解説は、「ひふみ投信とひふみプラスの違いを比較!」を参考にしてください。
手数料や信託報酬が安い!ひふみ投信の運用コストを説明
ひふみ投信は一般的なアクティブファンドと比較して、運用にかかる費用が安いです。
ひふみ投信にかかるコストは、以下のとおりです。
買付手数料 | 無料 |
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信託報酬(年率) | 1.0584% |
信託財産留保額※ | 無料 |
アクティブファンドは年率1.5%~が一般的な信託報酬ですが、ひふみ投信は信託報酬が割安なので、長期保有しても負担が少ないことがメリット。
また信託財産留保額もかからないので、ファンド解約時の余分な手数料を考える必要がありません。
5年以上ファンドを保有していると資産残高の年率0.2%、10年以上ファンドを保有していると資産残高の年率0.4%のお金が戻ってきます。
ひふみ投信の長期保有をすると、信託報酬も実質安くすることができるんですよ。
ひふみ投信で積立投信するのがおすすめな3つの理由
ひふみ投信は、積立投信※もできます。
投資信託を定期的に一定額ずつ購入(積み立て)していく投資方法のことです。
ひふみ投信は、1回の引落しが最低1万円から積み立てることができます。
また毎月決まった金額を積み立てる「毎月同額つみたて」と、引落金額や引落月が選べる「自由つみたて」があります。
次に「投資信託は積み立てで購入するのがオススメな理由3つ」を紹介するぞ!
- ドルコスト平均法※で効率よく運用できる
- 金額の負担が少ないので気軽に始められる
- 無駄遣い予防になる
定額購入法のこと。同じペースで一定金額分を購入することで、基準価額が高いときは少なく、基準価額が安いときはたくさんの口数を購入することができます。そのため高値掴みを防ぎ、基準価額変動のリスクを回避できます。
ドルコスト平均法は、「時間」の分散投資です。詳しくは次の記事を参考にしてくださいね。
また、一度にたくさんの金額を投資に回す必要がないため、心理的なハードルが下がることがメリットです。
「ちょっと話題のひふみ投信を購入してみようかな」と考える株の初心者でも、気軽な気持ちで始められますね。
また同じペースで口座から自動的に引き落とされるため、「無駄遣いが多くて、いつの間にかお金が無くなってしまう」というような人は、無駄遣い予防の効果もありますよ。
ひふみ投信の底力!投資の原点に立ち返り、資産形成で将来に備えよう
レオス・キャピタルワークスは「ひふみアカデミー」や「ひふみ投信ひよこ塾」などで、ひふみ投信の運用を知ることができるセミナーを頻繁に開催しています。
このようにひふみ投信は、セミナーで利用者との交流を深め、運用者との信頼関係を築いていることも分かりましたね。
投資家の資産を増やし、日本の企業を投資で応援する「ひふみ投信の取り組み」は、株式投資の原点回帰だともいえます。
今後日本や日本を取り巻く世界の経済が混迷に向かうときこそ、ひふみ投信はその本領を発揮することでしょう。近い将来、あなたが「やっぱりひふみ投信を選んでよかった!」と思う日が来るかもしれませんよ。