借金の残高が減らない5つの原因とは?総額を一気に減らす方法や返済のコツを解説!

借金の残高が減らない5つの原因とは? 総額を一気に減らす方法や返済のコツを解説!
「毎月まじめに返済しているのに、借金の残高が全然減らない…」という方は多くいます。

このような状況で「なぜ借金が減らないのか」という原因を知りたい方もいれば「一気に借金を減らす方法を知りたい」という方もいるでしょう。

借金の残高が減らない理由は、主に5つの原因があります。また、借金を一気に減らす方法では債務整理がおすすめです。

この記事では、その5つの原因と債務整理がなぜおすすめなのかを解説します。加えて、債務整理以外で借金の残高を効率的に減らす方法についてもまとめます。

「借金の残高を早く減らしたい」と思っている方には、きっと役立てていただけるでしょう。

借金の残高が減らない5つの原因

借金の残高が減らない方の多くは、借入や返済の仕方について問題があるケースが多いです。ここでは、それらの問題の中でも主に重要な5つの原因について解説します。

高金利な種類の借入をしている

高金利な種類の借入をするほど、借金の残高は減りにくくなります。なんとなく理解できていても、実際に借入の種類によってどれだけ金利が違うのか、正確に把握していない方が多いでしょう。

出典:ローンとクレジット|全国銀行個人信用情報センター

上の図は、借入の種類別の金利ゾーンを図にしたものです。表にまとめると、下のようになります。
(図表を読み取っているので、数字は一部概算です。金利は実質年率で表しています)

借入の種類 平均的な金利
キャッシング 12%~18%
カードローン 3%~15%
住宅ローン 0.5%~2%
教育ローン 1%~5%
自動車ローン 0.5%~5%

借金の残高がなかなか減らないという方は、大部分がキャッシングの「18%」や、カードローンの「15%」で借りているはずです。

こうした金利が他の借入の種類と比較していかに高いか、上のような図で見ると実感しやすいでしょう。

複数の金融機関から借り入れしている

複数の金融機関から借入をしていると、下記の3つの理由から、借金の残高が減りにくくなります。

  • 振り込みやATM利用の回数が増え、手数料がかさむ
  • 借入状況を把握しづらく、完済のイメージを描きにくい
  • 多重債務がストレスとなり、衝動買いなどの原因になる

借入が複数に達した時点で、金額に関係なく「多重債務」と定義されます。借入の件数が10件に達すると、自己破産に至る確率も非常に高くなります。

借入件数は、平均して10件前後が最も多い(後略)
消費者金融顧客の自己破産|早稲田大学・消費者金融サービス研究所

自己破産に至りやすいのは10件前後ですが、先の残高が減りにくくなるのは3件など遥かに早い段階からです。

リボ払いでの返済を続けている

リボ払い(リボルビング払い)での返済を続けていると、借金の残高が減りにくくなります。

リボ払いが原因で借金が膨らんでしまう方は非常に多く、各自治体の消費生活センターなどにも多くの相談が寄せられています。東京消費者生活総合センターでは、下記のような注意点もあげています。

クレジットカード会社によっては、リボ払い設定を愛称で呼び、すぐにはリボ払いと分からない場合もあります。
知らぬ間にリボ払いになっていて、債務が数百万円に?|東京くらしWEB

自身の支払い方法がわからない方は、もう一度あらためて支払い方法を確認しましょう。

返済のための借り入れをしている

借金の返済のために別の借入先から融資を受けると、借金の残高がさらに減りにくくなります。日本貸金業協会の調査によると、消費者金融で借入している方のおおよそ5人に1人が、「他社返済のため」という理由で借金をしています。

日本貸金業協会が平成22年にとったアンケートで「借入金の使途」について尋ねた結果です。各項目に回答した人の割合は、下記のようになりました。

借入金の使途 回答割合
生活費の補填 42%
その他の借入金返済への充当 22%
物品購入 15%
お小遣いの補填 14%
自身以外の第三者に頼まれて 5%

参考:「資金需要者等の現状と動向に関するアンケート調査」報告|日本貸金業協会

表のとおり、22%の人が「その他の借入金返済への充当」と回答しています。

この回答結果は年度によって異なるものの「他社での返済」のためにカードローンやキャッシングを利用する方は意外に多いといえるでしょう。

毎月の返済日に遅れている

毎月の返済日に遅れると、遅延損害金が発生します。返済の負担が大きくなるため、借金の残高が減りにくくなります。

遅延損害金の金利は、借入の金額に応じて下記のように定められています。数字は実質年率で、法定の上限金利です。

借入金額 上限金利
10万円未満 29.2%
10万円以上~100万円未満 26.28%
100万円以上 21.9%

参考:遅延損害金|公益社団法人・関西消費者協会

遅延損害金の上限金利は、それぞれの金額帯での通常の上限金利を「1.46倍」したものです。単純計算で、遅れている期間の利息については「1.46倍返済が遅れる」といえます。

