アクティブファンドは、日経平均株価やTOPIX、NYダウなどのベンチマークを上回る運用成果を目指して投資する投資信託のこと。
リスクは高いですが、大きなリターンを得られる可能性も高い夢のある投資信託です。
証券会社のランキングや、営業マンにオススメされたという理由でアクティブファンドを選ぶと痛い目に遭う可能性も。
多くの投資家は高いリスクを懸念し、低リスクで運用できるインデックスファンドを推奨しています。
しかし「ひふみ投信」というアクティブファンドは、インデックスファンドでは考えられないほどの高い運用成果を上げています。
では本当のところ、アクティブファンドとインデックスファンドどちらを購入すればいいのでしょうか?
この記事では、アクティブファンドとインデックスファンドの違いや選び方を解説します。
また、アクティブファンドのメリット・デメリット、おすすめファンドを紹介するので参考にしてください。
アクティブファンドとは?インデックスファンドとの違いを比較
アクティブファンドは「アクティブ(積極的)」に、インデックス(パッシブ)ファンドは「パッシブ(消極的)」に運用する投資信託です。
それぞれの違いを、詳しく見ていきましょう。
アクティブファンド | インデックスファンド (パッシブファンド) |
|
---|---|---|
投資目標 | インデックスを上回る | インデックスに連動する |
投資手法 | 集中投資 | 分散投資 |
信託報酬 | 高い | 安い |
運用コスト | 高い | 低い |
種類 | 豊富 | 少ない |
リスク | 高い | 低い |
アクティブファンドは高いリスクを取ってでも、大きなリターンを目指します。一方インデックスファンドは、低リスクでドルコスト平均法などの手法を使い堅実に利益を増やす投資信託です。
インデックスファンドについて詳しくは、次の記事を参考にしてください。
アクティブファンドは銘柄を選び、集中的に投資する運用手法
インデックスファンドは、たくさんの銘柄に分散投資しています。
それに対しアクティブファンドは、ファンドマネージャーの選定基準で銘柄を選び、集中投資するのが一般的です。
それぞれアクティブファンドによって違いがありますが、主な投資手法は次のとおりです。
- グロース投資
- バリュー投資
このように、ベンチマークに連動するように均等に銘柄を組み入れていくインデックスファンドとは大きな違いがあります。
バリュー投資については「バリュー投資とは!メリットとデメリットを解説」を読めばわかるぞ!
そのほかアクティブファンドは、組入銘柄を選ぶ基準が2種類あります。
銘柄選定の方法 | 説明 |
---|---|
トップダウン・アプローチ | 始めにどのような資産配分にするかを決め、次にその中から業種を選び、最後にその範囲から銘柄を選ぶ方法 |
ボトムアップ・アプローチ | 割安株や成長株を一社一社選び出し、最終的にポートフォリオを構築する方法 |
ほかにも「クオンツファンド」と呼ばれる、高度に数学的な分析を行ないコンピュータで運用するアクティブファンドもあります。
アクティブファンドのメリットとデメリット
いくつか投資信託を購入している人なら、値動きが大きく派手なイメージのアクティブファンドの存在も気になることでしょう。
ここではアクティブファンドのメリットとデメリットについて解説します。
アクティブファンドのメリットは利益を得やすくバラエティ豊富な点
アクティブファンドのメリットは、次のとおりです。
- ベンチマーク以上の利益が得られる可能性が高いこと
- バラエティが豊富で、多くの種類から選ぶことができること
特に「ベンチマーク以上のパフォーマンスが望める」ことは重要な条件です。
裏を返せば、この条件を満たさないアクティブファンドは、言い訳のしようもない「ダメなファンド」だといえます。
アクティブファンドのデメリット3つと解決策
アクティブファンドのデメリットは、次のとおりです。
- ハイリスク・ハイリターン
- 手数料や信託報酬が割高
- 運用コストが高いため、元本割れのリスクが大きい
良好なパフォーマンスを得られないにもかかわらず、保有コストだけはきっちり取られたのでは、結局手元に残る利益はわずかなものになってしまいます。
それだけでなく、下手をすれば元本を割り込むことにもなりかねません。
このように運用コストが足かせになり、利益に影響することが「アクティブファンドはインデックスファンドに勝てない」といわれるゆえんなのです。
アクティブファンドのデメリットを回避する方法は、次のとおりです。
- 過去の運用成績を確認し、高いリターンが期待できるものを選ぶ
- コストを比較し割高なものを避ける
- 長期保有を避ける
運用担当者であるファンドマネージャーの運用方針や裁量、手腕に左右されやすいことが、アクティブファンド運用のメリットでもあり同時にデメリットでもあります。
過去の運用成績がどうだったのかを確認することは、ファンドマネージャーの力量をはかるために最適なモノサシです。
またファンドの信託報酬は、利益が出ていても出ていなくても毎月支払わなければならない費用。
信託報酬が高いから良いファンドだという保証はありません。少しでも月々の負担が少ないものを選ぶことが大切です。
さらに保有コストの高いものは短期投資向きファンドとしてとらえ、できるだけ長期的に保有しないこともコツの一つです。
アクティブファンドのデメリットを克服したおすすめの投資信託とは?
