車のローンを滞納すると起こるリスクを解説!滞納すると車は引き上げられる?

車のローンを滞納すると起こるリスクを解説! 滞納すると車は引き上げられる?
車をローンで購入したものの、さまざまな理由から月々の返済が難しくなってしまうこともあります。

すでに毎月の支払いが難しいという方や、あるいはすでに車のローンを滞納してしまっている方もいるのではないでしょうか。

「ローンで購入した車の月々の支払いが難しい…」このような方が最も気にかかることは、このまま滞納を続けるとどうなるのかでしょう。

結論からいえば、どのような形態のローンであれ支払いを延滞し続ければ、最終的には車を失います。

このような最悪の状況に陥らないために、車のローンの支払いができないときの対処法をお伝えします。

車のローンを延滞したときに起きるリスクもあわせて解説しますので、車のローンの支払いが難しい方や、もうすでに延滞してしまっている方はぜひ参考にしてください。

車のローン支払いが苦しいときの対処法

車のローン支払いが苦しいときの対処法

まずは、車のローンの支払いが苦しいときの対処法を見ていきましょう。ローンを組んだときには十分な支払い能力があっても、さまざまな事情により経済状況が悪化してしまうことは誰にでもあることです。

とはいえ、このときにきちんとした対処法を取らないと、車の引き上げや給与の差し押さえといった最悪のケースに陥ってしまう可能性が高まります。

ここでは、そのような最悪の状況を回避する対処法を紹介します。

他社のカーローンへの借り換えをする

現在契約しているカーローンから別の会社のカーローンへ借り換えをする方法です。具体的には、返済期間が長いカーローンに借り換えできれば、月々の返済負担を軽減できます。

ここで、返済期間の違うA社とB社のカーローンでは、月々の返済額にどのくらい変動があるかについて見ていきましょう。

180万円の車を実質年率10.0%のローンで購入し、月々1回払い、ボーナス払いはなしで支払うものと計算しています。

返済期間(支払回数) 月々の支払額
A社 3年(36回) 5万8,080円
B社 7年(84回) 2万9,882円

同じ条件でも支払回数の違いで月々の支払額に3万円ほどの差が生じます。月々の支払額を抑えたい方には、大きなメリットでしょう。

とはいえ、返済期間が長くなることには、総支払額が増えるというデメリットもあります。以下は、A社とB社の支払総額です。

A社=209万913円
B社=251万95円

このように、返済期間が4年長くなることによって40万円以上多く支払わなければなりません。

返済期間が長いカーローンに借り換える際には、支払総額が増えるというデメリットにも目を向けて考える必要があります。

車を売却する

毎月の支払額を軽減しても支払いが難しい場合は、車の売却を考えるべきでしょう。

支払いを延滞していれば、いつか車を手放さなければならなくなります。車を自発的に売りに出せば、個人信用情報に登録されることはありません。

しかし、ローン会社から車を引き上げられてしまった場合、ローンを延滞して車を引き上げられたという事実が、個人信用情報に登録されます。

この状態に陥ると、新しいカーローンはもちろん、クレジットカードや住宅ローン、教育ローンなどあらゆるローンを原則として利用できなくなります。いわゆる「ブラックリストに載る」というのは、この状態です。

しかも、この状態は債務を完済してから5年から10年ものあいだ続くのです。将来設計に大きな狂いが生じる可能性もあるでしょう。

とはいえ、すべての車が売却できるわけではありません。ディーラー系のローンの多くは、自動車に所有権留保がついており、ローンの完済まで車の名義は販売店です。名義が販売店の場合、車は勝手に売却できません。

ローン返済中の車の売却に関しては、ディーラーによって取り決めが違いますので、売却したい場合は必ず販売店に連絡をしてください。

一方、銀行など金融機関のカーローンを利用していて車の名義が本人である場合は、ローン返済中でも自由に売却できます。

ただし、走行距離、車の状態によって変わりますが、車の売却価格は基本的には時間が経過すればするほど下落していきます。少しでも高く売るためには、できるだけ早めに手続きをしましょう。

どうしても返済が難しい場合は債務整理をする

車のローンのほかにも複数の借金があり、どうしても返済が難しいという場合もあるでしょう。そういった方は、債務整理を視野に入れて検討してください。

債務整理には、任意整理・個人再生・自己破産などの方法があります。それぞれの手続きの概要については、以下の通りです。

任意整理 債権者と話し合い、将来分を含めた利息や遅延損害金をカットしてもらう方法
個人再生 元本を5分の1~10分の1に減額してもらう方法
自己破産 すべての借金をゼロにしてもらう方法

なお、任意整理は借金の減免額はほかの方法よりは小さいものの、対象とする債権者を選べるという特徴があります。つまり、任意整理であれば、車のローンだけを維持することで車を手放すことなく、ほかの借金を整理できるのです。

