複数のローンをまとめることで金利を下げ、返済額を下げられる「おまとめローン」。「申し込みたいけど、審査が通るか不安」と思っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、おまとめローンの審査基準や審査に通りやすくするコツについて詳しく解説します。
最初に言っておくと、おまとめローンの審査は甘くありません。
そのため「返済が苦しい」「延滞しそう・延滞した」という人は、おまとめローン以外の対処法も確認しておくことが必要です。これについては「おまとめローンの審査に落ちそうなら、他の手段を考えよう」の章で説明します。
おまとめローンが厳しい理由は限度額と借入件数
おまとめローンの審査は厳しい傾向にあります。その理由は、主に次の2つです。
- ローンをまとめることで、限度額が高くなるから
- 申込者がすでに複数のローンを利用しているから
おまとめローンは複数の借入金をまとめるものなので、限度額は高くなります。そのため審査も厳しくなる場合が多いです。
また、おまとめローン申込者にはすでに複数の借金を抱えている「多重債務者」も多くいます。このような人はおまとめローンに限らず、キャッシングの審査では不利になりやすいんです。
おまとめローンの審査基準一覧!審査通過できるか確認してみよう
それでは、おまとめローンの審査基準について説明します。
わざわざ確認する必要ないんじゃないかなぁ。
でも「勤続年数が何年くらいあればいいか」を確認して申し込みを延期するとか、自分でできる対策もあるのよ。ひとつずつ、確認してみましょう。
おまとめローンの具体的な審査基準・優先度は取り扱う会社により異なりますが、基本的には次のようなポイントが見られます。
それぞれ順番に見ていきましょう。
1、おまとめローン審査で見られる属性をチェック!
おまとめローンの審査では、申込者の属性が見られます。具体的な項目は次のとおりです。
項目 | 内容 |
---|---|
年齢 | ・20代~60代であれば問題なし ・若すぎ、高齢はマイナス評価 |
年収 | ・高いほど高評価 ・借入額とのバランスも重要 |
勤務先 | ・収入の安定性を見られる ・公務員、大手企業は高評価 |
雇用形態 | ・正社員が有利 ・アルバイトや契約社員は不利 |
勤続年数 (営業年数) | ・長いほど有利 ・1年未満だと審査に落ちやすい |
家族構成 | ・本人が返済できない場合に対処できる人の有無 ・両親などと同居していると高評価 |
固定電話 | ・固定電話があると好印象 (審査に大きく影響するわけではない) |
居住形態 | ・賃貸より持ち家のほうが高評価 |
他に「経済資産があるから返済が滞る可能性が少ない」とか「夜逃げされにくい」っていう理由でも、審査に通りやすいわ。
2、借入・返済状況に問題がないか審査前にチェック!
おまとめローンの審査前には、自分の借り入れ・返済状況に問題がないか確認しておくことも大切。
おまとめローンに限らず、クレジットカードやローンの審査結果には信用情報※が影響します。
ローンやクレジットカードの申し込み・契約・返済(支払い)状況を記録した情報です。
おまとめローンの審査では、次のような項目が基準として見られます。
項目 | 内容 |
---|---|
借入件数 | ・4社以上だと不利 |
借入金額 | ・金額が大きいほど不利 ・年収や職業とのバランスも重要 |
返済状況 | ・延滞なく返済できていれば問題なし |
金融事故の有無 | ・代位弁済や債務整理などの履歴があると審査落ちの可能性が高い |
他社への申込履歴 | ・短期間での申込件数が多いほど不利 |
複数の借金をまとめる「おまとめローン」ですが、借入件数が4社を超えると審査に落ちる可能性が高いです。
借入件数だけでなく、借り入れしている金額も審査基準。借り入れ金額が大きすぎると「申込者の職業、年収では返済できないだろう」と思われ、審査に落ちやすくなります。
借り入れ額の合計が、自分の年収で十分に返済できるかどうか確認してみてください。
また後ほどおまとめローンの審査に通りやすくするためのコツ「「いま申し込むべきか」を検討する」でも解説しますが、延滞や債務整理、他社への申し込み状況も審査に影響します。
おまとめローンの審査に通りやすくする5つのポイント!
