国内ナンバーワン取引所bitFlyer(ビットフライヤー)には、bitFlyer Lightning(ビットフライヤーライトニング)という取引ツールがあることを知っている人も多いでしょう。
しかしFXのトレードに慣れていない人がそのページを開くと、細かい数字や複雑なチャートが表示され「ナニコレ!意味がわからない!」と頭を抱えてしまうのではないでしょうか。
ビットフライヤーライトニングは、チャートの見方や使い方さえマスターすれば、そんなに難しいものではありません。
ビットフライヤーライトニングを活用すれば、チャートから売買ポイントを見つけたり、チャットルームから自分の知らない有力な情報を聞き出せたり、レバレッジを効かせた取引をすることも可能なんです。
この記事ではビットフライヤーライトニングのメリットやデメリット、取引の方法、設定方法などをやさしく解説します。
ビットフライヤーライトニングとは?現物取引とFXの違いとメリット
bitFlyer Lightning(ビットフライヤーライトニング)は、仮想通貨取引所bitFlyer(ビットフライヤー)でアカウントを作れば誰でも利用できる取引ツールです。
ビットフライヤーについて詳しくは「ビットフライヤーの手数料は高い?ビットコインを格安で売買する技!」で解説しています。
口座開設については「ビットフライヤーの口座開設方法!取引所と販売所の違いを解説」から確認して下さい。
ビットフライヤーライトニングでは、世界中で盛んに取引されているビットコインのレートを見ることができ、プロ顔負けの高速取引が可能。
それだけでなく、大手金融機関よりも強度の高いセキュリティで安全性もばっちり。機能性だけでなく安全性も確保した、ビットフライヤーならではの取引ツールなんです。
ビットフライヤーライトニングには、現物取引とFXがあります。その違いについて解説します。
ライトニング現物取引の特徴とメリット・デメリット
ライトニング現物取引では、日本円からビットコインを買うことや、ビットコインを売って日本円に替えることができます。
ビットフライヤーの簡単取引所でビットコインを購入するのと、ほぼ同じイメージです。
- 単純でわかりやすい
- 自分の持っている資金以上の取引は行えないので堅実
- 長期保有しても金利など保有コストはかからない
- 一攫千金は狙えない
- 売買手数料が0.01%~0.15%必要
- 空売りができない
ライトニング現物取引は、自分の持っている資金でビットコインを買うという単純なもの。
元本以上の損失を出すことがないので、価格変動の大きいビットコインの取引のなかでも、最も堅実な取引方法だといえます。
ライトニングFXの特徴とメリット・デメリット
ライトニングFXは、持っている日本円やビットコイン(証拠金)を担保に、最大15倍までのレバレッジを効かせた取引ができます。
証拠金はビットフライヤーに入金するだけでOKです。
- 少ない資金で大きな取引ができる
- 空売り(ショート)ができる
- 最低取引金額は0.01BTCから
- 特殊注文が可能
- 手数料が無料(終了の2週間前に告知)
- 価格変動リスクが大きい
- 追証(追加証拠金)が必要になることもある
- 強制的な建玉決済(ロスカット)を余儀なくされることもある
- スワップポイント(金利)が必要になる
ビットコインが今後さらに、10倍や20倍に成長することは考えられません。
ただデメリットにもあるように、自分の予想した方向に動かなかった場合、損害が大きくなることを覚悟しなければなりません。
証拠金維持率が80%を下回った場合、追証ルールが適用され、すみやかに追加の証拠金を入金する必要があります。
また急激な相場変動により、強制的に全ての建玉の決済をされるロスカットの可能性もあります。(その場合も、証拠金の不足額を入金しなければなりません。)
このようにライトニングFXは、大きく儲けられるチャンスがある反面、大きな損失リスクもあることをしっかり肝に銘じましょう。
仮想通貨を簡単取引!ビットフライヤーライトニングの見方と使い方
ビットフライヤーライトニングは、見方と使い方を理解すれば、トレード自体はそんなに難しくはありません。
ここではビットフライヤーライトニングの、基本的な操作方法と機能を分かりやすく解説します。
ライトニング現物取引/FXの切り替えの仕方