借金の残高を大幅に減らすには債務整理がおすすめ

借金の残高を大幅に減らすには、債務整理が最も効果的です。債務整理には4つの種類があります。それぞれ「借金の残高をどれだけ減らせるか」を一覧にしたものが下記の表です。

種類 残高の減額内容
個人再生 5分の1か100万円にできる
自己破産 全額帳消しにできる
任意整理 一部減額や利息カットをできる
特定調停 任意整理と同じ

それぞれのメリットとデメリットをまとめると、下のとおりです。

種類 メリット デメリット
個人再生 車や家などの資産を残せる 残す資産と同額以上の返済が必要
自己破産 全額帳消しにできる 資産はほぼすべて放棄する
任意整理 利息のカットや残高の一部減額、返済計画の再編(リスケジュール)など 強硬な金融機関では応じてくれない
特定調停 弁護士費用などがかからない 自分で裁判所に出廷する必要がある

以下、それぞれ詳しく説明していきます。

個人再生:5分の1か100万円にできる

個人再生は、借入の総額により減額の幅がかわります。一般的な借入総額の場合、下記の2つのルールが該当します。

借入総額 最低返済額
100万円以上~500万円未満 100万円
500万円以上~1,500万円未満 負債総額の5分の1

参考:個人再生手続について|裁判所

たとえば総額が1,000万円の場合、その5分の1は200万円です。このため、借金の残高が1,000万円であれば、個人再生後の残高は200万円です。

個人再生では、家や自動車などの資産は残せます。しかし、こうした資産を残す場合は、残す資産と同額以上の返済をする必要があります。

たとえば、1,000万円分の家と車を残すのであれば、3~5年の間に1,000万円を返済する必要があるわけです。3~5年は、個人再生で規定されている返済期間です。
上記のルールは「清算価値保障の原則」といいます。このルールは、下の記述でもわかります。

②清算価値保障の原則
財産がある場合、弁済総額が破産手続きをした場合の配当額(清算価値)を下回らないことが必要です。
個人再生について|公益財団法人・日本クレジットカウンセリング協会

個人再生の期間が3~5年であることは、下の記述でわかります。

返済期間は原則3年です。特別の事情がある場合は5年を超えない範囲にできます(後略)
個人再生手続について|裁判所

上記のルールがあるため、人によっては財産を残すのが意外に難しくなります。しかし、借金の残高を大幅に減らせる方法であることは、間違いありません。

自己破産:残高をゼロにできる

自己破産では、借金の残高をゼロにできます。正確には、自己破産の手続きをした後、裁判所から「免責」の許可を受けた時点で、残高がゼロになります。
参考:借金の支払義務は,どういうときに免除されるのですか。免責不許可事由とは何
ですか?

また自己破産をしても、戸籍に載る、選挙権を失うということはありません。

戸籍に載る、制限行為能力者(財産取引を制限される)になる、選挙権・被選挙権を失う、といったことはない。
自己破産とは|知るぽると(金融広報中央委員会)

財産については、99万円までの現金や生活に必要な家具や家電、破産申立後に得る給料などはすべて手元に残せます。また、査定価格が20万円程度のローンが残っていない自動車など、破産者の生活に必要と裁判所が判断したものは、残すことが許可されるケースがあります。

参考:破産すると、すべての財産を手放さなければならないのですか?|裁判所

任意整理:利息カット、一部減額をできる

任意整理は債権者と話し合い、自由な内容で債務整理を行うものです。裁判所は下記のように説明しています。

任意整理は,あなたと債権者が直接話合いをして返済方法などについて新たな取り決めをするものです。
債務整理の方法についてのQ&A|裁判所

特にルールはありませんが、一般的には利息のカットや残高の一部減額、返済計画の再編(リスケジュール)などが行われます。

任意整理の内容は個人再生や自己破産よりも軽いため、債権者との話し合いも比較的にまとまりやすいです。

特定調停:任意整理を裁判所の仲介で行う

特定調停は、任意整理と同じ内容を裁判所が仲介によって行います。内容自体が自由であることは、下の裁判所の記述でわかります。

特定調停というのは,債務の返済ができなくなるおそれのある債務者(特定債務者)の経済的再生を図るため,特定債務者が負っている金銭債務に係る利害関係の調整を行うことを目的とする手続です。
特定調停申立てQ&A|裁判所

