カードローンの限度額とは「この金額までなら借入可能」という金額を示したもの。限度額の範囲内なら、契約期間中繰り返し借入できます。
カードローンをこれから申し込む人のなかには「必要な金額を借りられるか心配」「そもそもカードローンの限度額ってどう決まるの?」という不安や疑問を抱く人も多いのではないでしょうか。
この記事では、カードローンの限度額がどう決まるのかお伝えします。
カードローンの限度額は『総量規制』と『審査』で決まる
各社のカードローンには「最高限度額」が設けられています。しかしカードローン利用者の誰もが、限度額いっぱいキャッシングできるわけではありません。
では、借主それぞれに適用される「利用限度額(契約極度額)」はどのように決まるのでしょうか。次の2つのポイントから説明します。
1、カードローンには『総量規制』の対象・対象外の2パターンがある
お金を借りる方法は、大きく分けると「総量規制の対象となるもの」と「総量規制対象外」の2パターンがあります。
「総量規制」とは、借入金額の上限のこと。貸金業者からお金を借りる場合、借りられる金額は「自分の年収の3分の1まで」と決まっています。
ちなみにこの上限は「それぞれの貸金業者で借りる金額」ではなく、「すべての貸金業者から借りた借入額の合計」に対して設けられています。
ただし銀行のカードローンだからといって、必ずしも総量規制を超える限度額を借りられるわけではありません。
カードローンには審査があり、申込者それぞれに適した限度額が適用されるのです。次の章で、詳しい内容を見ていきましょう。
2、カードローンの利用限度額は、申込後の審査で決まる
カードローンに申し込むと審査が行われ、申込者がキャッシング可能かどうか、可能な場合いくらまで借りられるかが決定します。
主に次のような人は、高額な限度額での借入が難しいです。
- 年収が少ない
- 初めてお金を借りる
- 他社での借入額、借入枠がある
年収が少ない人は、高額な借入をした場合「返済が難しい」と判断されるため、限度額が低くなるか、審査落ちとなる可能性が高くなります。
初めてお金を借りる人は、「実際に借金をし、期限までに返済した」という実績がないため、返済能力・返済意思を判断しづらくなります。
また他社でカードローンなどを利用している場合、借入額・借入枠に応じて限度額が少なくなる可能性も高いです。
実際に借りていなくても「借りている額」と見なされるの。
限度額は契約後に引き上げることも可能!増額審査の基準とは
カードローンの利用限度額は、契約後に引き上げることも可能です。
カードローンを一定期間(目安は1年以上)利用して次のような状況になったら、限度額を増額できる可能性が高いわ。
- 優良顧客と見なされた
- 収入(年収)が増えた
増額したいカードローンの利用実績が次のような状態なら、優良顧客と見なされ、増額手続きの案内が届く場合があります。
- 定期的に借入している
- 延滞なく返済できている
また昇給や転職などで収入が増えた場合も、「以前より返済能力がある」と見なされるためカードローンの限度額を引き上げやすいです。
でもカードローン会社によっては限度額を増額することで金利を下げられる可能性もあるから、一度検討してみてほしいわ。
カードローンには、限度額が高いほど低金利になっているものも多いです。
たとえば三井住友銀行カードローンの場合、利用限度額と金利の関係は次のようになっています。
利用限度額 | 金利(実質年率) |
---|---|
100万円以下 | 12.0%~14.5% |
100万円超200万円以下 | 10.0%~12.0% |
200万円超300万円以下 | 8.0%~10.0% |
300万円超400万円以下 | 7.0%~8.0% |
400万円超500万円以下 | 6.0%~7.0% |
500万円超600万円以下 | 5.0%~6.0% |
600万円超700万円以下 | 4.5%~5.0% |
700万円超800万円以下 | 4.0%~4.5% |
ただし増額には新規契約同様、審査があります。増額審査に落ちた場合、限度額が減額されたり、カードローン自体が利用停止となってしまう場合もあるので注意しましょう。
当サイトでは、各カードローンの増額のポイントについてもお伝えしています。詳しくは次の記事を参考にしてください。
いまより低金利なカードローンに乗り換えて、支払い利息を減らし、返済の負担を軽減すること。総量規制対象外です。
カードローンの借り換えについては、次の記事で詳しく解説しています。
各カードローンの限度額・金利一覧を調査!増額にオススメなのは?
カードローン | 限度額 | 金利 |
---|---|---|
みずほ銀行カードローン | 10万円 ~800万円 | 2.0~14.0% |
三井住友銀行カードローン | 10万円 ~800万円 | 4.0~14.5% |
オリックス銀行カードローン | 800万円まで | 1.7~17.8% |
SMBCモビット | 1~800万円 | 3.0~18.0% |
アイフル | 1~800万円 | 3.0~18.0% |
アコム | 1~800万円 | 3.0~18.0% |
「最初は少額でしか契約できなさそう・・・。」という人は、最高金利が安めの銀行カードローンを選ぶといいでしょう。
利息の負担を比較的抑えやすいです。
「いずれは最高限度額まで増額したい」という人には、最低金利が安いカードローンがオススメ。みずほ銀行やオリックス銀行のカードローンで増額できれば、低金利にキャッシングできますよ。
さらにみずほ銀行カードローン・三井住友銀行カードローンは、次のような場合に金利引き下げ(金利優遇)があります。
・みずほ銀行の住宅ローン利用で、0.5%引き下げ(※1、2)
<三井住友銀行カードローンの場合>
次の条件を満たした場合、金利引き下げの場合あり
・対象の住宅ローンを利用
・返済の遅延がない
※2:フラット35の場合は、店頭で申し出があり、みずほ銀行が住宅金融支援機構から同意を受けた場合のみ可
これらの取引を行っている場合は、申込を検討してみてくださいね。
カードローンの限度額の基準をおさらい!増額で金利が下がる可能性も
また他社での借入額・借入枠も、新たに申し込むカードローンの限度額に影響します。今後利用する予定のないキャッシング枠があれば、解約しておくのがオススメです。
限度額は、次のような場合に増額できる可能性が高いです。
・増額したいカードローンで、健全な利用実績を作った
・収入(年収)が増えた
利用する会社・増額できる金額によっては、金利を下げられる可能性もありますよ。返済額を抑えて、賢くカードローンを利用しましょう。