おまとめローンの審査基準について解説してきました。おまとめローンの審査を申し込む際のコツや注意点も、合わせて確認しましょう。
審査基準をクリアできるはずの人でも、申し込むタイミングを間違えたり、短期間に何社も申し込んでしまったりすると、おまとめローンの審査に落ちる可能性が高くなります。
次の項目について、詳しく説明していきます。
- 「いま申し込むべきか」を検討する
- 短期間に何社も申し込まない
- 申告内容を書き間違えたり、嘘を書いたりするのはNG
- 「おまとめが目的」であることを、しっかり伝える
- 「年度末は審査に有利」という情報を鵜呑みにしない
1、おまとめローンの審査にいま申し込んで通るか検討しよう
おまとめローンの審査に「いま申し込んで通過できるか」を考えましょう。
次のような人は、申し込み時期を遅らせたほうが審査に通りやすくなります。
- 勤務年数が短い人
- 信用情報のキズがまだ消えてない人
おまとめローンの審査基準には「現在の勤務先での勤務年数」が含まれています。そのため、転職したばかりの人は審査で不利です。
また信用情報にキズがある人(ブラックリストに載っている人)は、そのキズが消えてから審査を申し込みましょう。
信用情報は自分で見ることができます。開示請求の仕方や信用情報開示報告書の見方、信用情報の登録期間については、次の記事を参考にしてください。
2、一度に何社もおまとめローンを申し込むのは審査落ちの原因に!
おまとめローンを一度にいくつも申し込むと、審査に落ちやすくなります。
お金に困っている人は「返済能力がない」と見なされるから、審査に落ちやすくなるの。
3、おまとめローンの申込書に嘘を書くとバレて審査に落ちる
申込者が「嘘を書いた」のか「書き間違えちゃった」のかなんて、判断できないもの。
4、おまとめ専用ローンでなければ利用目的を伝えておこう
おまとめローンとして使えるローンには、「おまとめ専用ローン」と「資金使途(借りるお金の利用目的)が自由なローン」があります。
利用目的が自由なローンで借金をまとめる場合は、「おまとめローンが利用目的」であるこを伝えましょう。
・申込書や申し込みフォームに記入する
・申し込み内容の電話がかかってきたときに伝える
・申し込み前に質問、相談などで問い合わせたタイミングで伝える
おまとめ専用ローンを利用したい場合は、当サイト記事の「おすすめのおまとめローンを紹介【銀行・消費者金融・労金】」も参考にしてください。
5、おまとめローンは年度末に申し込むと審査に通りやすい?
でも私としては、その情報を鵜呑みにしないでほしいわ。
おまとめローン審査に落ちる可能性が高いなら、他の手段を考えよう
おまとめローンが利用できない場合でも、次のような方法で返済の負担を軽減できる可能性があります。
- 1つのローンのみ借り換えする
- 随時返済をして完済を早める
「借り換え」とはひとつのローンの借入先をより低金利なところに変更し、返済額を減らすことです。
ひとつだけでも借り換えできれば、いまより返済が楽になる可能性もありますよ。
返済のコツについては、次の記事を参考にしてください。
問題なく返済できているならまだしも、返済が苦しく困っている人は今後に不安を感じてしまいますよね。
しかし借金を返済できないと次のような事態を招く恐れもあるため、早めの対処が必要です。
- 遅延損害金の支払義務が発生する
- 給料を差し押さえられる
- キャッシングできなくなる
返済が遅れそうなら、まずは借入先のカードローン会社へすぐに連絡しましょう。
次の記事では借金を返済できない場合のペナルティーや、対処法について解説しています。
おまとめローンの審査は甘くない!審査基準は必ず確認しよう
借金一本化で返済額を減らせるおまとめローンですが、審査は厳しいので注意が必要。審査基準は必ず確認しておきましょう。
クレジットやローンの申込履歴は信用情報に一定期間残ります。その履歴が、新たに申し込んだ審査に落ちる原因となる場合も。
「いま自分が申し込んで、審査に通る可能性はどれくらいか」をよく考えてから申し込んでください。
審査に落ちた場合でも、返済方法を工夫することで返済額を減らすことはできます。
しかし返済が苦しく延滞しそうな状況だったり、すでに延滞を繰り返している場合は、借り入れ先や専門家に相談してみましょう。