ビットフライヤーライトニングには現物取引とFXがあり、クリック一つで画面を移動することができます。
まずはアカウントにログインし、ビットフライヤーライトニングを開きます。
するとこのような画面になります。
次に画面上部にあるタブを選択すると、ライトニング現物取引とFXを切り替えることができます。
タブの概要は以下のとおりです。
タブ | 概要 |
---|---|
BTC/JPY | 現物取引 |
BTC-FX/JPY | FX |
BTC-FX/JPY-29SEP2017 | Future(先物取引) |
ETH/BTC | ビットコインとイーサリアムの取引 |
現物取引をしたい人は「BTC/JPY」のタブを、レバレッジをかけて取引をしたい人は「BTC-FX/JPY」のタブを選択してください。
メニュー画面から自分好みのトレード画面にカスタマイズ
メニュー画面からがトレード画面のカスタマイズや、入出金の指示を行うことができます。
赤枠で囲った、左端の記号をクリックすると、メニュー画面に移行します。
このメニュー画面から、次のような作業ができます。
メニュー | 概要 |
---|---|
トレード | ビットフライヤーライトニングの取引画面に戻る |
チャットルーム | ビットコインを取引しているユーザー同士で意見交換ができる |
ニュース | 仮想通貨関連のニュースが読める |
経済指標カレンダー | 「発表済み」のタブで、仮想通貨にも影響する経済指標速報が読める |
損益履歴 | 日次、月次、年次の損益履歴をグラフ化し、損益状況を一目で確認できる |
お取引レポート | 取引履歴の確認ができる |
入出金 | クイック入金、出金、送金、証拠金の預け入れなどができる |
ランキング | 日次・週次ごとの有効取引量の多いアカウントの順から、ランキングを表示 |
API | プログラムで自動取引を行うサービス |
設定 | 操作方法や画面のカスタマイズができる |
このようにビットフライヤーライトニングは、あらゆる情報が一度に手に入る作りになっています。
このメニュー画面のうち「設定」から、トレード画面の細かい設定ができるんですよ。
チャリーンという「音」を消したい!設定から変更可能
ビットフライヤーライトニングを開くと、板情報の変化や取引成立などに合わせ「チャリーン」「シャララーン」という音が鳴ります。
まるでお金が落ちてくるような縁起のよさそうな効果音ですが、普段無音でトレードしている人には気になる人も多いのではないでしょうか。
音を鳴らさないようにするには、「設定」を開きましょう。
初期設定ではチェックが入ったままになっていますので、音を消したいという人はチェックをすべて外してください。
発注数量が一目瞭然!「板」情報で注文気配値を確認
取引画面の中央当たりにある、さかんにチカチカと数字が動いているのが、気配値を表示した「板」です。
タテ中央の数字はビットコインの値段です。
「板」はそのビットコインの値段ごとに、現在どれくらいの数量の注文が入っているかを見ることができる表のようなもの。
真ん中より上の赤い文字を「Ask」といい、ビットコインを売りたい人の注文が表示されています。
真ん中より下の黄色い文字を「Bid」といい、ビットコインを買いたい人の注文が表示されています。
中央の白い文字は、「最終取引価格」。最後に取引された価格を表しています。スプレッドというのは、「Ask」と「Bid」の差です。
ビットフライヤーライトニングで取引・決済する方法
ビットフライヤーライトニングでビットコインを購入・売却(決済)する方法を解説します。
ビットフライヤーライトニングには現物取引とFXがあります。それぞれ分けて解説するので、自分に合った取引方法を選んで読んでくださいね。
ビットフライヤーライトニング現物取引でビットコインを売買する方法
まずは画面上部にあるタブが「BTC/JPY」になっているか、確認してください。
1、「指値」「成行」「特殊」から、希望の注文方法を選びます。
2、ビットコインの注文数量を選びます。
画面では、「+0.1」「+1」「+5」となっていますが、この注文数量は、自分のよく使う数量に「設定」画面の「発注数量ボタン」から変更が可能です。
3、「指値注文」を選んだ場合、自分で希望の購入価格を入力します。
手入力でもOKですが、左の「板」(青枠内)から値段を選んでクリックすると、自動的に価格が入力されるので便利です。
