・車を選ぶときは、価格の安さより性能にこだわりたい
・かっこいい新車に乗りたい
・転勤などの理由で、すぐに車を買わなければならない
車を買いたいけどお金が足りないとき、頼りになるのが自動車ローンです。
自動車ローンには、ディーラーが提携しているローン会社の「ディーラーローン」と、銀行やJAといった金融機関が取り扱う「マイカーローン」の2種類があります。
この記事では、ディーラーローンの特徴やメリット・デメリット、審査基準についてお伝えします。
ディーラーローンとは?【仕組みの図解付き】
ディーラーローンとは、ディーラー(自動車販売店)で車を購入するとき、その車を担保としてお金を借りる形のローンです。
では次の章で、ディーラーローンの長所・短所など詳しい特徴を見てきましょう。
ディーラーローンのメリット・デメリット【マイカーローンも検討して】
冒頭でもお伝えしたように、自動車ローンにはディーラーローンだけでなく「マイカーローン」もあります。
ディーラーローンのメリット・デメリットを確認し、どちらを利用するか検討してみてください。
メリット | 手続きがラク ・審査が比較的はやい ・残価設定ローンで返済額が減る場合も |
---|---|
デメリット | ・金利が高い ・完済しないと車が自分名義にならない |
詳しい内容を解説していきます。
ディーラーローンのメリット!手続きがラク・支払い額が減る場合も
ディーラーローンのメリットは、次のとおり。
- 手続きがラク
- 審査が比較的はやい
- 残価設定ローンで出費が抑えられる
一番のメリットは、手続きがラクなことです。
銀行やJAなどの場合、平日に金融機関に出向いて手続きしなければなりません。
しかしディーラーローンなら、車の購入手続きと並行してローンの手続きも行えます。
審査結果も比較的早く、店頭で申し込めば30分~1時間程度で審査結果がわかる場合もあります。
またディーラーローンには「残価設定ローン」があります。
返済額から「車を買い替えるときの下取り分」が差し引かれるので、支払額を減らすことが可能です。
ただし利息は差し引いた分にもつくので要注意。詳しくはのちほど「『残価設定ローン』で返済額が安くなる仕組みをわかりやすく解説!」でお伝えします。
ディーラーローンのデメリット!金利が高い・返済中の売却などは不可
手続きのスムーズさが魅力のディーラーローンですが、次のようなデメリットも。
- 金利が高い
- 完済しないと車が自分名義にならない
金利 | |
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mazda(マツダ) 「マツダスカイプラン」(※1) | 2.99% |
Honda Cars (ホンダカーズ) 「四輪新車クレジット」(※2) | 3.50% |
※2:クレジット
金利 | |
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三菱UFJ銀行 「ネットDEマイカーローン」(※1) | 1.70% ~2.45% |
長野信用金庫 「しんきんマイカーローン」(※2) | 1.40% ~2.10% |
※2:いくつかの条件により最大0.70%の金利引き下げあり
このようにディーラーローンよりマイカーローンのほうが、低金利な傾向にあることがわかります。
しかしディーラーローンもマイカーローンも、期間限定のキャンペーンによって金利が下がる可能性があるのです。
購入する前に、なるべく低金利で借りられるところを確認しておきましょう。
ただし借り換え手数料などで結局損をする可能性があるし、手続きには時間と手間がかかるわ。慎重に検討して!
またディーラーローンを組むと、購入する車自体が担保となります。
そのためローンの返済が終わるまでは、購入した自動車の名義を「購入者」にすることは原則できません。
- ローンが返済できなければ、車が引き上げられる
- 返済中は車を自由に売却・譲渡できない※
『残価設定ローン』で返済額が安くなる仕組みをわかりやすく解説!
たとえば車両価格が200万円の車を購入し、3年後にこの車に残る価値(=残価)が80万円としましょう。
この場合、残価設定ローンを組めば「200万円(車両価格)-80万円(残価)」分のみを返済することになります。
残価設定ローンの返済期間は3年~5年ほど。返済期間に応じた残価率の相場は、次のとおりです。
返済期間 | 残価率の相場 |
---|---|
3年 | 約40~50% |
5年 | 約30% |
残価設定ローンで必ずお得になる?メリット・デメリットを見てみよう
残価設定ローンのメリット・デメリットは、次のとおりです。
メリット | ・低金利なので出費を抑えられる ・返済期間が満了後、車をどうするか決められる |
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デメリット | ・利息が大きい ・車両返済時に出費が発生する場合あり |
赤い文字の項目を見て「矛盾しているのでは?」と思った方は多いでしょう。
残価設定ローンは基本的に低金利です。
しかし利息がつくのは「残価を差し引いた分」ではなく「残価を含めた車両価格全体」なので、利息は大きくなってしまうのです。
では、その他のメリット・デメリットについても見てみましょう。
残価設定ローンの返済期間が満了したら、ユーザーは次の選択肢から「車を今後どうするか」を決められます。
- 車両を販売会社に返却する
- 残価を一括で支払って車両を買い取る
- 残価に改めてローンを組みなおし、分割で支払いながら買い取る
残価設定ローンの返済期間満了時に車両を返却する際、次のような場合に別途料金の支払いを求められます。
- 走行距離が規定を超えた(「1kmあたり10円」など)
- 車体にキズがついた
残価設定ローンは「マイカーを買う」というより「3年間レンタカーを借りる」という意識で利用したほうがいいわ。
ディーラーローンの審査基準!申し込むタイミングで有利になる場合も
この記事を読んでいる人のなかには「ディーラーローンを組んで車を買いたいけど、審査が通るか不安・・・。」「ディーラーローンの審査に落ちた!どうして?」という方もいるのではないでしょうか。
しかしどの会社も「返済能力」を見るため、大まかな審査基準は同じなんです。
審査に落ちてしまう可能性が高いのは、次のような人。
- 勤続年数が少ない(内定者)
- 収入が安定していない
- アルバイトやパート、専業主婦
- 年収が低い
- 他社での借入が多い
- 過去に返済(支払い)を延滞、遅延している
年収が少なかったり、安定・継続していない場合は、返済が滞る恐れがあります。また他社での借入が多いと、ディーラーローンと合わせて返済するのは大きな負担となり「返せる可能性が低い」と見なされてしまうのです。
ネガティブな情報が消えたタイミングでディーラーローンを組むと、審査落ちのリスクを回避しやすくなるわよ。
信用情報は自分で見ることができます。開示請求のしかた・情報の見方は次の記事で確認してみてください。
マイカーの使い方・使用期間に合った自動車ローンを組もう
「常に新しい車に乗っていたい!」という人は、ディーラーで残価設定ローンを組めば低予算で新車が手に入ります。
一方「マイカーに気兼ねなく乗りたい」「なるべく低金利で借りたい」という人には、銀行やJAなどの金融機関でマイカーローンを組むのがオススメです。
マイカーの乗り方に合った自動車ローンを選んでください。
自動車ローンを申し込む際には、審査基準も確認しておきましょう。申し込むタイミングを変えるだけで、審査結果が良くなる場合もありますよ。