優秀なアクティブファンドなら、インデックスファンドより運用成果は高いです。これを利用しない手はありません。
「ホントにそんな都合のいいファンドがあるの?」と疑っているあなたは、ぜひこの運用パフォーマンスを見てください。
これはレオス・キャピタルワークスが運用するアクティブファンド「ひふみ投信」の、過去10年間における運用成績です。
日経平均やTOPIXといった日本の主要なインデックスを大きく引き離す、素晴らしい運用成績であることが分かりますね。
ひふみ投信の利回りは、2017年9月までの一年間でなんと30%を上回りました。
ひふみ投信のファンドマネージャーは、数々のメディアや新聞に取り上げられているカリスマファンドマネージャー、藤野英人さん。
アクティブファンドは「ひふみ投信」がおすすめ!絶好調の運用成績
ひふみ投信がこれほど人気を集める理由は、やはり絶好調の運用成績にあります。
この運用成績のヒミツは、レオス・キャピタルワークスの徹底した運用方針にあるといってもいいでしょう。
ひふみ投信の運用方針とは、次の3つです。
- おもに日本の成長企業に投資
- 守りながら増やす運用
- 顔が見える運用
ひふみ投信は、新しく銘柄を組み入れる前に、その銘柄を徹底的に調べ上げます。
そして星の数ほどある銘柄のなかから、長年たくさんの企業を観察してきたファンドマネージャーの「おメガネ」にかなう企業だけが、ひふみ投信の組み入れ銘柄に選ばれるのです。
究極の「グロース投資」であり、選ばれた銘柄は「将来的に評価が上がらないはずがない銘柄」だともいえるでしょう。
ひふみ投信のファンドマネージャーの眼力が確かなのは、これまでの運用成績を見れば明らかですね。
好パフォーマンスで高利回りのファンド「ひふみ投信」をもっと深く知りたい人は、「評判の高いひふみ投信!好パフォーマンス&高利回りのファンドを紹介」を読んでください。
「ひふみ投信」と「ひふみプラス」、「ひふみ年金」の3種類のファンドの違いは「どっちを選ぶ?ひふみ投信とひふみプラスの違いを比較!」を読めばわかるぞ!
アクティブファンドの中には、低コストな投資信託もある!
アクティブファンドの大きなデメリットは、運用コストが高いことです。しかしアクティブファンドのなかには、低コストな商品も登場しています。
代表的な低コストのアクティブファンドは、「たわらノーロードplus」です。
「たわらノーロードplus」は、運用実績が高いインデックスファンドとして名高い「たわらノーロード」のアクティブファンド版。
信託報酬は0.756%と、ほかのアクティブファンドと比較して安価な設定です。
たわらノーロードについて詳しくは、次の記事を参考にしてください。
パッシブ運用だけじゃつまらない!アクティブファンドで積極運用
アクティブファンドは運用成績がすべてです。運用成績が低調なアクティブファンドは、費用ばかりを食う「お荷物ファンド」になりかねません。
ほんの一握りではありますが、運用成績が良好で多くの人が「買ってよかった!」と思えるアクティブファンドがあることも事実。
リスクを恐れて「アクティブファンドは儲からない」と決めつけては、せっかくのチャンスをみすみす逃すことになってしまいます。
アクティブファンドのデメリットをしっかり理解し、資産運用をアクティブに楽しんでみてくださいね!