4、最後に「売り」か「買い」のどちらかのボタンをクリックします。
ビットコインを売却するときは、赤枠の方から価格を選び、「売り」を押しましょう。
これで注文は完了。
後は約定するのを待つだけです。
ビットフライヤーライトニングFXでビットコインを売買する方法
はじめに画面上部にあるタブが「BTC-FX」になっているか、確認してください。
注文方法は、現物取引の1~4と基本的に同じです。
ただFXは「売り」から始めることもできます。
証拠金維持率の欄にレバレッジが表示されているのが分かるかと思います。画面では「3倍」と表示されていますが、メニューの「設定」画面からレバレッジの設定ができるようになっています。
FXの場合、一度ポジションを持ったら、最終的に「反対注文を出して建玉(ポジション)の決済をする」ことを忘れないでください。
ビットフライヤーライトニングの特殊注文まとめ
ビットフライヤーライトニングでは、次のような特殊注文をすることができます。
よく使う執行条件や注文種別についてまとめました。
執行条件・注文種別 | 説明 |
---|---|
成行注文 | 「いくらでもいいから買い(売り)たい」ときに出す注文方法。「買い」のときは最も低い「売り注文」に約定し、「売り注文」のときは最も高い「買い注文」に対して約定します |
指値注文 | 金額を指定して注文する方法。指定した金額か、それよりもよい条件の金額にならなければ約定しません |
ストップ注文 | 「トリガー価格以上になったら買い」「以下になったら売り」といった逆指値注文のこと。トリガー価格以上(以下)になると、成行注文が出されます |
ストップ・リミット注文 | 「トリガー価格以上になったら買い」「以下になったら売り」といった逆指値注文のこと。トリガー価格以上(以下)になると指値注文が出せます |
トレーリング・ストップ注文 | 値動きに合わせてストップ注文のトリガー価格が自動的に更新されるストップ注文です |
IFD | イフダン注文のこと、一度に2つの注文を出し、ひとつ目の注文が約定したら2つ目の注文が自動的に発注される注文方法です |
OCO | 一度に2つの注文を出し、ひとつ目が約定したら2つ目は自動的にキャンセルする注文方法です |
IFDOCO | IFDとOCOが組み合わさった注文方法。IFDが約定したら、OCO注文が発注されます |
ライトニングFXでは、このような複雑な注文が可能です。ぜひこれらを使いこなして、ライトニングFXでデイトレを楽しんでくださいね!
ビットフライヤーライトニングのチャートの表示方法と売買サイン!
「相場がどっちに動くか」は誰にもわかりません。
そういうなかで「チャートがこういう動きをするときに相場の転換が起きやすい」など、チャートによって今後の値動きや傾向を予想することはできます。
またチャートを有効に活用すれば、売買ポイントを見極めることもできるんですよ。
ここではビットフライヤーライトニングのチャートを活用する、基本的な方法を解説します。
ビットフライヤーライトニングのチャート機能
ビットフライヤーライトニングの通常の画面では、チャートがコンパクトに表示されています。
チャートが小さくて見にくいという人は、上の図に示した「拡大マーク」をクリックすると、チャートをフルスクリーンで見ることができます。
チャートを細かく観察することで小さな売買サインを見逃すことがありません。チャートで分析したい人には拡大チャートがおすすめです。
上の図のように、マウスをドラッグ&ドロップすることで、過去のチャートまでスクロールして見ることができます。
またこのチャートでは、「5分足」になっていますが、タブをクリックすると「1分足」から「週足」まであり、期間を変化させて分析することも可能。
ビットフライヤーライトニングで利用できるチャート機能は、以下のとおりです。
- グリッド
- 平滑移動平均
- SMA
- パラボリックSAR
- ボリンジャーバンド
- ケルトナーチャネル
- 一目均衡表
- シャンデリアシステム
- ジグザグ
- 出来高
- MACD
- RSI
- MFI
- OBV
- DPO
- アルーン
この中でも、最低限理解しておきたいチャート分析法を3つ紹介します。
おすすめチャート分析法1、MACD(マックディー)とは?
