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毎月のガス代を節約したいと考えている方は多いでしょう。「節約しているはずなのにガス代が安くならない」「効率的にガス代を節約する方法を知りたい」という方もいるはずです。そこで今回は、ガス代の効率的な節約方法をご紹介します。
節約の前に知っておきたい一般的なガス代
総務省の家計調査(2017年データ)によると、1カ月の世帯あたりの平均ガス代は4,189円となっており、年間にすると5万円以上をガス代として支払っていることになります。
参考までに、ガス代だけでなく、1カ月あたりの水道・光熱費の平均金額もご紹介しましょう。
1カ月あたりの水道・光熱費合計 | 18,226円 |
電気代 | 8,708円 |
ガス代 | 4,189円 |
その他の光熱費 | 1,111円 |
上下水道料 | 4,218円 |
上記の平均金額は世帯平均人数2.33人のデータのため、一般的な4人家族の場合はもう少し金額が上がると考えられます。また、毎日自炊でガスコンロを使う、暖房にガスファンヒーターを使用しているなど、生活スタイルによってもガス代は変わってくるでしょう。
ただ、上記の平均金額よりも毎月のガス代が大幅に上回っているなら、節約の余地がありそうです。ガスの使い方を一度見直してみるといいでしょう。
ガス代の節約方法は大きく3つ
ガス代を節約する方法は大きく次の3つがあげられます。
- 節約テクニックを駆使する
- オール電化に切り替える
- ガス会社やガス料金プランを見直して節約する
それぞれくわしく解説していきましょう。
ガス代の節約方法1:節約テクニックを駆使する
キッチンやお風呂、室内の暖房など、家庭でガスを使う場面はいろいろあります。それぞれの場面でガスのムダ遣いに気をつければ、今よりもガス代の節約が可能です。
代表的な節約テクニックをご紹介しましょう。
ガス給湯器(キッチン・お風呂)
キッチンやお風呂で使用するガス給湯器の節約テクニックは次の通りです。
【キッチン】
- 食器を洗うときは、お湯の設定温度を低めにする
- ヤカンで熱湯を沸かす際は水からではなく給湯器で温めたお湯を沸かす
【お風呂】
- 湯船に貯めた水を沸かすのではなく、給湯器のお湯を湯船にためる
- 家族はできるだけ間隔を空けずに入浴する
- お湯が冷めないよう湯船には必ずふたをする
- シャワーは流したままにせずこまめに止める
ガスコンロ(調理器具)
料理をする際に使用するガスコンロの節約テクニックは次の通りです。
- 鍋底から炎がはみ出さない程度に火力を調整して使う
- 鍋を火にかける際は、水滴をふき取るなどして乾いた状態で使用する
- 底が平らなヤカンなど、熱効率のよい調理器具を使用する
ガスファンヒーター
冬場の暖房としてガスファンヒーターを使用している場合、ガス代を節約するために次のような方法があります。
- 設定温度は20度を目安にし、温度を上げすぎない
- 暖房効率を上げるため、窓を背にしてガスファンヒーターを置く
- ファンヒーターの性能を最大限活用するため、フィルター掃除をこまめにする
どれも小さな節約テクニックに見えますが、毎日積み重ねれば年間で大きな節約になるはずです。
ガス代の節約方法2:オール電化に切り替える
ガスを節約するのではなく、ガスを使用しないオール電化に切り替えてガス代を不要にするという方法もあります。
ガス代は「基本料金+単位料金(使用量に応じた料金)」で計算されます。ガスの契約をやめれば、毎月の基本料金が不要になるため、月あたり数百円から、家庭によっては1,000円以上の節約も期待できます。
ただし、ガス代が不要になる一方で、電気代が上がる点には注意が必要です。オール電化に切り替えた場合、ガス代ではなく電気代の節約について考える必要が出てくるかもしれません。
電気代の節約方法としては、
- エアコンの設定温度は、夏の冷房で28度、冬の暖房で20度を目安にする
- 電気カーペットや電気こたつは設定温度を低めにする
- 省エネモードなどを活用して、テレビの画面は明るすぎないように設定する
- 省エネ性能の高い冷蔵庫に買い替える
また、オール電化住宅向けに夜間の電気代が割安に設定されている電気料金プランに切り替えることで、電気をおトクに利用できるでしょう。
ガス代の節約方法3:ガス会社やガス料金プランを見直して節約する
「オール電化にする際、オール電化向けの電気料金プランに切り替えると電気をおトクに利用できる」とご紹介しましたが、ガス代の場合も、ガス会社やガスの料金プランを見直すことで毎月のガス代を節約できる可能性があります。
効果的にガス代を節約したいならガス会社の見直しを
2017年4月に都市ガスの小売全面自由化がスタートしました。これによって、以前から自由に選択できたLPガス(プロパンガス)会社だけでなく、都市ガス会社も消費者が自由に選べるようになり、よりガス代の安いガス会社やガス料金プランに切り替えて節約することも可能になりました。
ここではまず、都市ガスの小売全面自由化にともなって変わった点について解説し、ガス会社やガス料金プランの見直しがなぜガス代の節約につながるのかを見ていきます。
2017年4月のガス自由化で都市ガス会社も自由に選べるように
2016年4月の電力自由化に続いて、翌年2017年4月には都市ガスの小売全面自由化がスタートしました。この動きによって、それまで都市ガスを供給していた会社だけでなく、さまざまな会社が現在敷設されているガス管を利用して都市ガスの供給・販売をできるようになっています。
都市ガス小売市場への新規参入があったことで、消費者側にとって以下のようなメリットが生まれています。
- 都市ガスを供給・販売する会社を消費者が自由に選べる
- さまざまな会社が新規参入したことにより、新しい料金プランやサービスを利用できる
中には、「よく知らないガス会社だと供給の不備や事故が心配」「これまで都市ガス供給実績のある会社でなければ不安」という方もいるかもしれません。しかし、新規参入した会社でガスを契約した場合も、ガスの品質はこれまでと変わりません。保安点検、緊急時対応などもこれまでと変わらず受けられますので、その点は安心して大丈夫です。
電気とガスのセット割引でガス代も電気代も節約できるかも
多くの会社が都市ガスの小売に参入したことによって市場に競争が生まれ、都市ガスの新しい料金プランや各企業の新しいサービスなどが誕生しました。中でも注目なのは、電力自由化をきっかけにガス会社が電気を、都市ガスの小売自由化によって電力会社がガスを取り扱うようになった点です。
1つの会社が電気もガスも提供することで、電気とガスを同じ会社で契約できるようになり、セット割引などの特典を設けているところも増えています。これにより、電気とガスをそれぞれ別の会社で契約するよりも、おトクに利用できるケースもあります。
選択肢が増えたことで、複数のガス会社が提供する料金プランやサービスを比較できるようになり、ガスをおトクに利用できる可能性が広がりました。
ガス会社の切り替えは、もっとも簡単なガス代節約方法!
一般家庭の平均的なガス代や、ガス代の節約方法について解説しました。
もし、ガス代の節約を考えているなら、まずは現在のガス会社との契約内容を見直し、よりおトクに利用できるものへの切り替えを検討してみるとよいでしょう。各家庭のガスの使い方にあわせて適切な選択をすることで、思いがけない節約につながるかもしれませんよ。
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