太字のとおり「利害関係の調整」と書かれており、個人再生や自己破産のような内容の規定はされていません。特定調停は下記のとおり、平均2カ月程度、2回ほど裁判所に足を運ぶ必要があります。

通常、申立てからおおよそ2か月程度の期間がかかり、申立人は2回位裁判所に出向くことになります。
特定調停申立てQ&A|裁判所

特定調停には2回の期日があり、それぞれ下記の内容を話し合います。

期日 内容
事情聴取期日 自分だけで裁判所に事情を話す
調整期日 金融機関を交え、債務額や返済方法を調整する

調停委員や裁判官も同席してくれるものの、金融機関の担当者と直接交渉する必要があります。このため、精神的な負担や手間も大きくなります。

ほとんどの方は任意整理のほうがスムーズに借金の残高を減らせるため、任意整理が選ばれるのが一般的な傾向です。

債務整理以外で借金の残高を効率的に減らす3つの方法

債務整理ができない、あるいはするまでもないというケースもあるでしょう。ここでは、債務整理以外で借金の残高を効率的に減らす方法を、3つ解説します。

おまとめローンで借入を一本化する

複数の借り入れを一本化すると低金利になるケースがあり、特に借入総額が100万円を超えると、高い確率で金利が下がります。

金利が下がる理由は、利息制限法による規定があるためです。
利息制限法では、借入金額ごとに下記のような上限金利を定めています。

借入金額 上限金利(実質年率)
10万円未満 20.0%
10万円以上~100万円未満 18.0%
100万円以上 15.0%

参考:利息制限法|e-Gov

消費者金融の場合、一般的な金利は実質年率で18.0%です。複数社での借り入れの総額が100万円でも、バラバラで借りていたら、それぞれの消費者金融に対して18.0%の金利で、利息を支払う必要があります。

しかし、一本化によって1カ所での借入金額を100万円以上にしたら、実質年率は15.0%になるわけです。

家族や知人に一時的に立て替えてもらう


出典:資金需要者等の現状と動向に関する調査結果報告(令和元年)|日本貸金業協会

経済的に家族や知人を頼れるようであれば、一時的に立て替えてもらうのも1つの選択肢です。日本貸金業協会による調査でも「借入ができなかった際にとった行動」として、27.1%が「相談窓口や家族・知人などに相談した」と回答しています。

とった行動 回答割合
支出を抑えた 48.2%
貸金業者以外から借りた 27.6%
相談窓口や家族・知人などに相談した 27.1%
その他の行動をとった 7.5%
特に何もしなかった 15.1%

相談窓口も含まれているため少し数字を低めにみると、おおよそ25%(4人に1人)ほどが、家族や知人を頼っています。

固定費のかかるものを処分する

固定費がかかるものを多く持っていると、返済はなかなか進みません。たとえば、自動車の維持費は1カ月で約10,400円~15,600円にのぼります。このことは、下記のソニー損保の調査でわかります。

出典:2019年 全国カーライフ実態調査|ソニー損保

月額で約10,400円~15,600円ということは、年額で124,800円~187,200円にのぼります。この金額を早めに返すことで浮く利息も考えると、年間で20万円近く返済が進みます。

ここでは、特に固定費がかかるものとして車を例に出しました。しかし、同様に固定費がかかる他の所有物を処分することで、借金の残高をより早く減らせます。

まとめ

借金の残高を減らす上で、最も効果的な方法は債務整理です。債務整理が認められるレベルであれば、通常の返済では完済が不可能に近い状態といえます。

逆に債務整理が認められないレベルであれば「今のペースでも返済はできる」と、裁判所や金融機関から返済能力を評価されたともいえます。どちらにしても、自身が債務整理をできるかどうか、一度専門家に相談してみるといいでしょう。

初回の30分や1時間程度は、無料で相談できる弁護士・司法書士の事務所が多くあります。

まずは一度、そのような事務所の無料相談を受けてはいかがでしょうか。

(監修:鎌倉鈴之助)

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