一方、個人再生や自己破産は、ローン中の車は必ず手放さなければなりませせん。

どの方法での債務整理が合っているかは状況によって異なりますので、弁護士などの専門家に相談の上で検討することをおすすめします。

車のローンを延滞したときに起きるリスク

車のローンを延滞したときに起きるリスク

車のローンの返済が滞ると誰しも「この先、どんなことが起こるのだろう」と不安になると思います。ここでは、車のローンを延滞したときに起きるリスクを時系列で解説します。

1日でも遅れると遅延損害金が発生する

本来の支払期日に1日でも遅れると、遅延損害金が発生します。遅延損害金の利率はカーローン会社や金融機関によって異なりますが、年15.0%~年20.0%に設定している会社が一般的です。

ここで、200万円の返済残額があるカーローンを1日延滞したときの遅延損害金がいくらになるのかを見ていきましょう。利率は年20.0%で計算しています。

200万円(ローン残額)×20.0%(遅延損害金)÷365(年間日数)=約1,096円

1日の返済遅れで1,000円以上のお金がかかります。遅延損害金は、本来であれば支払う必要のないお金です。1カ月なら3万円、2カ月なら6万円と、延滞すればするほどその金額は膨れ上がっていきます。

もちろん、ローン残額が多ければ、より遅延損害金は多くなってしまいます。

ハガキや電話で督促される

支払日を数日過ぎても支払いがない場合、ハガキや電話で督促されます。このときに、遅延損害金を含めた支払い金額の再引き落とし日を設定されます。

再引き落とし日に引き落とされれば手続き上は問題ありません。しかし、数日の返済遅れを繰り返すようだと、カーローン会社側から「要注意客」として扱われる可能性がありますので、注意してください。

「要注意客」として扱われてしまうと、その後、同じ会社でのローン審査に通りづらくなり、通常より短期間の滞納でも一括返済を要求されるなどのデメリットを被る可能性があります。

連帯保証人に連絡される

カーローンの多くは、連帯保証人不要で利用可能です。しかし、契約時にローン会社から「連帯保証人が必要」といわれ、お世話になった方や大切な方に連帯保証人になることをお願いしてローン契約をしたという方もいるでしょう。

督促は、まず契約者本人にされます。しかし、支払いがないまま契約者と連絡が取れないと、カーローン会社は連帯保証人に督促します。

連帯保証人はただの保証人とは違い、契約者本人が支払わなかった場合、その債務すべてを支払わなければならない法的義務があるためです。

延滞から1カ月ほどで車の引き上げが予告される

支払いをしないまま1カ月ほど経過すると、車の引き上げ予告がされます。電話や郵便で通達されることが一般的です。

この前段階までであれば、まだ個人信用情報に滞納の情報は記載されません。

しかし、車の引き上げ予告がされる段階になると、個人信用情報に延滞の情報が記載されてしまいます。

すべてのローン会社や金融機関はローン商品の審査の際に、信用情報機関を介して個人信用情報を照会します。

その際に、ローン会社や金融機関は、ブラックリストに載っている申込者を必ず審査に否決するのです。

そのため、新しい車をローンで購入することもできませんし、クレジットカードを作ることもできません。スマートフォンの分割購入もできなくなってしまいます。

2カ月~3カ月ほど経過すると車の引き上げが実行される

ローン会社によって期間は異なりますが、2カ月~3カ月ほど延滞すると、車の引き上げが実行されます。ただし、すべての車が引き上げられるわけではありません。

ディーラー系のローンを利用していて、車の名義が販売店である場合に車の引き上げは実行されます。

銀行などの金融機関のローンで、名義が契約者の場合、車の引き上げはされません。

とはいえ、この時期になると金融機関のローンでも一括支払いを請求され、支払えなければ裁判の後、車などの財産や給与を差し押さえられてしまいます。

この時期まで延滞をすると、ディーラー系のローンであれ金融機関のローンであれ、いずれにせよ車を失うことになってしまうでしょう。

まとめ

車のローンを滞納することのリスクについて、お伝えしました。

車のローンに限らず、各種のローンや借金全体にいえることですが、滞納を放置していても状況を悪化させるだけです。ローン会社や金融機関からの督促の連絡を無視しつづけていればいるほど、リスクは高まってしまいます。

最悪のケースである車の引き上げ、給与や財産の差し押さえを避けるためには、初期段階から適切な対応を取らなければなりません。

車のローン支払いが難しいときに最もやってはいけないことが、別の借金で支払うことです。確かにそのときは支払えるでしょうが、後々、より重い返済負担がのしかかってきます。

現状の支払い能力では、月々のローンを支払っていくのが難しいのであれば、早期に車を売却することが一番の解決策です。しかし、さまざまな事情からすぐに車を売却できないという方もいるでしょう。

どのように支払っていけばわからないという方は、弁護士や認定司法書士などの借金問題の専門家にできるだけ早めに相談することをおすすめします。

(監修:鎌倉鈴之助)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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