現在のチャートから未来のチャートを予測することができれば、百戦百勝ですね。
MACDはいち早く相場の流れの転換点を読み、売買ポイントを知ることができる指標です。
このように、MACDとシグナルという2本の線がクロスしたポイントが売買サインとなります。
難しい知識が必要なく、一目で売買サインが理解できるので便利です。
MACDについて詳しい解説は、「移動平均線が進化!MACD(マックディー)の見方と活用法」を参考にしてください。
おすすめチャート分析法2、一目均衡表とは?
一目均衡表は、FXをする人がよく参考にしているチャート分析法です。
誰もが「知っていて当然」と思っているので、一目均衡表を知らないではチャットルームや掲示板の内容がちんぷんかんぷんになってしまいます。
知らない人はぜひこれを機会に覚えましょう。
一目均衡表は「転換線」「基準線」「遅行スパン」「先行スパン1」「先行スパン2」という合計5本の線により、総合的に今後の値動きを予測します。
一目均衡表についての詳しい解説は、「雲を抜ければ青天井!一目均衡表の見方と使い方を紹介します」を参考にしてください。
おすすめチャート分析法3、RSIで買われすぎ売られすぎを知る!
相場は常に流動しており、ずっと上がり続ける(又は下がり続ける)ことはなかなかありません。
買われすぎ(上がりすぎ)た相場は必ず「売り」に転換し、売られすぎ(下がりすぎ)た相場は必ず「買い」に転換します。
その転換点を見極めるには「どこまでが買われすぎ(売られすぎ)なのか?」を知る必要があります。
RSI(アールエスアイ)はそのポイントをつかむのに、有効なテクニカル分析法です。
RSIは0~100%の間で推移します。「買われすぎ」「売られすぎ」を示す目安は、次のとおりです。
・70%以上は買われすぎ(売りシグナル)
・30%以下は売られすぎ(買いシグナル)
ビットコインの相場変動をうまく利用して、利益を生みたい人にはRSIは打ってつけのチャート分析方法だといえるでしょう。
RSIについての詳しい解説は「RSI(アールエスアイ)を活用し株の売買ポイントを探そう」で行なっています。
ビットフライヤーライトニングでイーサリアムの取引をする方法
イーサリアムは仮想通貨のなかでも人気のアルトコインです。
ビットフライヤーライトニングでは、イーサリアムのトレードを行うこともできます。
赤枠で囲った「ETH/BTC」を選択し、クリックしてください。
ビットフライヤーでイーサリアムを売買するには、ビットコインを持っていなければなりません。
まず日本円をビットコインに替える必要があります。
その点だけ注意すれば、あとの注文方法はビットコインの場合と変わりありません。
スマホでも使える!いつでもどこでもビットフライヤーライトニング
ビットフライヤーのスマホアプリがアップデートし、プロ向けトレードツール「ビットフライヤーライトニング」に、スマートフォンのアプリから簡単アクセスできるようになりました。
そのおかげで、ビットフライヤーライトニングで取引したいユーザーも、スマホ一つあれば手軽にいつでもトレードすることができるようになり、利便性が上がったのです。
表示方法は簡単。アプリのメニュー画面を開き、「Lightning Web」をタップするだけですぐに見ることができます。
本気トレーダーは必携!ビットフライヤーライトニングで必勝トレード
この記事では、ビットフライヤーが提供するプロユーザー向けトレードツール「bitFlyer Lightning(ビットフライヤーライトニング)」について解説してきました。
はじめは板情報の値動きが激しすぎて、慣れるまでに時間がかかるかもしれませんが、トレード方法自体はそんなに難しくありません。
本気で勝ちに行くなら、ビットフライヤーライトニングを使ってチャートを分析したほうがダンゼン勝率は上がります。
しかしくれぐれも注意してほしいことは、Lightning FXでレバレッジをかけすぎないこと。また生活資金とは切り離した余剰資金でチャレンジすること。
どんなにプロのトレーダーでも、ビットコインの相場がどう動くかは全く予測がつかないのが現実です。ビットコインで一攫千金を夢見つつも、慎重なトレードをおすすめいたします。